カテゴリ:酒
お正月気分も薄らいできたこの頃。皆様いかがお過ごしでしょうか? 馴染みのBARも相次いで営業を再開し始め、それに合わせて僕の07年のBAR巡りもまたスタートしました。
![]() お正月のワインや日本酒にも少し飽きてきて、ぼちぼち「美味しいモルトが飲みたいなぁ…」と僕のウイスキーの虫が蠢き始めました。 あるBARのマスターからの年賀状に、「1月第2週にモルト・ウイスキーを半額でご奉仕いたします」と記されていたのを、僕が忘れる訳がありません。 「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしまーす」と年始の挨拶をする僕に対し、「御神酒代わりにどうぞ」と特製のフルーツ・パンチを1杯くださいました。 “御神酒”もそこそこに、早速、モルトを頂戴することに。マスターはすでにお勧めのモルトを考えていたらしく、次から次へと棚からモルト取り出し、カウンターの上に並べていきました。 ![]() 冒頭の写真に映っているのはごく一部ですが、左からグレン・リベット1972年、ハイランドパーク30年、ラフロイグ1974年(31年もの)、マッカラン25年、ピアレス・ボウモア1966年です(左から4本はいずれもオフィシャル・ボトルです)。 で、僕はこういう時にしか飲めない上等・上質で、稀少なモルトを飲むことにしました。まず1杯目に飲んだのは、ボトラーズとしては有名なピアレス・コレクションのボウモアの1966年(写真右)。 このピアレスの60年代のボウモアは、パッション・フルーツやオレンジの芳香が漂う極上の味わいで知られていますが、僕は68年と69年ものしか飲んだことがありません。 普段は1杯4千円が2千円で味わえる。しかも未体験の66年とあれば、ぜひ一度味わってみたいと思うのはモルト好き、ボウモア好きの僕としては、当然でしょう。 ![]() 味わいは、もちろん期待通りでした。あと何年、僕らはこういう素晴らしいボウモアを味わえるのでしょうか。いつかはなくなる60年代もの、と考えるとさびしくなります。味わえるうちに、この至上の幸福に浸るしかありません。 もう1杯は、「世界限定2500本のボトリング」というオフィシャルのグレン・モーレンジ1971年「ザ・カローデン・ボトル」(43度。24年熟成で、95年に瓶詰めした限定ボトル)=写真左です。 「カローデン」というのはスコットランド軍とイングランド軍が激闘を繰り広げた1746年の「カローデンの戦い」を意味します。このボトルは、その250周年を記念して96年発売されたとのことです(これも通常の半額、2千円という涙もののお値段でした!)。 グレン・モーレンジと言えば、アイラ系でもないし、マッカランやグレン・ファークラスのように、シェリー樽香を強調したモルトでもない。僕には、「なんとなく個性に乏しいモルト」というイメージ(印象)でした。 ![]() そんなグレン・モーレンジだが、マスターは「これは凄い、驚愕のモルトですよ。凄くピートが効いていて、まるでボウモアの『バイセンテナリー』(1979年にボウモア200周年を記念して限定発売された、今では1本20万円近くする稀少モルト)のような味わいなんです」と興奮気味に話す。 確かに、マスターの表現は正しかった。「バイセンテナリー」は以前、飲んだことがある。「究極のボウモア」とも言える味だが、僕の舌と脳裏にある味の記憶と、このグレン・モーレンジ限定ボトルの味わいはとても似ていました。 そして、このモーレンジ限定ボトルは、これまで僕が飲んだどのモーレンジよりも旨く、そしてピーティで、ほのかなスモーキーささえ感じる味わいでした。モーレンジ恐るべし!(写真右=モーレンジ「ザ・カローデン・ボトル」は立派な証明書付きでした)。 ちなみに一緒に同行したモルト好きの同僚は、グレンリベット1972年とマッカラン25年を頼みました。そして、お互いのモルトを少し交換して、計4種類を味わい合いました。 という訳で、お正月早々、超極上のモルトを飲んで、とても幸せな気分になりました。これを上回るモルトに今年また出合えるかどうか。モルトの世界は行けば行くほど奥が深いです。 こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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