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2021/10/14(木)10:31

Bar UKマスターのつぶやき(一徹さんがいなくなって、9年)

Bar UKマスターのつぶやき(72)

皆さま、きょう10月14日は、切り絵作家で、私の30年来の親友でもあった成田一徹さんの命日です。2012年のこの日、彼が急逝してから、早いもので9年となりました。 9 年の歳月が経ってもなお、奥様から「都内の駅構内で倒れて救急車で運ばれた」という一報を聞いたのが、まだ昨日のことのように思い出されます。今でも、一徹さんが突然バーUKのドアを開け、「遅くなってごめん、ごめん」と言って入ってくるような錯覚に時々襲われます。 「バーUK」の名付け親は、皆さまご承知の通り一徹さんです。「定年後にバーを開きたい」という私の夢を知っていた彼が、いまから約15年ほど前、ウイスキーの故郷・大英帝国(UK)と、当時我が家で飼っていた「うらん」と「かんろ」という2匹の愛猫の名にちなんで名付けてくれました。 その際、コースターや門燈も一緒にデザインしてくれて、その切り絵原画までプレゼントされました。結果的にこれで背中を押され、私の決意も固まりました。なので(2014年5月に歩み始めた)バーUKは、一徹さんの「後押し」無くしては誕生しなかった店です。 ご存知のように、バーUK店内には一徹さんの「原画ギャラリー」があり、バー関係の絵を中心に常時10数点を展示しています。店内にギャラリーをつくるという構想は、生前の彼には伝えていましたが、実現したバーUKを見ることなく天上の人となってしまったことは、今も残念でなりません。 一徹さんは亡くなりましたが、私は、彼が創り出した独創的な芸術は永遠に不滅だと信じています。2019年末には、6年越しの念願が叶って、バー切り絵作品集『NARITA ITTETSU to the BAR』改訂増補版を刊行することが出来ました。 これを記念して始めたバーUK公式HP上での「ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹」の連載も、すでに1年を経過し、400点近い知られざる作品を紹介し続けています(今後もまだ続きます)。 バーUKと私はこれからも、一徹さんのバー業界への貢献とその唯一無比の画業(アート)を次世代へ伝えるため、微力ながら精一杯尽力していきたいと強く思っています。

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