PePePewのひとり言・・・

[Pepe's rant] カテゴリの記事

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  プレジデント・デー

  今日のアメリカは、プレジデント・デー（President Day）。いわゆる、大統領の日だ。といっても、現大統領、ジョージ・ブッシュのためではない。今では２月の第３月曜日と定められている「プレジデント・デー」なのだけど、これはもともと初代大統領のジョージ・ワシントンの誕生日にちなんだもの。一説によると、リンカーンの誕生日も２月なので、それもあわせてお祝いしているのだとか。まぁ、とにかく２月は「偉い人たちの誕生日」なのだね、アメリカは。ふ～ん・・・・そういえば、私の誕生日ももうすぐだな・・・・残念ながらこのプレジデント・デー、あんまり学校や職場がお休みになる、ってことはないようだ。そこが、他の休日と違うところ。休みっていう奇特な会社もあれば、平常どおりっていう罰当たりなところもある。あ、ちなみにうちの学校も「罰当たり組」だったよ、やっぱり。まぁ、今日みたいな日は小売店にとっての「売り出しの口実」になっているだけで、だいたいどこのお店でも「バーゲン」となる。もともと比較的物価が安めのアメリカなのに、こうしょっちゅうバーゲン、バーゲンとやられた日にゃ、一体いつ買い物すればいいのか、困ってしまうってもんだ。ところで、そんなプレジデント・デー。やっぱり毎年、何かしら面白いものがインターネットに流れる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジム・キャリーのLiar Liar（ライヤー・ライヤー）っていう映画のパロディー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも、ちょっとカッコよくない？まぁ、これもユーモアなんだろうけど、笑えるものもあれば、ちょっと・・・なんて思ってしまうものなど、いろいろ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブッシュの脳みそは、こんなサイズだといいたいらしい・・・アメリカが、ジョージ・ワシントンによってイギリスから独立をした昔、多くの人がこの国の前途を祝福し希望に満ちていたはず。そのジョージ・ワシントンらによって採択された「アメリカ合衆国憲法（United States Constitution）」に序々に修正が加えられ、現在のアメリカ人の基本ともいうべき「権利章典（Bill of Rights)」が出来上がった。その中で、最も重要と言われている「第一修正条項」は、いわゆる宗教、言論の自由をうたったもの。日本国憲法でいうなら第１１条。基本的人権の尊重・・・・これも、もちろん現在でも国内外で議論の的となっているところ。「アメリカは自由の国」という。そうなのだ。この世の中には、言論の自由があり、出版や表現の自由が認められている。その一方で、著作権や守られるべき人権の問題も無視できないことは周知の事実。何をやってもよいのではない。何をしても「僕の自由」なのではない。本当の自由というのは、自己の自信と責任に基づいた、その「自由の表現者のプライド」なのではないだろうか？そして、アメリカよ。世界の番人と自称し、必要のない戦争を繰り返しては意味のない犠牲を強いているのではないのか？これも、自由のためだというのだろうか？それは、なんのための自由だといいたいのだろうか？アメリカのプライドとは、一体どこにあるのだろう。まぁ、それにしても、現在のジョージ・ブッシュは第４１代目の大統領。若い頃の写真を見ると、「おや？」っと思ってしまうほど、実は結構かわいいかったのよね、ブッシュって。でも、親子２代で大統領になった、というだけでも話題性充分。ミスター・プレジデントとして、国民みんなにこうまで愛されるのはどんな気分かな～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お父さんに「僕のミニ・ミーと呼ぼう」だって・・・そのまますぎて怖いかも？こんな現在のアメリカ。星条旗を掲げ、自由を謳歌する人々に、初代大統領ジョージ・ワシントンは草葉の陰で、どんな思いでいるのだろう・・・・・

  February 20, 2006

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• 陽の出づる国、日本

  今日もまたまた「おいしいバイト」。台湾人経営の日本食レストランへ行ってきた。考えてみれば、このお店。経営者は台湾人だし、ウェイトレス・ウェイターさんは、みな東南アジアからの中国人。日本食売ってるのに、日本人は週末バイトの私だけ。まぁ、西欧諸外国人にとってみれば、日本人や中国人、韓国人なんて、全然区別されてないかもね。そういえば随分昔、私がまだ１０代のころ。ソウルの中心街をうろうろしていて、ふと南大門サークルのバス停に腰を下ろし、車の行き来を眺めていた。その私の横に、見も知らないおばあさんがやってきて腰を下ろし、日本語で私にこう語ったことがある。「あんた、日本人ね？私は韓国人よ。あんた、なんで私がこうやって日本語しゃべれるか、わかる？」・・・それは、確か九州っぽいなまりだった。一瞬「はっ」としたのだが、なんとなく気まずくて、つい「い、いいえ・・・」と答えた私に、おばあさんはこう続けた。「昔、日本軍がやってきて、そりゃひどいことをして、私たちに日本語しか話させなかったんよ・・・」今でも、旧日本軍の行いを糾弾し、日本の「帝国主義」を警戒する人々がいる、と聞く。日本の併合時代のことだ。もちろん、現代の「日本バッシング」は、対外政策という意味もあるかもしれない。しかし、多くの人が肉体的・精神的に傷ついたことも事実だろう。戦争という特殊性が、理由になるかどうかは別として。一方で、日本に対してとても友好的で、良い感情を持ち続けている人たちがいることも事実だ。以前会った、元在日韓国人で現在はアメリカに移民している５０代の夫婦。とても温厚で上品な人たちだった。日本は第二の祖国であり、とてもなつかしい、と言っていた。うちの大学の数学の教授。彼も韓国からの移民で、私が日本人だというだけで「ただ」で幾何の教科書使わせてくれた。日本人は他人に思えないって。でももしかしたら、教科書も買えないほど「貧乏」に見えたのかもしれないけどね。店の台湾人オーナー夫婦。ダンナさんは子供時代から、両親の影響で「日本に対する憧れ」があったらしい。それで、日本食の修行をし、今では自分の店までもった。ウェイトレスの一人は、昔マレーシアで「カネ○ウ化粧品の美容員」をしていて、日本に研修に行ったこともある。そんな彼らは、もちろん大の日本びいき。中国人も韓国人も、似ているけれど本当は違う「私たち」。うれしいじゃなぁい、これって！？さまざまな「歪（ひずみ）」が浮き彫りになっている、近頃の日本。モラルや教育、言葉や文化という、日本人の根底をさえ揺らぎつつある現実に、もっと注目するべきだ。国際化を叫ぶあまりに、「古き良き日本」を犠牲にしてしまったのではないだろうか、現代の日本人は？日本人が日本人として、日本人らしく生きること・・・大国中国に対し、日本が自らを自信をもって「陽の出づる国」と呼んだのは、遠い遠い昔の出来事。それが私の母国、日本。そして私は、その日本から時差１４時間の「過去」で、今夜のお土産「鉄火巻きとネギはま巻き寿司」をほおばるのであった・・・・もちろん、無料（タダ）ね、これ。役得。（笑）

  February 4, 2006

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• To each his own　（十人十色）

  イギリスは、というよりロンドンはメトロポリタン。人口の半数以上が、もはや「イギリス人ではない」ロンドンだ。過去の大英帝国の名残もあって、多くの国や地域から来た「さまざまな人」がひしめき合っている。人々がそれぞれの文化や歴史を踏襲しながら、共存している街・・・・私にとってのロンドンは、そんな街だった。でも、アメリカは違う。アメリカに来て思ったこと・・・・アメリカは「人が混ざる」という現象と同時に「文化も混ざって」いるような気がする。最も、この国の短い歴史においては、「文化を混ぜる」ことによって、独自の「価値観」を形成してきたともいえるのだろう。混ざることによって、生み出される「強さ」なのだ。アメリカは移民の国。原住民アメリカ・インディアン以外は、みんな移民。だからこそ、みんなゼロから始まったのだ。故郷を遠く離れて、歯を食いしばり、己の運と力を信じた第一歩からこの国の歴史は始まったはずである。だからこそ、自分の意思を明確に持ち、生き方に責任をもつ、そんなアメリカ人の心意気。好き嫌いもはっきりしている。個性を尊重する。「他人と違うこと」に意義を持つ。本当に「十人十色」を実感する世界。アイデンティティ先進国だ。ところで、この「十人十色」という「ことわざ」。英語の世界では、それほど「ことわざ」が使われているとは思えないが、「ことわざ」好きな日本人には、「So many men, so many minds」と紹介されている。これは「多くの人がいて、多くの心がある」、ということ。確かにそう、ごもっとも。でもこれ、実際にアメリカで使われるのは、「To each his own」。ただ、人がいてそれぞれの心がある、というよりも、「個人」がより明確に言い表されているこの言葉。「人はその人自身による」・・・・喜びも悲しみも、その人の人生すべては「その人のもの」。移民の国、歴史の浅い国家、混ざり合っている文化・・・・その中で、本当に見つめるべきは「己自身」であり、他に誰でもない「自分自身の価値観」を認めるこの言葉。どんなことがあっても見失ってはいけないもの、自由を謳歌する精神をうたったアメリカ合衆国憲法の精神が、ここにあるような気がする。人間は、誰に束縛されることなく、己の価値観で自由に生きることができるべき・・・・To each his own・・・・好きだな、この言葉。

  February 3, 2006

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• 心の言葉

  昨日の日記にも書いた、新しい仕事。このバイト先は、台湾人夫婦がやっている日本食レストランなのだが、ここのウェイトレスさんたちはみな中国系マレーシア人。だいたい、マレーシアという国はとても興味深い。マレー系・インド系・中国系という３つの異なった民族が、それぞれの言語・文化を踏襲しながら共存している社会だ。一般的にはイスラム教国とされているため、アメリカのテロがあった後は、マレーシアも「要注意国」の一つとされてしまったりした。特に、中国系マレーシア人というのは、学校で英語（もと英国領）やマレー語を学び、自宅ではその出身の地方言語や中国語（いわゆる北京語）を学ぶため、これだけで少なくとも４言語は話すことになる。５言語なんて、珍しくない。だから、本土の中国人や、台湾・香港といった人たちとも、話せるが便利なところ。でも、本質は全然別もの・・・彼等は、自国で迫害（あえて、こう書くが）されている分、海外に出て行く高い志と、その「したたかさと世渡り上手な性格」で、随分活躍しているように思う。これ、昔、後の華僑が海外に出て行った感じなのかな・・・・在タイ歴もあってか、いつでもどこでも、中国系マレーシア人とはすぐに仲良くなる私。もちろん性格もあるだろうけど、特に女性とはすぐにお友達！とにかく、面白い。その「ノリ」がいいのよね～♪だから、私は中国系マレーシア人が大好きだ。そして昨日も、ぐちゃぐちゃとマレーシアン・ウェイトレスさんたちとお話していた、私。ふっとある友達のことが頭をよぎった。その彼は中国系マレーシア人で、３人兄弟の末っ子。ロンドンで知り合ったのだが、彼はマレーシア出身で、パスポートもマレーシア。でも、彼は英語しか話せなかった。彼の父親は、中国本土の標準語圏の出身で、いわゆる中国語が母国語。そして、母親は広東省の出身で、中国語と広東語を話す。しかし、英才教育を施したいがために、両親が選んだ道は「英語のみの教育」であったらしい。家庭でも、もちろん学校でも、全部英語。これが彼が「英語しか話せない理由」である。彼はクアラルンプールの有名校出身で、英才教育を受けたと聞いた。優秀だったとも聞いた。とてもおとなしく、まじめで、素直なまっすぐな男だった。よく勉強する男だった。曲がったことが嫌いだった。ちょっとした汚れも嫌いだった。人と接することが苦手だった。いつも、部屋の隅っこで、本かテレビを見ているタイプだった。ある日、そんな彼が、倒れてしまった。身体は健康なのに、倒れてしまった。生きた屍のようになってしまった。最初、彼のルームメイトは、その理由がわからなかったらしい。なぜ、いきなり「大の大人」が、そんなになってしまったのか、わからなかったらしい。でも、その連絡を受けて、私はなんとなく思い当たることがあった。実は、以前からなんとなく気になっていたからだ、彼の「言葉の問題」が。マレーシアとはいっても、中国人はその経済力もあり、独自の文化圏を形成している。その中で生活していれば、中国語以外は必要ない。私は、たまたまだが彼の両親に会ったことがあったのだが、英語で会話することはほとんど不可能だった。彼等にとって、特にお母さんにとっては英語での意思疎通は、かなりの重荷のように見えた。つまり、彼にとっての母国語である英語は、両親が理解しない言葉。両親との意思疎通ができないことが、彼の繊細な心を少しずつ病んでいったことを、周りの誰も気がつかなかった・・・・・これが、彼が精神科の医師にカウンセリングを受けた時に、指摘されたことである。彼は３人兄弟の末っ子。上の２人も、同じように育てられたらしいが、どちらかというと、２人ともスポーツマン。親の目を盗んでは、遊びほうけていたのだとか。しかも、一番下の彼が、最も優秀で期待を賭けられてもいたらしい。まっすぐな彼は、自分を「表現する方法」を見つけられず、結局外界へのドアを自ら閉じてしまったのだった。アメリカに移民してくる人々はいっぱいいる。英語を全く話さない人もいる。そういう人たちの多くが、子供に「英語だけ」で教育する。自分ができないから、子供には、ということらしい。それに、ここは英語の国だからね。英語は必須アイテムだ。しかし、これは自分や子供のルーツを消し去ることではないのか。自分が理解しない言葉を子供に教え込むことが、本当の教育なのだろうか。子供にとって、それがいいことなのだろうか。親にとっては、子供はペットも同然かもしれないが、特に幼い子供にとっての親は「すべて」だ。その「すべて」が、子供という一人の人間の人生すべてに、深く影響するかもしれないのだ。親の責任は重大で、それに対する義務もある。人はそれぞれに、性格が異なる。一つのことでも、思い方はさまざまだ。親子兄弟だって、全く違った一個人だ。彼は、中国人というルーツや中国名という自分自身を背負いながらも、肉親と「心の言葉」を話すことができなかった悲劇を背負った青年だった。「うちの子は英語しか話さないから・・・」っていうのは、言い訳にはならない。言葉って、大切なんだ・・・と、みんなでおちゃらけながら思った、昨日の出来事。

  January 28, 2006

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• ハンディキャップ

  うちの近くの日本食屋さん、台湾人がやっている。そこへは、ちょくちょく食べに行っている私たちなんだけど、そこから先日「アルバイト」のお誘いがあった。週末は忙しいので、「ホステス」をやらないかって。日本でいうところの「ホステス」って、「あ～ら、○○さんいらっしゃ～い！」とか「お久しぶりねぇ、ＸＸさ～ん」みたいな、夜のお姉さんのイメージがある私なのだが、アメリカでいうところのホステスとは、「レストランでのお席ご案内係」さんなのである。ま、「いらっしゃ～い」ってやる感じは同じようなものかもね。早速、夕方、お店に行ってみると、おなじみのウェイトレスさんやらみんながいる、いる・・・・そして、簡単にやることを聞いた。はいはい、そうするんですか・・・そして、お客様をお席へ「ごあんな～い！」そのうちに入ってきたのは、２人連れのカップルのお客様。男の人が盲導犬を連れていた。だから、犬がいるから不便にならないように、入り口近くのちょっと大きめのお席にご案内したんだけど。あんな大きな犬なのに、テーブルの下でその２人の食事中、おとなし～くしている姿に感心、感心。ホントにおおき～い盲導犬。でもとっさに、「日本って簡単にこういうこと、できるかな～」って考えてしまった。イギリスでもアメリカでも、ハンディキャップのある人への配慮が目に見える。そして、そういう人たちを街で見かけることも多い。人々の意識も高い。というか、そういう制度が出来上がっているから、ハンディキャップである人を受け入れることが、自然とできる。でも、日本はどうだろう？バリアフリー運動って聞いたことあるけど、どうなったんだろう？それとも、もう今はかなり改善されたのだろうか。日本ってこういうこと、遅れているような気がするんだけど・・・・生まれつきであれ、事故の後遺症であれ、さまざまな形で「ハンディキャップ」を背負ってしまう人がいるのは事実。でも、それは仕方のないこと。起こってしまったことを悔やむのではなく、これからどうするか、が大事なんだと、私は思う。付け加えるならば、私は「健常者」とか「障害者」という区別が気に入らない。どこのどなたが作った言葉か知らないけど、いつもなんとなく不愉快だ・・・・誰が「障害者」だって？たまたま、あなたではなかっただけ。たまたま、わたしではなかっただけ。本当は、ハンディキャップっていう意識って、世の中が作り出しているものかもしれない。他人とは違う？それだって、ちょっと考え方を変えれば「個性」なのでは？なにも身体的なことだけではない。目に見えない心の問題もある。世の中に「完璧な人」なんていないんだもの。つまり、ハンディキャップって、本当はみんな持っているはず。私だって、ハンディキャップあるんだよね。それが、私の個性。それが、私。そしてそれが、あなた。だからこそ、その個性を尊重しないと。だからこそ、みんなで支えあわないと。「人」という字は、２人の人間が、互いに支えあうってことなんだよね・・・・夕方５時から、「何名様ですか～？」「はい、こちらにどうぞ～」なんていって、あっという間に時間がたった・・・・テーブルの下で、退屈そうに寝そべっている盲導犬の横顔を見ながら、そんなこと考えていた私。で、時給１０ドル。どうよ～これ？

  January 27, 2006

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• Mind the gap　 （マインド・ザ・ギャップ）

  ロンドンは古い街。そして古くから地下鉄も発達している。その地下鉄が「TUBE（チューブ）」と呼ばれているのは、ご存知の方も多いと思う。その匂いにまつわるエピソードは、以前の日記にも書いたことがある。しかし、それ以外にもあるのだ、臭いもの。それは・・・・食べ物の匂い。ロンドンという街には、テロの脅威から一般設置のゴミ箱がない。つまり、「ごみを捨てるところがない」。歩きながらタバコを吸っている人が、「ポイ」と吸殻を捨てるなんて、序の口序の口。フィッシュ＆チップスを、あの独特のケチャップとビネガーの入り混じった「くささ」で食べ歩いている人も、食べ終わったら紙包みを、そのまま路上に「ポイ」。ジュース飲みながら歩いている人が、空きボトルをその辺に「ポイ」・・・・と、数え上げたら、キリがない。これを、「モラルのない行為」と見るか、「ゴミ箱がないから仕方のない行動」と見るか、意見がわかれるところだろうが、はっきり言って私には、前者のほうが当たっていると思われる。捨てるところがないことは明白なのに、そんなもの、歩きながら食べる必要があるのかって聞きたいね。まぁ確かにテロは恐ろしい。どこかで爆弾騒ぎがある度に、いつも「みんな大丈夫だろうか」「誰も犠牲になってはいないだろうか」と気になったものだ。もちろん、こればっかりは、自分がいくら気をつけていても「安全」ということはない。なんてったって「テロ行為は無差別」なのだから。ニューヨークにも地下鉄はある。でも、ゴミ箱もいっぱいある。そして、Watch your step　（足元注意）と、あちこちに注意が出ている。もちろんニューヨークの地下鉄も古いからね。でも、ロンドンのそれはもっと古い。そして、ロンドンでは Mind the gap と乗客の足元注意を促す。それは、ホームと地下鉄の隙間（特に、カーブ部分）が「異常」に開いていたりするからだ。本当に、「またげない」くらい開いているところさえある。だから、mind the gap ・・・・・ところで、「昨今のイギリスには、もう学ぶものがない」、と言われていることも事実。UKは女王陛下の連合国家。スコットランドでもなくアイルランドでもない。もちろんウェールズでもなく、イングランドでもない。でも、イギリスはイギリスなのだ。大英帝国だった国。その歴史の重みは違うはず。今では、若者でさえ、その社会保障制度を悪用し、通りで日々を過ごす。個人営業の売春も合法だ。その一方で、貴族制度も現存し、女王陛下が「勲章」や「階級」を下さる「ありがたい国」。現在の００７ジェームズ・ボンド役は、ピアース・ブロスナン。いい男ぶりで、久々の００７あたり役者と言われている。その彼も、女王陛下からの栄誉を賜った一人だが、実は彼、アイルランド人。そのために、イングランド人とは別格下になるような扱いになってしまったのは、とても残念な思いだった。そして、初代００７・名優ショーン・コネリー（スコットランド人）が、IRA（アイルランド共和主義軍派）に対して、毎年のようにかの地を訪れ援助をしていたことも、暗黙の事実。もちろん、その独立を応援してのことだ。一体、イギリスの文化とはナンなのだろう。UK （United Kingdom）ってナンなんだろう？ それぞれの国々が女王陛下の下に集結している国家連合。でも、本当は違う国、違う文化、違う言語、違う歴史、そして違う人たち・・・・だから、Mind the gap 。違うものをくっつけたら、必ず隙間ができるじゃない？そして、Mind the gap 。その隙間に、よく注意してみて？ロンドンで、地下鉄の駅で、必ず耳にするこの言葉。実はイギリスだって、違う人たちの集合体。その長い歴史に培われた、人々の想い。多様な人々と言語の狭間に、見え隠れする真実。その隙間をどう活かすか、現代を生きる私たちへの課題ではないだろうか？Mind the gap ・・・・・　この言葉、私にはそう聞こえる。　

  January 20, 2006

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• ユニークって？

  年が明けて、学校が始まってからもう一週間。毎日毎日顔を合わせていると、お互いに名前を覚えたりする。私は、とても「地味ぃ～♪」な性格なので、できればほっといてほしいのだが、なんといってもクラスに東洋人一人。どうしても、目についてしまうらしい。私の外見は、どっからどう見ても「東洋人」。間違っても「金髪碧眼」ではない。目の色、髪の色、背格好、顔つき・・・・どれをとっても「東洋人」。ところが、私の名前は、イギリス系。もちろん、ダンナの姓。一昔前の欧米人から見た日本人のイメージは、「丸顔で、キツネ目にめがね」だったらしい。これ、はっきり言って、中国人のイメージと同じだったとか。区別つけてよねぇ～？ちなみに、生まれつき日本人としては、比較的に目が丸くて大きく２重まぶただった私。子供時分は、よく東南アジアのコと一緒にされた。「キツネ目」ではなかったからね。そういえば、うちの父が幼い私のホホをなでて、よく言っていたものだ・・・・・　　　　　　　「このコは本当に、ヨーロッパ系の顔をしている・・・」おかげで私、かなり大きくなるまで、「私は、ヨーロッパ人」だと信じていた。これ、マジっす。（笑）そんなわけないじゃぁん？両親とも「こてこての日本人」なのにさぁ～・・・・子供時分に聞いたことって、恐ろしいことになかなか忘れないものだ。みなさん、小さな子供に話しかけるときは、注意しましょう。まぁそれはさておき、いつの間にやら、「東洋人」になっていた私。この「東洋人顔」をもってして、イギリス系の名前、というのはちょっとありそうでなさそうな感じ？でもアメリカには、いろいろな人がいるからなぁ～基本的に、欧米社会では、ユニークということのポイントは、かなり高い。AI（アーティフィシャル・インテリジェンス）っていう映画にもあったけど、子供ロボットであるデビッドが、泣きながら叫んでいたっけ、「僕はユニークなんだ！世界に１人しかいないんだ！」って。ユニークっていうことは、いいことなのだ・・・・つまり、私も外見はともかく、名前もあわせて「ユニーク」ってこと・・・？アメリカで近頃人気のルーシー・リュー（Lucy Liu）。私には、「アリー・マクビール」のぷっつん姉ちゃんのイメージが強いのだが、その後チャーリーズ・エンジェルなんかでしっかり大ブレークした、中国系アメリカ人。この人、アメリカ人男性にはかなり人気があるらしい。ダンナを含め、その友達までみんなで寄ってたかって「ルーシー・リューはゴージャスでセクシー」って連発してやがる。つまり、東洋の美しさだと言ってくれる。しかも、ナイス・バディでユニークなんだそうだ。でもねぇ、私はそうは全然思わない。まぁ、私がいつも不愉快そうな顔をするから、かえってヤツのお茶目心を助長しているような気もするけど・・・・・でも、えぇ～そう～？美人かなぁ～？セクシーかなぁ～？あの顔がぁ～？そんな「ルーシー・リュー」ファンのうちのダンナ。今日もつかつかと私に近寄ってきて、いきなり両親指で私のホホの肉を持ち上げ、他の指で私の両目をキツネ目にして・・・・「オー！ルーシー・リュー！」って言って抱きつくの、やめてくれ！

  January 10, 2006

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  フォーチュン・クッキーに思うこと

  年が明けて、８日たった。松の内が明けたら七草粥を食べるという、「日本に居たら絶対しないであろう」モドキをするために、飲茶（ディムサム）に出かけた私たち。もちろん、七草粥は私の「飲茶に行きたいための、口実」。毎年ダンナに、説明だけはしておく。これ、日本の文化・伝統だからねぇ？でも、毎年説明したって、忘れられちゃうってことは、ちゃんと聞いてないのか、興味がないのか・・・。まぁとにかく、私たちが頼むのは、いつもの「ビーフ・コンジー（牛肉入りお粥）」。うまいのだ、これが。そして、最後は「フォーチュン・クッキー」、アメリカの中華では、必ずついてくるこのお菓子。中には、おみくじみたいなものが入っている。で、今年初めてのフォーチュン・クッキーだから、さて、今年の私の運勢は・・・・ほほ～、公私共に成功する、と？ほんまかいな？　　　　　　　　　　　　　ところで、私はいままでいろいろな国に住んできた。いろいろな人たちを見てきた、と思う。どこの国でも、「本音と建前」があって、違法合法さまざまな人がひしめき合っている。アメリカにも、いっぱい不法滞在の人がいる。不思議なのは、不法滞在で違法就労していながら、しかし納税番号を持っていて、政府に「合法的」に税金を払っている人たち。主に、本土からきている中国人だ。もちろん他国の人もそういうケースはあるはずだが（メキシコ人など）、私の知る限り中国人がダントツに多い。表向きは「不法滞在・違法就労は強制送還」でも、みんな歯をくいしばって（？）滞在し続け、せっせと自国へ送金している。アメリカでは小さな一部屋に雑居住まいでも、自国にもどったら「家が３軒」なんて、めずらしくない話だ。特に、アメリカと中国の関係は面白い。中国政府の人権政策に反対する意味もあって、アメリカ政府は中国人の違法滞在をあえて見逃し、そのかわり税金を徴収し、挙句のはてには永住権をも与えている。天安門事件以降、多くの中国人が政治亡命を求めたのは、周知の事実。しかし、実際には「ほんの一握り」しか本当の政治犯ではなかったにもかかわらず、アメリカ政府は「あえて」かなりの中国人に恩恵をはかったといわれている。私の知り合いにも、「まんまとその手で永住権を取得した」という中国人がいるしね。イギリスにだって、不法滞在の人はいっぱいいた。みんなわずかなツテを頼って、やってくる。特に、EU諸国の人たちが都市部に流入するようになってからは、どんな小さな仕事でも取り合いだ。そして、捕まってしまうまでがんばるのだ。強制送還、なんのその～タイランドにだって、いっぱい不法滞在の人がいた。実際、私が見た多くの日本人がこれだった。タイランドに旅行でやってきて、そのとりこになり、帰れなくなった人。観光ビザの期限が過ぎても、物価の安さに居ついてしまっている人。ただ「王様のような暮らし」がしたい、とやって来た人。やさしいタイ人に取り入って、その気持ちの上にアグラをかいたような生活をしにやってくる人、会社が用意した「運転手にメイド」っていう生活に、人生をすっかり勘違いしてしまっている人・・・・・はっきりいって、どのタイプの人も、私には好きになれなかった。タイ人を、タイランドという国を馬鹿にしている。私の知り合いの、マレーシアから来た中国人。もちろんパスポートはマレーシア。でも人種的には中国人ね。アメリカにはもう１５年いて、一度もマレーシアには帰ったことがない。一度出国したら、もう２度と入国できないからだ。つまり、不法滞在し続けているわけ。でも、最近になって永住権が取れるかもしれない、と喜んでいたっけ。彼の友達は、中国本土から「箱舟」にのってやってきた組。どこでどうやってアメリカのたどり着いたのか、くわしくは忘れたが、あの箱舟系は、日本でもかなり話題になったと思う。高額の前渡金を払って船に乗り込み、ぎゅうぎゅう詰めで海を渡る。思いは一つ、「お金のため」、つまり「一旗揚げるため」だ。その友達の妹に会ったことがある。彼女は、シカゴ郊外の中国系フォーチュン・クッキー製造所で働いているらしい。とても小さな、いたいけなくらいのあどけない女性。でも、もちろん違法で一日１２時間勤務をしている。しかも、小窓さえもない暗い作業所で、週６日労働。休みは１日だけだ。彼女は、毎日毎日、あのフォーチュン・クッキーを一つ一つパック詰めし、一袋３０キロはある大袋を抱えて梱包しているらしい。そして、一月３０００ドル、現金払い。う～ん、確かに手取りだから、金額的には悪くないかもしれないけど。フォーチュン・クッキーを見るたびに、いろいろなことが頭をかすめる。本音と建前って、何も日本だけのことではないんじゃないかな？

  January 8, 2006

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• 雨の日に想うこと

  今日はクリスマス。東海岸は近頃暖かめで、今日はついに雨が降った。雨というのは、ちょっと切ない気持ちにさせてくれる。そして、こんな私でも（？）たまには考えてみたりするのだ、いろいろと・・・・近頃、サー・エルトン・ジョンが結婚した。長年付き合ってきたパートナーとだ。この報道を目にしたとき、おめでとう、という気持ちと、なんで？と言う気持ちが交差した私。なぜならば、日本の報道は、すべて「同性婚」と書かれていたからだ。なぜ、わざわざ「同性婚」と書く必要があるのだろう？ただの「結婚」じゃいけないの？相手が同性であろうと、異性であろうと、彼が本当に幸せになるために選んだ道なのだから、いいじゃないの、そんなこと。「同性婚」という記述に、日本のマスコミの深い偏見を感じたのは、私の思い過ごしだろうか？私が人生の多くの時間を過ごしたバンコクとロンドン。どちらの街も、ゲイの人が数多くいることで知られている。男性だったり、女性だったり。たまたま、彼らの愛が同性に向かっただけで、その気持ちは誰でも同じ「愛情」なのだ。何が悪いの、同性恋愛？何が問題、同性結婚？偏見や差別以外の理由でも、同性恋愛・結婚に反対な人が多いのも周知の事実。それは、倫理問題。宗教問題ともいえようか。そして、その延長にあるのが、家庭構成、家族形成、そして子孫繁栄。ひいては養子縁組や代理出産などの問題や、その子供たちへの精神的影響も懸念される。それはそれでごもっともだ。確かに、異性間の場合、そういう問題発生の可能性は、低いと思われる。が、全くないわけではない。現在のアメリカのカリフォルニア州の知事は、ご存知アーノルド・シュワルツネッガー。しかし、彼のチームの人選問題から保守層の反感をかい、次の選挙では、めちゃめちゃ保守的なメル・ギブソンを候補に立てるとか。いわゆる、キリスト教を主体とした「中絶容認」「中絶反対」という戦いである。どちらにしても、ハリウッド俳優、というのが笑えるが。私としては、どうせならリチャード・ギアなんかを知事にしてもらって、州の宗教を仏教にしてもらいたいくらいだ。（彼は、敬虔な仏教徒）そうすれば、たとえば「傍若無人」「無理無体」な人たちも、多少は「質実剛健」「深謀遠慮」「堅忍不抜」といった心意気を感じてくれるかもしれない。といいつつ、今日はクリスマス。キリスト教のお祝いの日。西洋社会では、すべてが「停止」状態。家族と静かに過ごす時間だ。宗教って、人間の心を左右するとても大きい存在なんだ、と再度感じた私。で、全然関係ないけど、四文字熟語で締めてみました。ところで、「焼肉定食」って四文字熟語じゃないんだぁ～？

  December 25, 2005

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