2005/11/21(月)15:08
どうしても薦めたい一冊。
インド系女性作家。 ジュンパ・ラヒリ。
「その名にちなんで」 小川高義 訳
「停電の夜に」という短編集を一晩一話ずつ読んで
読み終わった一週間後
短編集と思えないほどの広がりに感動して一年。
彼女の話はいつも哀しいのにやさしく、あたたかい。
いつでも自然だ。
わざとらしく読者を操ろうともしない。
話の内側を穿って抉ることもしない。くどくない。
演技の巧い女優を始めて見つけたようにどきどきする。
寮に居たときは地上階に図書室があったし、
共同場所にも本棚から好きなだけ持っていっては乱読していた。
その生活と比べて今は
ほとんど読書の機会がなくなってしまった。
青空文庫で読み漁っても全然頭に入ってこない。
どうやら紙じゃないといけないらしい。…
先週久々にBOOKOFFに寄った。
日頃手の甲ばかり見ている手を手のひらにかえして
力を抜く。
かるく指が曲がる。斜めの角度ができる。
その間に背表紙の重みを任せる。
右手の指を根元から動かしてページをめくるのが楽しい。
単行本を4冊買った。
だけど3日たたないうちに・・・。
やっぱり図書機関にお世話にならないと
活字中毒の私には、結構つらい。