南極とダム工事現場
今日の話題は、「南極とダム工事現場」です。 観測隊員は、南極観測船で約1ヶ月、真っ白な氷山や氷海を見て心はもうすでに「白銀の世界南極」のイメージでいっぱいです。そして、ヘリコプターで上陸。ようやく到着した南極ですが「あれ?雪がない!」ヘリポートはアスファルト、周りは岩だらけ。スキー場のイメージでいたもののどちらかというと月面に近いといった感じが第一印象です。 そして、昭和基地のメインベースまでは、トラックの荷台に揺られて到着。前の観測隊と交代するまで夏宿舎に仮住まいです。建物は断熱効果の高い壁でできていますがプレハブのような建物ですし、ベットは簡易式の2段ベット!これじゃここは「ダム工事現場!」の様なもんじゃないの!と誰かが言うようになりました。まさに、外は砂ほこりだらけの中ですし、宿舎は2段ベット。ロマンチストの隊員(自分?)はちょとがっかりです。 基地の周辺は、夏の建設作業のため次の越冬隊が来る前に砂巻きをして雪解けさせていたのです。ですからタイヤで走行するトラックは通りやすくなっています。そして、昭和基地は建設ラッシュを迎えたダム工事現場と化すのです。建物用の鉄骨やパネル、アンテナの鉄塔から食料、はたまた雪上車まで大きなものから小さなものまで基地に運び込まれます。 建設の合間に食料の搬入が行われます。その中に一際目立つ大量の物資、それは何と一年分の観測隊員用ビールの箱の山です。「誰がこんなに飲むの!」と文句が出るぐらい大量の缶ビールの箱が運び込まれますがこれが無くなってしまうから不思議なものです。夏作業が終わる頃には日焼けして顔だけ真っ黒です。 ちょっと、昭和基地や越冬隊の印象悪くなったかな?■PEN□