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カテゴリ:インプラント
歯肉のシェーどテイキングには私の場合、3通りあります。
まず1つ目は、 ー局部的な症例で、可能な限り色調を合わせる必要のある場合ー この場合は、カスタムシェードガイドを使用します。 カスタム(自作)の歯肉色の為のシェードガイドです。 使用陶材はノリタケのものです。私が知る限り、歯肉色が多いのはノリタケの陶材です。 4種類の歯肉色があります。ティッシュ4という色は混合用ですので、元となる歯肉の色調は3種類ということになるかもしれませんが、ノリタケ陶材には 内部ステイン材がありますし、歯肉色と言え、青い部分・オレンジの部分・やや白く感じる部分(歯肉のはりのある歯肉縁付近)などは歯冠色に使用する陶材も混ぜつつ築盛することもあるのです。 ちなみにレジン系のもので色調が豊富なのは、何と言っても「グラディア ガムーGC」です。 以前のブログ、12月3日「相棒」の上下フルマウスの症例はグラディア ガムです。 カスタムシェードはVita社の「インディビデュアル シェードガイド キット」というものが販売されています。 やや余談になりますが、市販のシェード ガイドにはメタルのように裏打ちがなく、金属焼付けポーセレンを製作する際には作る補綴物とシェードガイドとの構造上の差があるため、正確なシェード再現に誤差を生じやすくなります。 しかも、通常の金属焼付けポーセレンの理想的な厚みはメタル込みで1.5mm程度ですが、シェードガイドの陶材の厚みは厚すぎるのです。 例えば一見、シェードガイドのA3に見えて、マニュアル通りのレシピで製作しても(シェードガイド通りの天然歯も少ないと思いますし、マニュアル通りのレシピもどうかと思いますが・・・)、シェードガイドは厚みがあり深みがありますから、出来たクラウンは光の反射の強いオペーキーな感じになり、歯列の中で浮いてしまいます。 ですから、この特性を踏まえた築盛を行うか(私の場合、水分と深みを感じさせる為の透明陶材の使い方をします)、カスタム シェードガイドをこのキットなどで製作してのシェードテイキングが必要になると感じています。 じゃあメタルのないオールセラミックのシェードテイキングには問題ないだろ?と言うと、確かに問題はないですが、オールセラミックはコアも含めた厚みが厚くなると明度が低下し(ですからコアは光をつかまえるオペーカスデンディンのようなもので製作する必要があります。バイタルー神経のある歯の時はあまり考えなくても良いですが)、歯列の中で沈んで見えてしまうことがあるので、シェードガイドもなるべく同じ条件のカスタムのものを用意するのが良いかもしれません。 ただ、このキットはフレームとなるものが隣接まで一杯一杯あるため、 実際のクラウンの構造のように隣接は削合しなければなりません(赤い矢印)。 歯肉のカスタム シェードガイドを製作する場合には、この削合は必要ありません。 何故なら、歯肉を表現する部分には必ず裏打ちとなるメタルが存在するからです! (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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