テーマ:BAR大好き!!(731)
カテゴリ:各地のBAR巡り
岡山、広島と相前後して、松山へも久々の出張がありました。で、当然のことながら、仕事の後はBAR巡りなのだ。
今回は現在愛媛県に住んで仕事をしている友人と一緒。まず1軒目は、友人お勧めのお店「MARINECCO(マリネッコ)」=写真左。 ダイニングBARとアイリッシュ・パブとイタリアン・バルを足して3で割ったような不思議な酒場。「マリネッコ」っていうネーミングも面白い(聞けば、フィンランドの家具メーカーの名前とマスターの奥さんの名前を合わせて、もじったのだとか)。 メニューを見てびっくりしたのは、和洋のいろんな種類の酒がほとんど網羅されている! お勧めはワインだと言うが、とりあえずキルケニーのビールを味わいながら、マスターのYさん自慢のフィッシュ&チップスで腹ごしらえ。フード・メニューもパブ料理やイタリアンなど充実してるのが嬉しい。 Fさんとは初対面だが、ワインについての様々な知識(産地、銘柄、ヴィンテージ、味わい等々)が豊富なことに驚かされる。さすが「ワインを売り」にしているだけはある。こうなれば、やはりワインも頂かない訳にはいかない。 お任せでみつくろってもらったワインは、赤は果実香豊かで、白はきりっとフルーティで美味。おまけにアテに頼んだドライ・イチジクがみずみずしくて、めちゃ旨い(写真右=MARINECCOの店内)。 「1杯サービスしとくよ」とマスターはさらに3杯目(別の銘柄)をくれる。きょうは1軒目から嬉しいなぁ。お返しという訳でもないのだが、御礼に拙著「今宵も、BARへ…」を1冊差し上げる。店はキャパも広く、明るい雰囲気でグループでも楽しめそうだ。マスターの歓待に感謝し、再訪を約束してお別れする。 さて2軒目は、やはり松山へ来たらここは外せないという老舗の「Bar 露口」=写真左。徳島在住時に出会って以来、このBARは何度訪れても、居心地良くてほっこりした気分になれる。それは、露口貴雄さん・朝子さんご夫婦の温かい人柄が大きな要因だろう(とくに奥さんの朝子さんの笑顔を見たら、悩みも疲れも吹っ飛ぶ)。 実は、露口は昨年創業50年を迎えた。なんと半世紀!である。創業50年以上のBARは全国にいくつかあるが、2代目、3代目というケースが多い。1代で(しかもご夫婦で営んで)50年以上続いた店というのは、この露口くらいではないだろうか。 松山という地方都市で半世紀も続いた理由は簡単だろう。露口さんご夫妻の明るさ、温かさ、そして真面目にこつこつとハイボールをつくり続け、良心的なお値段で提供してきた誠実さが、いつの時代も客の心をしっかりつかんで離さなかったからである。 「接客・サービスにおける誠実さ」と「真面目にこつこつ」という基本を忘れている昨今の大都会の(一部の)BAR経営者は、Bar露口に学ぶべきだろう(写真右=露口さんご夫妻と記念写真。こんな素敵な笑顔で迎えてくれます)。 僕は、約2年ぶりのBar露口に行く途中に、1年遅れのお祝いの花束を買った。そして、店に着いてすぐ、朝子さんに「去年の50周年に来れなくて、すみません」と手渡した。実は偶然だが、大阪・十三トリスのマスターEさんから、「約1週間前にBar露口を初めて訪れたよ」という報告を聞いていた。 同じサントリーBARチェーンの仲間として、「露口さんがいつも、大阪へ出張される人にうちのお店を紹介してくれるから、一度ご挨拶したいとずっと願っていた」のだという(写真左=使い込んだカウンターで、いつもハイボールをつくる部分はすり減って勾配になっている。だからボトルもグラスも少し傾く)。 Eさんはおまけに、僕の「今宵も、BARへ…」を1冊露口さんへプレゼントしていた。これにはびっくり。僕もこの日さらにもう1冊を持参し、プレゼントした。朝子さんは「最初、誰やろなぁ…、このうらんかんろさんってと言うてたんです。やっぱり、**さんやってんねー。うわぁー、嬉しいわぁ!」と顔をくしゃくしゃにして喜んでくれた。 Bar露口のもう一つの良さは、マスターご夫婦と客との間だけでなく、客同士の距離がとても近いことだ。店に集う客は皆、友だちか家族のようにたちどころに打ち解けてしまう。あまりの緊張感のなさは、都会のオーセンティックBARならひんしゅくを買うかもしれないが、松山のような地方都市では、こういうアットホームさがBARという空間にとても似合うのである。 さて、あんまり長時間露口にいると、居心地が良すぎて、名残が惜しくて腰が重くなりそうなので、断腸の思いでご夫妻にお別れする。露口さん、また来るからねー! 3軒目は、これまた友人お勧めの「Bar・JuJu」=写真右。実は、うかつにもこれまでその名を聞いたことがなく、大阪のあるBARで教えてもらった店だ。しかし友人は何度か行ったことがあり、すでにマスターのFさんと懇意だった。 JuJuではシングル・モルトやワインの品揃えが充実して、松山で唯一、生ギネスが飲め、フード類も生ハムを始め、素材にこだわるイタリアンやフレンチも評判だ(料理は主に奥様がつくるという!)。 あいにく店は、ほぼ満員で大繁盛。僕らはカウンターの端にようやく2席をつくってもらった。店はオープンしてまだ10年ほどと言うが、この賑わいようを見ると、もうすっかり松山に根を下ろして、不動の人気を得ているようだ。 Fさんの下で働くスタッフのきびきびとしたサービスもいい。次回JuJuを訪れる時は、もう少し暇な時間帯に来て、Fさんとゆっくり話したいなぁと思う。 さて、4軒目はどうしようかと友人と相談。「St.Bar(セント・バー)=写真左上=に行ってみたいな」と僕がぽつりと言ったら、「あぁ、あそこには腕のいい女性バーテンダーがいるんだよ」と案内してくれた。が、あいにくその女性バーテンダーはお休みで、あぁ残念。仕方がないので1杯だけ呑んで、次の店へ。 5軒目は、友人がなぜ僕をそこへ連れて行ったのか記憶が定かではないが、「Bar OLD NEW」という店=写真右。いいスピーカーから静かなジャズが流れ、暖色系のライティングの落ち着ける空間だった。お値段も良心的で嬉しい。でも、確かに名刺はもらっているマスターとは、何を話したのかよく覚えていない(おい、大丈夫かぁ?)。 さて、これでホテルに帰れば良かったのに、最後に松山でなんとしても顔を見ておきたいマスターがいるBARがあった。「Bar 信天翁(あほうどり)」=写真左。マスターのTさんとは3年ぶりかな。 「お久しぶりです。すみません、いつもここにたどりつく頃にはすっかり気持ちよくなってて…」と苦笑いして詫びる僕。Tさんは「久しぶりやね。元気だった?」といつもの明るい調子で応えてくれる。 「信天翁」は露口にも、JuJuとも違った雰囲気がある。それは気さくで、おしゃべり好きでTさんの人柄を映すものだろう。地方都市のBARのマスターというより、どちらかと言えば、大阪のBARのマスターみたい(そう言えば、最初にこの「信天翁」を教えてくれたのは、大阪・北新地のBar・KのマスターMさんだったなぁ…)。 この夜の締めくくりとして、最後に呑んだのはソルティ・ドッグ。二日酔い防止のつもりで頼んだのだが、翌日はやはり二日酔いだった。でも、今回も素敵な思い出を刻めた松山のBAR巡りを思うと、少々の二日酔いなんて、苦にはならない。 松山のBARのマスター、バーテンダーの皆さま、本当にお世話になりました。美味しいお酒と料理を有難うございました。またの訪店を楽しみにしておりまーす。 【MARINECCO】松山市大街道3丁目1-3 大三ハウス1F 電話089-935-5896 【Bar 露口】同市二番町2-1-4 電話921-5364 【Bar JuJu】 同市一番町2-4-2 モナ-ク2 電話932-4536 【St.Bar】同市二番町2-5-8 KONCHIビル2F 電話986-3567 【Bar OLD NEW】同市大街道2-2-1 電話921-4406 【Bar 信天翁】同市二番町1-3-1 電話932-0668(営業時間、定休日等は各店へお尋ねください) こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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