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  或る日の“ことのは”2

或る日の“ことのは”2

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2015.12.28
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かすかにほっぺたが引き攣れる感触を覚えて、手をあてた。

何か付いている・・・

・・・バナナだ。

私が如何にいやしかろうと、顔にバナナを散らしながら食べる趣味は無い。

コレは、先ほどまで肩でバナナをねだっていたりっちゃんの仕業である。

チョーダイチョーダイと、ねだりながら、口から溢れた分は遠慮なく首を振って飛ばす、

そういう奴である。

・・・ひょっとしたら、壁にも飛ばしたかも知れぬ。



我が家の廊下から洗面所にかけては、現在散らかりまくっている。

「プチプチ」と俗に言う緩衝材と、ダンボールの切れ端、バルサ材ではちゃめちゃである。

何故か?

・・・全ては、りっちゃんのお好みだからである。



りっちゃんは、噛めるものが何でも好きだ。

歯応えがあればあるほどいいらしいが、噛めない物は歯牙にもかけず。

噛んで、噛み散らかして楽しんでいる。

・・・買い与えたおもちゃには一瞥もくれないくせに。



この、年末の大掃除が必要とされるタイミングに、

彼はダンボールを片付ける事を許してくれない。

一度、彼が他に注意を払っているときに、ダンボールを畳んでゴミ袋に入れようとしたことがある。

視線に気付いて振り返った私の眼に入ったのは。

・・・コミックスの『スヌーピー』を知っている方なら御存知だろうか、

スヌーピーの、「ガラガラヘビのポーズ」をとったりっちゃんが、

ジョーズのBGMよろしく、私に向かって突進してくるところだった。

「やめろぉ」という、りっちゃんの心の叫びを聞いた私は、

諦めてダンボールを手放した。



トイレに入っていると、

ぺぺるもそうだったけど、

鳥さんは、個室で何が行われているのか知りたくてたまらないらしい。

他聞に漏れずりっちゃんも、戸の下から懸命に覗こうとする。

やめて、といって聞いてくれるものではない。

落ち着かないことこの上ないが、

一緒に入る訳にも行かないので、締め出していた今日この頃、

・・・戸から凄い音がしてきた。

・・・メキョッ、ゴリッ。



・・・ビックリして飛び出すと、りっちゃんが、トイレの戸の下部分に下嘴を入れて、

戸をゴリゴリ削っているところだった。

80g足らずの小鳥に家が壊されてしまう恐怖たるや(笑)

止む無く、扉にはプチプチが貼り付けられた。



りっちゃんは、壁をコンコン叩いてその反響を楽しむクセがある。

集合住宅では、全く、許し難い趣味である。(結構大きく響く)

かくして、りっちゃんがドラミングする壁面にも、プチプチが貼られた。



他にも、りっちゃんが床に叩きつけて喜ぶ靴磨きの蓋やら、

片車輪を粉砕されたペンギンのオモチャ、

噛み心地の良さという点では、他の追随を赦さないパソコンのマウスなどが転がり、

洗面所のカオスっぷりは、ここ何年かの内でも最高潮に達している。

片付けたくても片付けられない悲しさよ・・・。




こうして、家は散らかっていくのである。

一年が終わると言うのに、私は片付ける手立てを何一つ持たない。

そもそも掃除機をかけたら、

掃除機の首っ玉目掛けて、漏れなく決死の攻撃をかける我が家の王子は、

「掃除」と言うものが理解出来ないらしい。

今のところ掃除機の首は、皮一枚で繋がっているが、

いつ、お陀仏になっても不思議ではない。

彼は、いつか必ず掃除機を殺ってやろうと、嘴を磨いているのだ。







そして、私は、バナナをこよなく愛する王子様のご機嫌を伺うしかないのである。













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最終更新日  2015.12.29 23:27:06
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