訃報 翻訳家の浅倉久志さん逝去~SF黄金期を懐かしむ
翻訳家の浅倉久志さんが心不全でお亡くなりになった。 79歳。-◆- 小生はSF小説が好きで、高校生だった約30年前から浅倉久志さんが訳された本には大いにお世話になりました。 江戸川乱歩が、エドガー・アラン・ポーをもじったペンネームであるように、”浅倉久志”という名が、SF界の巨星、故”アーサー・C・クラーク”を元にしたペンネームであることも有名。-◆- アマゾンで検索して、小生のお気に入りだった浅倉久志さんの訳本を探し出すと・・・。A・E・ヴァン・ヴォクト著『スラン』フィリップ・K・ディック著『高い城の男』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』カート・ヴォネガットJr『タイタンの妖女』『プレイヤー・ピアノ』ポール・アンダースン著『タウ・ゼロ』ロジャー・ゼラズニイ著『地獄のハイウェイ』A.E.ヴァン・ヴォクト著『宇宙船ビーグル号 』ハル・クレメント著『重力の使命』ジェイムズ・ブリッシュ著『宇宙零年(宇宙都市シリーズ)』フィリップ・ホセ・ファーマー著『階層宇宙の創造者(階層宇宙シリーズ)』ハリイ・ハリスン著『銀河遊撃隊』『宇宙兵ブルース』『人間がいっぱい』サミュエル・R・ディレイニー著『プリズマティカ』ジョン・ヴァーリイ著『へびつかい座ホットライン 』マイクル・クライトン著『アンドロメダ病原体』 などなど、キリがないほです。(短編も含めると、本当にキリがない) あらためて思い出すと、痺れる名作ばかりで、SF黄金期が懐かしい・・・。 (小生にとっては、リアルタイムで読んだ本でも、もはや古典の域に達してるから、歳を感じます。)-◆- こうしてみると、多くのSF作家の著作を読んできたと言うより、浅倉久志さんの訳文を驚くほど沢山読んできたんだと、思い知らされます・・・。 浅倉久志さんの訳文は、ちゅんと日本語になっていたから、これ程多くの作品を読破できたんだと思います。(上手くない訳者にかかると、訳文が日本語になっていない本も結構ありますからねぇ・・・。) 今思うと、浅倉久志さんとか矢野徹さんらが翻訳してる作品だったら、きっとこの本は面白いはずだと考えて、本を買っていた気もします。 浅倉久志さんのご逝去で、なんだか、小生の50年ほどの人生の一部を失ったような気分になってきました。 衷心よりご冥福をお祈りします・・・。