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カテゴリ:映画、テレビ
「夢は今もめぐりて忘れがたきふるさと」
ぼくは近年、シリア紛争(イラク北部も含む)についてのドキュメンタリーを積極的に探しては観るようにしてるのだけど、気が付いたら10本観たので、ここに簡単に記録しておこうかと。 ただ、どの作品を観ても、てか観れば観るほど、どうしてこうゆうことになっちゃったのか、誰が何をどうしたいのか、誰が誰をなぜ殺してるのか、イスラム過激派組織IS(イスラミックステイト)は何に対して不満なのか。次から次へを疑問が湧いてくる。ぼくの理解力が乏しいだけなのか。 確かにいろいろ調べてくうちに少しずつ点と線がつながっていく気もするけど、自分がもしシリア人としてシリアに生まれてたら、そして幼い子どもがいたらどうゆう対応をとるか全く見当つかない。難民として国外に脱出したいとは思うだろうけど、受け入れてくださるお国はあるだろうか、とか。 実際ぼく自身、長いこと母国を離れて暮らしているけど、母国というものは常に存在しており、「帰ろうと思えてばいつでもそこにある」のは当たり前なわけで、難民の苦悩「帰りたくても帰れない」という感情は、やっぱり当事者じゃないとわからない。 ぼくが今までに観た10本は以下。日本語字幕で観られるのも多い。こうゆうドキュメンタリーって、一般に、非イスラム教徒のガイジン記者が取材したものより、現地の市民が手探りでスマホとかで撮影したもののほうが生々しく現実味がある。 あと、主な三つの街(アレッポ、モスル、ラッカ)を定点観測的に記録したものは特にわかりやすいと感じた。 それでも僕は帰る Return To Homs(2013年シリア) 感想はここ Syria: The Legions of Holy War(2015年フランス/シリア) 絶句するような場面ばかり。取材に協力してくださってた方が眼前で銃殺されたり、極めつけは代表格の兵士さんが爆弾を身体に巻いて敵地に乗り込み自爆する場面。ほかにも、戦禍での結婚式とか兵器の調達事情とか刑務所の様子、女性(妊婦含む)や子どもの軍事訓練受けるところなど。 ラジオ・コバニ Radio Kobani(2016年オランダ) 日本語のサイトは https://www.uplink.co.jp/kobani/ クルド人の町でラジオの語り人を務める若い女性を取材。ISに攻撃されて無残になった町の再建をめざす町の人々にとって、朝にラジオから聞こえてくる彼女の声は癒しの光。 7 Days in Syria(2015年アメリカ) 女性報道家二人がシリアを訪れ、市民の住居、病院、死体埋葬地などを取材。特に実際の前線での銃撃戦、目の前で人が撃たれる場面などには息を呑む。 ラッカは静かに虐殺されている City of Ghosts(2017年アメリカ) 日本語のサイトは https://www.uplink.co.jp/raqqa/ シリアの若者により結成された組織RBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)に関する実録映画。市民が撮影した動画は涙なくしては観られない。何の罪もない人間が目の前で殺されていく場面が連続する。 シリアからの叫び Cries from Syria(2017年アメリカ・チェコ) 日本公開時のサイトは http://unhcr.refugeefilm.org/2017/movies_detail/movie_f/ 映像的に最も残酷なのがおそらくこれ。2011年ごろからの2016年までを順を追って紹介されている。虐殺された無残な遺体、しかも子ども。生きてても食べ物がなくて餓死寸前の彼らは、道ばたに生えてる草を食べるしかない。 娘は戦場で生まれた For Sama(2019年シリア/イギリス) 日本語のサイトは http://www.transformer.co.jp/m/forsama/ 2011年から2016年までのアレッポ市を妻/母の目線で若い女性が撮影しまくる。夫が医者で病院勤務で、爆撃のたびに次々と運ばれてくる血まみれの瀕死患者の様子が生々しい。 アレッポ最後の男 آخر الرجال في حلب Last Men in Aleppo(2017年シリア/デンマーク) 感想はここ Fabrication d'un monstre(2017年フランス) 英語の題は ISIS, Birth Of a Monster(怪物の誕生)。シリアではなくイラクが舞台。ISIS/ISILが誕生するにいたった経緯を、21世紀初頭のイラク戦争にさかのぼり、アメリカの「余計な」侵攻のせいでイラクが分裂、結果的にISの誕生につながったと紹介。 Refugee(2018年イギリス) シリアから逃げるべく海上での恐怖の体験を経て欧州へ移動するも、途中でに離ればなれになってしまったシリア人難民家族を取材したもの。難民収容所も場所によって居心地は全然違う。電話で会話したり、取材陣を通じてやりとりはできてるものの、なかなか合流できない。 以上。ふぅ。 ちなみに、ぼくはまだ観てないけれど今後観てみようかなと思ってる作品も以下に列挙。欧州や中東のテレビ局で制作されてて、ネット上でもなかなか簡単には観られないのも多いけど、どれもよく取材されてて高評価らしいので、いつか観てみたい。 シリア・モナムール Silver Water, Syria Self-Portrait(2014年) カーキ色の記憶 A Memory In Khaki(2016年) シリアに生まれて Born in Syria(2016年) セメントの記憶 Taste of Cement(2017年) 父から息子へ戦火の国より Kinder des Kalifats / Of Fathers and Sons(2017年) Zanani ba Gooshvarehaye Barooti / Women with Gunpowder Earrings(2018年) Inside The War On ISIS(2018年) Mosul(2019年) ザ・ケーブ The Cave(2019年) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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