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Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2019/12/17
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 先日、あるお客様から「シングルモルト・ウイスキーを仕入れる際、選ぶ条件とか基準とかって、あるんですか?」と聞かれました。

 もちろん、自分なりの条件や基準はあります。ただ、5年7カ月前の開業当初と比べて、ウイスキーを巡る環境も変わってきています(例えば、仕入れ価格は高騰する一方で、日本の特定銘柄の品薄は相変わらずであること等々)。ウイスキーの流通の実状に合わせて、条件や基準も自分なりに見直してきました。

 という訳で、現在では仕入れの際、重視していることは3つあります。まずは、価格(コスパ)です。最近はモルトウイスキーの価格が高騰し過ぎて、便乗値上げも目に付き、中身に見合わない高い値段が付いてる商品も少なくありません。

 世界的なウイスキー・ブームもあって、強気の価格設定をする蒸溜所が多いので、最近は10〜15年もののモルトでも平気で2〜3万円台の値付けをしてきますが、味見してみるとがっかりするような、コスパの良くないボトルも目立ちます。

 加えて言えば、いつも原則として1本が1万5千円以下(高くても2万円以内のもの)のボトルから旨そうなものを探しています。シングルモルトと言えども、「お客様の懐に優しい値段」でお出ししたいので、可能な限り、1ショットの価格は1500円以内に抑えたいからです。

 2つ目は、信頼できる銘柄(蒸溜所、代理店)かどうかを自分なりに判断します。世界的にはモルトウイスキー・ブームなので、「造ればそれなりに高く売れるから」と最近は、有名なメーカー、蒸溜所、ボトラーズ会社であっても正直、値段に見合わない、クオリティの低い商品をリリースすることがあります。

 約6年バーを営んできて分かったことは、有名ではなくとも、クオリティの高い、美味しいウイスキーを造っている蒸溜所はそれなりに存在するということです。知名度が低い蒸溜所は概して価格も良心的です。そういう蒸溜所のリーズナブルで、旨いボトルを見つけた時は、本当に嬉しくて「やったー!」という気分になります。

 なので、真面目にバーに営んでいる店に適正な価格できちんと商品を流通させてくれる銘柄(蒸留所)は大事にしたいです。一方で、流通で差別的な扱いをするメーカーには、国内外を問わず、こちらもそれなりの対応をしています。

 最後3つ目は、やはりその商品の質や味わいです。信頼できる蒸溜所であっても市場に出るすべての商品が良いとは、残念ながら言えません。仕入れの際には、出来るだけ試飲会等の機会に味見をします。味見をして、その旨さが値段に見合うものであれば購入を検討します。

 ただし、試飲できない場合は、最近の私自身の嗜好もあって、以下の3つを判断基準にすることが多いです。

 (1)見た目の色が濃厚なタイプ(これは甘みがあって旨いモルトである確率が経験的に高くなる?)。「色が濃い」モルトはほぼ、シェリー樽、赤ワイン樽、ポートワイン樽、マディラワイン樽であることが多いです(時たまにラム樽)。バーボン樽はあまり選びません。

 (2)シングルカスクで樽出し度数<最低アルコール度数50度以上>でボトリングされたもの=いわゆる「カスクストレングス」と呼ばれるタイプ。

 (3)熟成年数にはあまりこだわらない(色が濃厚なタイプでは、10年程度のものでも驚くべき熟成感が味わえる銘柄があります)。ただし例外的に、20年前後の熟成期間の美味しそうなモルトが1万円前後で買える場合は、まさに「コスパが良い」と言えるので、ときどき衝動買いしてしまいます。

 以上、長々と綴ってきましたが、最近バーUKに新しく入荷するモルトに色が濃くて、度数が高いのが多いのは、こうした私の好みが原因です(笑)。





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Last updated  2021/07/02 11:33:53 AM
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うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。

▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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