どうしても薦めたい一冊。
インド系女性作家。 ジュンパ・ラヒリ。 「その名にちなんで」 小川高義 訳 「停電の夜に」という短編集を一晩一話ずつ読んで 読み終わった一週間後短編集と思えないほどの広がりに感動して一年。彼女の話はいつも哀しいのにやさしく、あたたかい。いつでも自然だ。わざとらしく読者を操ろうともしない。話の内側を穿って抉ることもしない。くどくない。 演技の巧い女優を始めて見つけたようにどきどきする。 寮に居たときは地上階に図書室があったし、共同場所にも本棚から好きなだけ持っていっては乱読していた。その生活と比べて今はほとんど読書の機会がなくなってしまった。青空文庫で読み漁っても全然頭に入ってこない。どうやら紙じゃないといけないらしい。… 先週久々にBOOKOFFに寄った。日頃手の甲ばかり見ている手を手のひらにかえして力を抜く。かるく指が曲がる。斜めの角度ができる。その間に背表紙の重みを任せる。右手の指を根元から動かしてページをめくるのが楽しい。単行本を4冊買った。だけど3日たたないうちに・・・。やっぱり図書機関にお世話にならないと活字中毒の私には、結構つらい。