PePePewのひとり言・・・

アメリカは、なんといってもファースト・フードの国。マクドナルドなんて、イギリスでの売り上げがあまりに不振のため、今年数十店舗をも閉店に追い込まれてしまったというのとは全く対照的だ。まぁ、高くてサービスも悪い。しかも、ファーストフードのくせにまずいと3拍子そろっているから、「ファーストフードなんて・・・」っていう保守的なイギリス人じゃなくても、あんまり食べたくはなかったけどね。

アメリカの朝ごはんだって、ダンキン・ドーナッツのドライブ・スルーっていうのも朝から行列だけど、コーン・フレークいわゆるシリアルっていうパターンもまだまだがんばっている。とにかく、時間をかけず簡単に・・・・というわけで、これ、いかにもアメリカらしい合理主義だ。

こういった食品の原料となるのがコーン。実はそのコーンで、アメリカが食品スキャンダルに陥ったのは、もう5年も前のこと。家畜への飼料用のコーンが、人間への直接消費ルートに入ってしまったというものだ。つまりこれ、「遺伝子組み換えコーン」だったわけ。英語では、GM Food = Genetically Modified Food。

これに、大きな打撃を受けたのは、タコ・ベル（Taco Bell）というメキシコ風タコスが主力のファースト・フード・チェーン。そのコーンの大お得意様だったわけ。だから、当時大規模なリコール問題で「タコ・ベル・スキャンダル」と言われたらしい。

他にも、公表されてはいないが、ケロッグも生産工場を1つ閉鎖に追い込まれるほどの打撃を受けたとか。それだけ、コーンの消費は大きかったということ

でも、だいたい考えてみれば、そんな飼料用のコーンが一体どうやって人間様のところにやって来たのだろう。単なる出荷ミスとかラベルミスとかにしても、なんとも恐ろしい話だ。実はこの事件、クラフト（チーズとかで有名）からリークされたことなのだとか。もしかしたら、業界の醜いシェア争いが影にあったりしてぇ～

余談だけど、私がロンドンに居た頃のこと。普通のスーパーマーケットで野菜を買おうとしていた私に、どこからともなくインド人おばちゃんが寄ってきて、ささやいてくれたものだ・・・「こんなニセモノ野菜なんか食べたら、イギリス人みたいに『デブ』になるよ！」って。

確かに、遺伝子組み換えの野菜は大きかった。しかも、おばちゃん、大きなナスを指差して「私は今までこんな大きなナスなんて見たことない！１つでもおなか一杯になるように、大きく作られたんだ！」って、私に教え込んでくれたっけ。だから、それを食べた人間も体が横に大きくなったのかな？いや～これは新説だなぁ～

それにしてもこれで恐ろしいことは、「遺伝子組み換え」野菜を人間が直接食べなくても、それを食べている家畜を食べている人間はどうなるんだってこと。結局、人間ってその家畜を食べているわけだもんねぇ。人間だったら問題になるコーンを、牛さんやブタさんは毎日食べて大きくなっているわけだ・・・・なんだか今更のように怖い話。

現在のアメリカは、全世界の「遺伝子組み換え食品」のうちの約６０％以上を生産している。合理的なことが好きなアメリカ人らしい。それに、なんでも「大きいことが好き」だからなぁ。

まだまだこの「遺伝子組み換え食品」は歴史が浅い。問題が出てくるとすれば、これからの世代かもしれない。これだけ「原因不明な病気」が蔓延しているアメリカなのに、一般的にはオーガニック野菜なんて絶対的少数派のような気がするけどね。まだ本当の「怖さ」を目の当たりにしてないからなぁ。


ここはアメリカ。きっと、こんな野菜が一杯なんだろうなぁ～

ちょっと、考えちゃうよね？