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職員の厚遇見直しで揺れる大阪市が、新年度から削減する予定である年間70億円の福利厚生費の一部を利用して、市内約430ある小中学校の全ての校庭に、芝生を植える計画だと発表した。
現在、小中学校の運動場は、ほとんどが、私たちの子どもの頃と同じ土。土よりも芝生の方が、ケガをしにくい。人工芝を敷くよりは、天然の芝を植えて育てる方が、子ども達のひざにかかる負担も少ない。また、運動場を天然芝で埋めることは、ヒートアイランド現象が大きな問題となっている大阪市にとって、それを少しでも解決するための強い助っ人になると踏んでいるのだ。 なんですって?? 子どものためと言いながら、私はこの計画が、大人の都合だけにしか聞こえなかった。だって、芝生を植えて緑化と聞こえは良いが、その後誰が、成長しつづける芝を管理していくのだろう? 芝は生き物だ。水を撒かねばいけないし、雑草ヌキをしなければいけない… 第一、刈り込みは素人の手に負えるものなのだろうか? そして、誰にそれをやれ、やり続けろと言うのか。 文部科学省は、ゆとり教育について揺れている。私たち親は、子どもを標的にする事件が明るみに出るごとに、子どもを通学させること、いや、育てていくことじたいに不安を募らせるばかり。毎朝夕、腕章をつけて見回ったり、学校周辺の清掃に駆り出される保護者・地域の人たちに、これ以上いくら「子どものため」だからといって、芝生の世話まで頼めないと思うのだが。 案の定、芝生化は、地元が資金協力に応じ、芝の手入れなどに協力してくれる学校から選び、始めていく構想だとか。1校500万ほどかかる費用のうち、250万円を補助しても、全部で約10億円でおさまる構想だ…って、それはムシの良すぎる話ではないのか。なんだか、職員厚遇を見直すためには、あんた達もちょっとは払ってねって言われている気がするんだけど。現に我が家も大阪市内在住なのだが、地域が資金に協力するって、詳しく言うと、この校区でどこの誰がいくら払うの? このままちゃんと勉強して、校区上位の高校へ入ったとしても、大学へ現役合格するのはほぼ無理だと言われている我が地域。放課後の校庭で遊ばせてもらえない子供たちは、球技禁止の公園で三角ベースに興じ、ベンチで寝ていた大人といざこざを起こし…調べものをしに行った図書館の机には、「ここで勉強をしない」と張り紙が。教育委の外郭団体が運営する放課後活動の説明会では、「いじめはあると思ってください」と言ったとか。芝生より他に、考えないといけないことが山積みなんじゃないの? 土、結構。ケガ? ケガもするから学ぶこともあるんじゃないですか? それから、市長さんに助役さん、「今後は財界人からアイデアを聞き」ではなくて、もっと現場の声を聞きにいらしてくださいな。一緒に給食でも食べながら、子どもや私たちと語らいませんか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 28, 2005 09:14:17 PM
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