或る日の“ことのは”２

高校時代からの友人より、ケータイに「サルベージ中」と、メールが入った。

・・・
・・・

・・・・・サルベージ？



引き続き受信した画像を見て、ひっくり返りそうになった。


・・・高校時代の私の描いたイラスト・・・


かーーーーーーーーーーーーーっ！！！！！

ハズカシーーーーーーーーーーっ！！！！！ 　←スプラウト君、借りたぞ。



この友人とは、共に美術部で、イラストを描く事で意気投合していたので、
交換日記ならぬ、イラスト交換、をしていたのであった。

卒業後、イラスト帳は何処へ行ったとも知れず、すっかり忘れ去られていた。

それがある日突然出現、した訳で、
描いた者は恥ずかしさで、もうどうしていいやら状態。


私のイラストと、彼女のイラストが丁寧に並べられた画像に、

『「積荷を、燃やして・・・」状態である。』

と友人のコメントが付いていたが、更に、私はそれどころではなかった。

この頃(高校生の頃)、漫画家、萩尾望都氏に傾倒していたので、
描いてある少女は、萩尾さんの亜流イラスト・・・。
ああ、 ・・・
そして踊ってる、踊ってるよ・・・。（ちょっと陶酔系だし・・・(汗)）。



『ぐはぁぁぁぁっ！』

受け取ったメールを見た駅の構内で思わず吹き出し、
イヤな汗を大量に流しながら悶絶した。



・・・・ああいかん、近々この友人に会って、処分をお願いせねばならぬ。
こんなものを残しておいては、飛行機にも乗れない・・・。

何故、若き日の足跡を見るとこんなにも恥ずかしいものなのか・・・。


『ぐふふ・・・最近、山吹の菓子を見てないのぅ。』

・・・とは友人。

　

・・・ああ・・・。




・・・お願いです。

サルベージ中断して、深い海の底にでも沈めておいてください・・・。