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カテゴリ:おはなし(作り話)
傷をなめてくれる人がいれば 頼りたい。 その人はきっと僕のためになってくれる。 でも、傷が癒えたらその人は どこに行ってしまうのだろう? ずっと側にいられたら飽きてしまうかもしれない。 でも傷が癒えて すぐに行かれてしまったら それで空いた穴が また誰かになめてもらえる 新しい傷になってしまうのかもしれない。 僕は何がほしいのだろうか。 恋人? 友達? 同志? 僕を助けてくれる人? 僕を救ってくれる人? 僕を望んでくれる人? 万葉仮名で恋は「孤悲(こひ)」と書かれていたらしい。 恋は 人を好きでいる暖かい気持ちのことを表すのでなく、 孤独な悲しさ、と言うこと? 誰かを好きになったがために感じる 孤独感・悲しさ 切なさ・・・。 これが、恋なの? それじゃあ、 傷をなめてくれた人がいなくなったときに感じる気持ち、 それが万葉の世界の恋? 僕は何が欲しいのか。 安らぎか、 スリルか。 答えはいつか露わになるのだろうか。 それともこれは一生の問いで終わるのだろうか。 どうなるにしろ 他の人が僕の死後、 この迷いを目にしたときに 僕の結末を基点として 僕の一生の意味付けだけはしてほしくないなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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