本の中の素敵な言葉【昔気質の一少女】から 自分の名前を 美しいものとするような暮らしをする たとえ、その名が、 はじめは美しくないとしても それを耳にした時 人々の心に、なにか美しい 快いものが浮かぶような名前にね。 『そりゃ私だってクサクサすることもあるわ。 そんな時はサッサと箒を持ってお掃除をやりだすの。 でなければ ごしごしお洗濯することもあるし散歩に出かけることもあるわ。 何かありったけの精力を出して突進することもあるのよ。 そうすると それをやってしまうころには、たいてい気持ちが治っているか そうでなければ不平を言わずに我慢していく勇気ができているか、どっちかよ』 と答えながらポリーは元気いっぱいに黒パンに包丁を入れた。 ”Anne of Avonlea“(和訳のタイトルは『アンの青春』)、第二赤毛のアン この物語の中ではアンのアボンリーでの日々の生活が細かく綴られています が、マリラがアンを慰めるシーンが素敵だな思い、心にとめました。 ある日、癇癪を起こしてしまったアンは自責の念に打たれ、部屋に閉じこもっ て、恥や失望、後悔を涙に替えて泣いていました。 あまり長くアンが泣いているのを心配したマニラはアンの部屋に入り、 その訳を尋ねます。「すべてを話すから聞いてちょうだい」 そう言ってアンは泣いている訳を話し始めます。 その一部始終に耳をかたむけたマリラはこう言うのです。 "Well, never mind. This day's done and there's a new one coming tomorrow, with no mistakes in it yet, as you used to say yourself. Just come downstairs and have your supper. You'll see if a good cup of tea and those plum puffs I made today won't hearten you up." 「そうね、でも気にすることはないわ。今日が終わって、まだ何の失敗もして いない新しい明日が来るのよ。あなたがいつも言っているようにね。下に降り て、夕飯をおあがりなさいな。おいしいお茶と、わたしが今日作ったプラムケ ーキを食べたら元気が出るわよ」 落ち込んだ人を元気づける方法、それは「おなかがすいていない?」って尋ね ることだったり、「さ、おいしいものを食べましょ」って誘ってみたりするこ とだったりする。 で、マリラがしたこともそう。果たして、マリラが作ったプラムのケーキは アンをかなり元気づけます。 "She had a good sleep that night and awakened in the morning to find herself and the world transformed. It had snowed softly and thickly all through the hours of darkness and the beautiful whiteness, glittering in the frosty sunshine, looked like a mantle of charity cast over all the mistakes and humiliations of the past. "Every morn is a fresh beginning, Every morn is the world made new," sang Anne, as she dressed." "この夜のアンはぐっすり眠りました。 目覚めると、自分自身も世界もすっかり変わっているのに気づきました。 夜のあいに静かに降り積もった雪がいてつくような朝日にくきらめき、 その美しい雪の白さは、過去の失敗や屈辱のすべてを覆う慈悲のマントのよう に見えました。 “朝ごとにすべては新しく始まり、 朝ごとに世界は新しくなる“ アンは着替えながら歌った。" この物語の6章にはまた、こんな風に言うシーンもある。 "Well, I always like to look on the bright side." 「わたしはね、いつも明るい面を見るのが好きなの」 こう書くと、モンティ・パイソンの“Life of Brian”を思わず 思い出してしまうが、落ち込んでいるときに、「おはなすいていない?」とか 「何か食べる?」って聞くこと、言われることって、ふっと顔が上向くことで もあるように思う。「そう言えば何も食べていないな」とか「そういえばおな かがすいているな」って思うことって。そこから水路が見つかったりして。 ↑ページ上部へ↑ ジャンル別一覧
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