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ぴかろんの日常

ぴかろんの日常

リレー企画 166

ミソチョルの不安  オリーさん

ミソチョルでしゅ
嬉しいことがありました
ミンチョルしゃんが帰ってきました
ミンも一緒でしゅ
片手が何か変でした
どうでもいいいでしゅけど
思ったより早く帰ってきたので僕はとっても嬉しいでしゅ
僕は目をしょぼしょぼさせてリビングでミンチョルさんが来てくれるのを待っていましゅ
だって昨日はイナさんのとこで大変だったんでしゅ・・

知ってましゅか、皆さん
イナさんとテジュンさんの攻防戦
ミンチョルさんとミンの絡み合いもしゅごいのでしゅが
イナさんたちもなかなか緊迫した展開でしゅ
僕はしっかりミソチョル寝入りのふりして観察しました

テジュンさんが攻めようとするとイナさんがするりと逃げるのでしゅ
それが逃げているようであり、よけい誘っているようでもありなかなかなのれしゅ
さすがミンチョルさんのおともらちでしゅ
あ、時々蹴りも入れてました
しゅごいでしゅ
テジュンさんも負けてはいましぇん
鋭い攻撃で何とかイナさんを撃墜しようと一所懸命でした
僕におべっかを使い、イナさんに挑みかかりで大忙しでした
ミンチョルさんのような天然エロではないのでしゅが
何ていうんでしょう、正統派の男の色香というんでしょうか
とにかく硬派のイナさんを手篭め・・おっとこんな表現でしゅみましぇん・・
にしようと手練手管のオンパレードなのれしゅ
ああ、ここに来る人達ってみんなそうなのれしゅかっ!
イナさんが攻められ上手なので感心しましたでしゅ、あい

肝心のことはバスルームで終わったようなのでしゅが
確かなことはわかりましぇん
だってしゅっごく短かったのでしゅから
ましゃかあんな短いなんて・・ありえましぇん
ミンのぐいーんの半分以下、いえもっと短いでしゅ…

二人の攻防戦を見ていてちっと思ったのでしゅが
ミンとイナさん、硬派同士の対戦になったらどうなるのでしょう
でもミンが硬派なのはベッド以外でしゅからね
ベッドに入るとぐいーんとくぅーんを上手く使いわけてましゅから
テクニシャンと言えるかもしれましぇん
したら5歳児のイナさんがやられちゃうのでしょうか
でも一発逆転回し蹴りもありましゅから、互角の戦いになると思いましゅ
スリリングでしょうね、ワクワクっ
え?
その組み合わせはあり得ない?
そうでしょうか?
何が起こるかわからないBHCでもあり得ない・・でしゅか
ふうん
したらミンチョルさんとテジュンさんなんかどうでしょう
天然エロと正統派エロのぶちゅかりあいでしゅ
しゅごいことになるかもしれましぇん
イナさんにあんなことしてるテジュンさんでしゅから
天然エロを目の前にしたら、どうなるのでしょうか・・
あうあう・・考えただけで脂汗が出てきました
でもそうなる前に、釣り目のミンと涙目のイナさんが割って入るでしょう
だからこれもあり得ないでしゅね
ふひん
とにかく昨夜はそんなこんなで大変でした
寝不足でしゅ
テジュンさんにはこまっしゃくれたぬいぐるみなどと言われましたが
僕は自分では動けないので、せめて移動した時には見聞を広めておきたいのでしゅ
当然でしゅよね?

で、ミンチョルさん達が帰ってきたお話でしゅ
帰ってきたのですがパタパタしてて僕の所へはなかなか来てくれません
トンプソンさんがミンチョルさんとミンの荷物を運んできて
お医者さんとか往診とか言っていました
あのぐいーっんのミンが病気だなんて・・
ちょっと信じられません
僕はじっと様子をうかがっていました
お医者さんがやってきて、ミンが注射を嫌がってるようでした
ぶりっ子してるみたいでしゅ

お医者さんが帰って少ししたらイナさんたちが帰ってきました
みんなで寝室の方に行って騒いでいました
どうしたのでしょうか
出てきたらお兄さんがラブさんに責められてましゅ
お兄さんはちょっとしゅーんとしたふりをしていました
でもってイナさんがまた涙目になっていました
何かをやったかやらないか、痛いか痛くないか、男として大変だとか
ミンチョルさんとお兄さんとラブさんがイナさんを囲んでわいわい言っていました

そこへ正統派エロ、いえテジュンさんが来ました
お土産があったようでしゅ
果物と僕のだいしゅきなアイスっ!
ミンチョルさん、それは僕の大好物でしゅ
ミンにだけでなく、僕にもくだしゃい
僕は大きな声で叫びました
その時でしゅ、僕の叫びが聞こえたのでしょうか
涙目のイナさんが僕をふりかえり、
おう、ミソチョルがお前を待ってたぞ、と言ってミンチョルさんに僕を渡してくれました
やっぱりイナさんはいい人です
攻められ上手な上にいい人でしゅ
僕はミンチョルさんに抱かれて、寝室へ行くことができたのでしゅっ

で寝室へ行ったら、ミンがベッドに寝ていました
いつものぐいーんはないらしいでしゅ
お熱があるとミンチョルさんは言っていました
僕はベッドの近くの椅子の上に置かれました
そこからベッドがよく見えましゅ、ぱおーんっ
ミンがぐわーんって言ってました
ぐいーんの次はぐわーんでしゅ
その次はぐしーんとかでしょうか・・

ミンがぐわーんって言うとミンチョルさんは心配そうに
お水飲ませたり、おしぼりを取り替えたりとっても親切にしてあげてましゅ
どうしてお水を飲ませる度に、キスまでしてるんでしょうかっ
マメな人でしゅ・・
僕も真似してぐわーんって言ってみたのでしゅが僕の声は聞こえないようでしゅ
イナさんと違ってミンチョルさんは大人でしゅから、あい

ミンのお熱で心配そうなミンチョルさんでしゅが
僕は別の心配事ができてしまいました
それは・・
さっきミンチョルさんがミンのところへお水を持っていくときに
ちょっと蹴飛ばしてしまった袋のことでしゅ
ボストンバッグの隣においてあったその袋がばたんと倒れ中から変な物が転がり出ました
とっても変な物でしゅ
変な帽子を被った熊のぬいぐるみなんでしゅ・・
それもひとつじゃないみたいでしゅ
その大きな袋にたくさん、その熊がいるような気配でしゅ
どういう事でしょうかっ!
ミンチョルさんはイギリシュまで僕の代わりを探しに行ったのでしょうかっ!
しかもあんなにたくさん・・

面白くないのでちょっと敵意のある眼差しでその転がり出した熊を睨んでやったのでしゅ
そ、そしたら・・がーーーっん
床の上に転がり出たしょの熊と目があってしまったのでしゅ
しょしてっ!
何か言われたのでしゅが、英語なのでしゅ・・
僕は人間とお話ができる賢いぬいぐるみでしゅが、英語はまだできましぇん
Hi! I’m Paddington bear and from United Kingdom・・・・
はいは、はいでしゅよね
あいあむぱでぃんとんべあふろむゆないてっどきんぐだむ
謎でしゅ
と、とりあえず僕は先輩ぬいぐるみの権威を保ちながら、はぁ~いと答えて急いで視線をはずしました
だって続けてお話されると困りましゅから
あれは何でしょうか・・
ミンチョルさん、あの熊は何でしゅか、しかもあんなにたくしゃんっ!
ましゃか、ここが熊さんのお家になるのではないれしょうねっ!

僕はミンのようにお熱が出てしまいそうでしゅ
ミンチョルさん、僕にもお水をキスつきでくだしゃいっ
ぐわーーーーっんっでしゅっ


cucina_10  妄想省mayoさん

開店して程なく厨房にソヌが入ってきた
ソヌはメンバーの賄いに切っておいたフルーツの中からマンゴーを一切れ摘んだ..
口端だけを満足そうにほんのちょっと上げ..もう一切れ..っと親指と人差し指が皿に伸びた..
と...トットコ..テスが側に寄った..

「ねぇねぇ..ソヌさん..」
「@@?」
「これ..食べてみて..^o^..」

テスは冷蔵庫から出してきたちっちゃなグラスを出した

「◎o◎//..」

グラスを見たソヌの瞼が丸く..大きく見開いていった
グラスの中は上から大小の層が重なる..

↓とろりとしたミロワールショコラの薄い層
↓ふんわぁり柔らかいビターなムースの厚い層
↓間を取ったアーモンド風味の白いブラマンジュ
↓カフェショコラムースの厚い層..

ソヌはグラスの中に上から3層までぐっ#..っとスプーンを入れ..掬い...口にあむっ...っと入れた...
ん..っふ..んふ...っと鼻息が洩れた..

「美味しぃ..」
「ホント?ホントにホント?」
「ぅん..ほんとにほんと..ょ..」
「へへ..よかったぁ..」

テスはソヌが食べ終わるのをニコニコ顔で待った..
ソヌは残った少しのチョコも逃すまいとグラスの中でにスプーンをしきりに動かしている
最後にスプーンを舐めた後..はぁ..っと小さくため息をついた..

「...テス君..何処で売ってるの?..これ..」
「売ってないの..」
「@@?」
「それ..試食なんだ..」
「ぁ..ぉ..お店で売るの?」
「ぅぅん..毎日は面倒だから..んっとね..カフェメニューの日替わりデザート..」
「ぃぃね..ぃぃと思うょ..」
「へへ..よかった..チョコ廃人は身内にもいるけどさ..」

ソヌはぷっ..っとちょっと笑ってこっちを見た

「ちぇみがね..チョコ大王に訊け..ぁ..訊いてこい...ぁ..."お伺い立てて参れ.."って」
「ぷっ..僕のこと?」
「他にいないでしょ?..ソヌさん..」

「...じゃ..ちぇみ魔神に"チョコ大王はふんぐぁ..ふんっふぁ..鼻鳴らして完食したのょ”..って伝えて..」
「ぇへへ..そのまま伝えてぃぃ?..」
「ほんとコトだもの..」
「美味しいもの食べると素直だね..ソヌさん..」
「そうなのょ...」
「へへ..^_^..」

テスの洗うグラスを名残惜しそうに見ていたソヌに指名が入り..ソヌは店内へ戻った
テソンが厨房の裏から入って来た..
テスと挨拶を交わしたテソンが念入りに手を洗い始め..
また冷蔵庫からデザートのグラスを何個か取り出したテスはそれを持ってトットコトットコ..オールインへ行った

テソンは最後にアルコールの霧をシュ#っと手に吹きかけ..両掌を擦りながら振り返った
腰にギャルソンエプロンを当てエプロンの紐をボトムのベルトに沿って腰の後ろで一度交差し..
前できゅきゅっと結んであげた..テソンはくすっと笑った

「忙しい?」
「ちょっと..オーダー入ってる..お願い..」
「わかった..」

テソンは短い返事の後..仕事の顔で厨房に立った..
いくつかのオーダーをこなした後...コーヒーを淹れてちょっと休憩した..

「師匠の店..大丈夫なの?」
「ぅん..今日は他にも応援が来た..」
「そ..」
「師匠が君の顔が見たいってさ..」
「...見せる程の顔じゃない..」
「ぷっ...」

イナが下げた器を手にオーダーを告げに厨房に入ってきた
恋人摘んでないで..と言われてアヒルの口になったテソンに口をイナは挟んで頷かせた..

客席を覗いて
「お客さん..テジュンさんみたいだよ?テソンスペシャル..何作るの?..」っと聞いた..
「ピンチョスにしよう..イナは歓迎会の時っ..ロクに食べてなかったっしっさっ#..」っとテソン..

「ちょっとぉ..”険”がある..その言い方..駄目..」
「だってぇ..」..とまだアヒルの口状態のテソン..
「”険”があると料理も尖っちゃう..食べる人にも伝わっちゃう..駄目..」
「ぅ..ん..あらっそぉ..」

腰をすりすり〃
機嫌が直ったテソンは鯛..鰈..平目..のカルパッチョを仕上げた..

テソンは私が皿に並べたピンチョスを見た..
「ねぇ..mayo~~..ピックの色..やけに艶めかしくない?..赤とかピンクとか..紫とかさぁ..」
「いひひん...テジュンさんだもん..」
「^^;;...」

イナが厨房に歩いて来るのが見えたとき..
「僕が持っていきます..」っとスヒョクが皿を持って厨房を出た..

テソンと顔を見合わせて互いにちょぃ首を傾げたとき..ミンギとラブが厨房に入ってきた


strangeりゅる_4  妄想省mayoさん

リュルの持会社の1つである出版社[メゾネット]へ出向き
企画室の階の廊下で左右キョロキョロしていると..少し後ろに気配を感じた..

ちっ...香りの収得に取りかからねば...
鼻がくんくん動いた..

前日は深く温かみのある甘さが上品に香る..グリーン・アイリッシュ・ツィードだった
今日は..ネロリ..ベルガモット..イタリアングレープフルーツ..シシリアレモン..透明感溢れ..切れ味よく..甘ったるさがない?柑橘系の香料を多く含みながらもドライで落ち着いた香りに変化し独特のビターな香りが持続している
多くの果実が太陽をいっぱい浴びて育つようにエネルギーをチャージする..そんなイメージの香水だ..
アグレッシブで男性的..でもある..

なるほどね.....
穏和に見えて実は仕事に対しては力強く攻撃的..というリュルに合ってる感じもした.

振り返って
「あんにょんはしむにか..しんしゃーじゃんにむ」っと頭を下げた

つられたように
「あんにょん↑」っとぱっと掌を開き..柔和な顔で笑った..
額にきゅっと皺が出来て..それがちょいと..何気にきゅーとであった..でもやっぱし..圧迫感はある..

「スタッフは向こうの部屋にいる」
「わかりました..」
「スタッフには夜のうちに話を通しておいたし..」
「ぁ..はぃ..」
「スタッフに遠慮はいらないからね↑?どんどん進めて構わない」
「ありがとうございます..」
「僕はちょっと打合せがあるから..帰りは挨拶はいらないよ↑?」
「はぃ..」
「っと..これ..参考になる筈..」

リュルは手にあるディスクをひらひらさせた後..私の手に置いた

「何でしょう..」
「ここ半年間のメゾネットと他社の雑誌付録の資料..」
「オモ..助かります..ぁぅ..昨日あれから用意して頂いたんですか?」
「そう..君とテクヒョンが帰ってからね↑?」
「ぁ..ありがとうございます..」
「ぃ~~ぇ~~どういたしまして↑」
「^^;;..」

ぁ..そだ..
バックからディスクを2枚出したてリュルに渡した..

「..??..君のは何かな↑?」
「”バンジージャンプるるはだ”..DVDとOSTです..」
「んッククク..どうしても観せたい↑?」
「ぃぇ..観る”べき”です..シン社長↑?」

んッククク..とまた柔和に笑ったリュルは社長室へ向かった
リュルの背を見送っているとくるりと振り返って人差し指で私を指した..

「僕の今日の香りは↑?」

っ--..来たか...
「CREEDネロリソーバージュ..」
「昨日は↑?」
「CREEDグリーン・アイリッシュ・ツィード..」
「お見事..」

リュルは首を振り子の様に振って社長室へ入っていった

スタッフの打ち合わせの後..社長室の前を通った時..ドアが少し開いていた

「こんな企画しかないのかっ#」

厳然たるリュルの声音が耳に漏れ聞えた..

隙間から垣間見たリュルはスタッフの提示した書類を空にバラバラと投げ捨て
切れそうな眦は刃のように鋭かった..ちぇみほどではなかったが顔が大きい分..かなりの迫力だった
私の視線に気づいたリュルは部屋にいるスタッフに「ドアを閉めろっ#」っと言い放った..

...半端な仕事は出来ないな..
閉じられたドアを見てふっため息をつき..メゾネットを後にした..


Al futuro_2  妄想省mayoさん

厨房に来たラブとミンギにメゾネットのことを話した

メゾネットのチーフエディターのジュンとカメラマンは気さくな人物で
自由にやっていいよ..
行き当たりバッタリでも構わない..その方がいい物撮れるときもあるもんだよ
なにしろ被写体がいいしね..時計とのコラボも楽しみだ..
っと..こちら側が仕事をしやすいようにかなり配慮してくれていた

メゾネット側が掲載雑誌を決め..ページを指示し..それに見合うものを撮影するのではなく
あくまでもラブとミンギの撮りたいイメージ..ラブとミンギの感性を尊重する方向性だ
どうやらそれらはすべてリュルの指示らしい..

「じゃさ..好きなように撮って構わないの?」
「ぅん..ああしてこうして..って強制したくないって向こうは言ってる」
「いいのかなぁ..」
「がんじがらめじゃ面白いページ出来ないよ..」
「そうだね..」
「それに..それだけ被写体にも魅力があるんじゃないの?」
「「ふふ~ん♪」」

ラブとミンギは顔を見合わせ笑った

「ねぇ..その社長って知り合いだったの?」..ラブが聞いた
「私の知り合いじゃないんだ」
「じゃ..誰?」
「ぉん..テックヒョンシ..」
「え---..ちぇみさん?」
「ぅん..従兄弟なんだ..」
「へぇーーー..じゃぁさじゃぁさ..やっぱ顔大きいのぉ?」
「ぷっ..ぅん..」
「ちぇみさんみたいに怖ぇーの?ヌナ..」
「ぁ--..普段は怖くないよ..」
「「ふ..普段は..って」」

ラブとミンギは今度はちょっと不安そうに顔を見合わせた

「大丈夫だよ..取って食おうって人じゃない..(っと..思うけど..^^;;)」
「ならいいけど..」
「ぁ..mayoさん..」
「何?..」
「僕の手持ちの他に使ってみたい時計が出て来ると思うんだ..」
「ぉん..アイテム解れば言ってくれる?..アイテム指定じゃなくて..こんな感じの..って言ってくれれば捜すし..」
「ぅん..わかった」
「カメラマンの都合もあるから撮影場所と日程だけは決めて連絡するようにって..」
「ぅん..」

「ラブちゃん..」
「何..ギンちゃん」
「なぁ~~んか..僕ドキドキしてきたぁ~~」
「ふふふ♪...」

ラブが笑ったときギョンジンがラブを捜しに厨房を覗きに来た

「ぁん..もぉ~~」

っと言いながらも立ち上がったラブはくねっ@っと身体をくねらせ..ギョンジンの伸ばす腕に絡まった..


僕の先輩_14  妄想省mayoさん

営業の後着替えた先輩がトントンと降りてきた..
今日[ビール瓶蹴り上げ芸]のリクエストが多かった先輩は少々お疲れの様子..
階段を下りる足が重そう..ひひ..やっぱ.."おじじ"..つーことね..

「ぁ..ソヌさん..」

帰り支度をしていたヌナが先輩を呼び止めた

「@@?」
「新人の拉致..」
「@@??..」
「ぁ..確保..ありがとうございました..」
「ぃゃ..偶々だょ..」
「^^;;..で..ぁのぉ..」
「何かな?」
「また..お願い....できますか?..確保..」
「ゃ..まぁ~だいるのぉ?..BH顔..」
「ぁ..はひ..」

はっ#..@@..先輩はいかにも嫌そ---に顔を顰めた..
ひっ#..>_<...ヌナは申し訳なさそ---にちょっと俯いた..

テソンさんが苦笑して先輩に声をかけた

「ソヌさん..」
「何..テソン君..」
「明日"ボンボンリキュール"作ります..」
「ボンボンリキュールねぇ...」
「コニャック..キルシュ..カルヴァドス..モルト..ポワール・ウィリアムス..冷やすとまた格別..」
「☆_☆....わかった..」

先輩.."ボンボンリキュール"で釣られた..

「で?..何処行けば確保できるのかな?..」
「ぁのぉ..."へいり"....なんです..」
「っ..ぉ..ぁ...な..何ょ...@@..」

ぁ..ひ..ぉ--..怒っちゃったス..先輩..

「ソヌさん..^o^..」
「何..テス君..」
「明日ね..マカロン・サレ..試作するんだよ..」
「マカロン・サレ..」
「ぅん..アペリティフにピッ....タリ#の甘くないマカロン..」
「ぉ..」
「ちぇみがね.."小僧には解んねぇオトナの味だな..ふっ#.."って言ってた..」
「@_@」
「どう?..そそられない?..^o^..」
「んか..か..かなり....ょ..」
「でしょ?..へへ..^_^」
「☆_☆..」

テソンさんが僕に目端ぴく"ぴく"でサインを出した
ぁ..ぁ...僕も行けつーことっスね..はぃはぃ..

「先輩~~」
「何ょ..ミンギ..」
「一緒に行こうよ..ぁ---僕とドライブ嫌スか?」
「ドライブは女性とでしょ..」
「ぁひ..」
「往復2時間なのょ..ミンギ..」

僕は先輩の腕を取った..そして..

「僕..先輩と行きたい~~↓ぃ~~↑↓ぃ~~↑~~」

先輩の顔が少しづつ..柔和になってきた..

「弱いのょ..」
「何がスか?」
「ミンギのおねだり..」

い~ひっひ..っと僕が笑って..BH顔確保決行...となった..
先輩はヌナから詳しいことを聞いて..僕たちは店を後にした...


あるいていこう  ぴかろん

昨日俺は泣きながらてじゅにくっついて寝た
夜中じじいに起こされて、窓の外の雪を見た
「初雪ら」
「一緒に見たかったんだ」
そんな会話をしてからまたくっついて寝た
そしたらじじいに朝早く起こされた
散歩するんだという
一人で行って来いって言ったら朝日の中でキスしたいなんて事を可愛らしく言ったので
俺はパーカーつきのスウェットに着替えててじゅと外に行った
雪はほとんど消えていた

昨夜雪が降った
先生とじゃれた後抱き合って寝てた
あんまり寒かったのでちょっとカーテンを開けてみたら
チラチラと白い雪が舞っていた
初雪だったのでもちろん先生を呼んだ
先生はジジイなので疲れているとか、ジジイなので寒いから布団からでたくないとか
ジジイなので肌触りのいい湯たんぽがないと凍え死ぬとか、ジジイだから動けないとか
ありとあらゆるジジイな我儘理由を述べて動こうとしなかったけど
「一緒に初雪見たいじゃない!」
ってにっこり笑ったら、やっとのそのそ動き出した
二人で雪を見た
ジジイが震えてたので肌触りのいい湯たんぽで包んであげた
ジジイはとっても可愛かった
朝、日課の散歩をした
昨日の雪は少ししか降らなかったらしい
雪の名残はほんの少しだけ、街路樹の葉っぱの上や、片隅や、屋根の上、日陰の部分にあった
でも雪雲が頭上に黒く残っている
東の地平部分は晴れていて、雲と青空のラインがくっきりと描かれていた
僕は先生と一緒に冷たい空気の中を歩いた

散歩して、街中の橋の上で立ち止まって朝日を見た
頭の上には雲があるのに、東の低い空は帯を巻いたよう空が輝いていた
テジュンは俺の方を振り向いて待っている
あーはいはい解ったよと言ってその唇にキスをした

散歩コースにある池に、鴨らしき鳥が二羽、水の上を滑るように進んでいる
鴨たちの後に小波が規則正しく拡がっていく
静かな朝の、こんな些細な事でも、二人で見ていると美しいものに思える

散歩の帰りに寄ったベーカリーで狐の拘るくりいむぱんを買った
こーゆーとこのもんが好きらしいとテジュンに言うと
ギョンビン君、怒らないかな…とテジュンが心配した
大丈夫だと切捨て(^^;;)俺たちはくりいむぱんやサンドイッチ、クロワッサンなんかを適当に買った

今日こそ部屋を探したい
先生にそう言うと、ウシクのせっかち…と言われた
先生がのんびりしすぎてるんだ!ジジイのくせに…
残された時間は僕より少ないんでしょ?
酷い!
先生は本気で拗ねていた
なんだかとっても可愛らしい…
そんなに可愛らしいとまた襲っちゃうよと言うとぶんむくれてしまった…

朝飯を適当に済ませ、まだ寝ているらしいミンチョルとギョンビンとミソチョルを置いて、テジュンと俺はテジュンの会社に向かった
テジュンは色々な事務手続きをするためにと9時に会社に入って行った
俺はテジュンの先輩に会わなくてはならず(なぜだ!)、テジュンから電話がかかってくるまで、会社の近くの喫茶店で時間を潰さなければならなかった
解りやすいように一番窓際に座ってろと言われたのでそうした
コーヒーを啜りながら、そう言えばこの帰りにおたふくの予防接種とやらに行くとか言ってたことを思い出した

散歩から帰って朝ごはんを食べた
洗濯も掃除もささっと済ませると、先生は不思議そうな顔をした
「なんか用事あるの?」
「何とぼけたこと言ってるのよ!部屋探しに行・く・の!」
ぐずぐずしてるとまた先生が本の虫になるので、とっても早くに家を出た
歩きながらどんな間取りがいいか話し合った
先生、ほんとに僕と一緒に住んでも構わないの?
ウシクこそ、ほんとにいいの?
二人で顔を見合わせてにっこり笑った

1時間ほど過ぎたが、テジュンから電話がこない…
最初はその先輩にする挨拶の言葉等を考えていたのだが、暫くすると飽きてきて、俺はだらだらと椅子に座り、窓の外をぼんやりと見つめていた

街中を歩きながら、こんなとこじゃちょっと騒がしいねとか、店から近いほうがいいかなとか言い合った
ウキウキしていて夢のようだった…
ふっと見たウインドウに、ボケボケの僕の顔が映った
あまりにも幸せボケしていて、その姿はずるずるとだらしなく見えた
と…待てよ?

「イナさん…」
「ウシク、イヌ先生!」

俺は窓の向こうに俺と同じ顔をした、幸せそうな二人を見つけた

僕はウインドウのだらけた僕が、僕らの仲間のイナさんであることを認識した

ウシクとイヌ先生は俺のいる喫茶店に入ってきて、同じテーブルについた
何してるの?と聞かれたのでわけを話した
何してるの?と聞いたらわけを話してくれた

「…ってわけでさ、部屋を探してるんだ」
「…部屋って、イヌ先生の部屋でいいんじゃねぇの?」
「…センセは一人になる時間が欲しい人なの。だから…別々の部屋がいるんだ…センセの今の部屋は1LDKなんだもん」
「ふぅん…じゃ…希望の間取りは?」
「んーと、センセの部屋、リビング、寝室、キッチンとダイニング、バストイレ…それと…僕も小さくていいから部屋が欲しいな…」
「寝室って…」
「寝室は寝室」
「一人一部屋あるならそこで一人ずつ寝れば」
「やだもん!」
「…」
「絶対いやだ!」
「あ…そ…。んーとんーと…じゃあ…3LDKっつーことか?」
「…贅沢かなあ」
「…俺んとこ3LDKら…。俺んち譲ろうか?」
「は?!」
「…俺、ミンチョルのマンションに転がり込んだからさぁ…、部屋、空くんだよな…どうよお前達…。オーナー紹介の場所だから気兼ねしなくていいしよ、家賃も安い。安いわりにはきれいだし…それに、冷蔵庫もベッドもテレビも洗濯機も置いてってやるぞ。どう?」
「…」
「どうさ!」
「でも…」
「あ…ベッドはダブルだ。狭いか?」
「ダブル?一人でダブルに寝てるの?」
「ラブなんかキングサイズに一人で寝てるんだぞ!」
「…」
「ベッドってお前ら持ってるか…」
「僕は…寮ではお布団敷いて寝てたから…。それにセンセのベッドはシングルだし…」
「…シングル?…お前たちシングルでいつも…はひふへほなのか?!」
「…。くっついて寝るだけだから…シングルで十分だもん…しないし…あんまり…おとといとその前の日は…したけど…」

余計な事を口走ってしまった…
イナさんと先生が真っ赤になっている…

「はふ…想像したいけど想像すると悪い気がする…はふ…はへ…」
「はは…」
「で…その…、やっぱあれか?ウシクはごしょごしょ…」
「…やだなぁイナさんったら…んーと、今までのぉ四回のうち一回はぁ」
「う…ウシク?」
「なによ先生」
「な…なんの話?」
「アレ。おとといの」
「え゛っ」
「ふふ…おとといはぁ…僕からいった…」
「ええええっなんらって?!俺の憧れの入れ替わりかっ?!」
「くふふん…」
「ウシク!」
「よかったよぉ先生可愛くってさぁ…」
「ひえええ…」
「ウシク!そんな事人に言わないでよっ!」
「…おれも『いれかわり』したい…れも…れきないら…。しゅぐ攻撃しゃれる…」
「あのね、テジュンさんが弱ってるとき」
「ウシク!」
「先生はシャラップ!…弱ってるときに」
「ウシクっ!やめてよっ!」
「ごにょごにょごにょ…」
「はひーん…しょうなのか?」
「くふふん…すっげぇ」

きもちいいよぉ…

ウシクの顔が急に男っぽくなって、そう言った
はひん…俺には夢のまた夢かもしれにゃい…
らって…じぇったい攻撃しゃれるもん…
喧嘩なら俺の方が強いはずなのに…ひいん…ぐすん…
ちらっと見たイヌ先生は真っ赤になって俯いてて…可愛い
うん…イヌ先生なら俺らって…攻撃に回れるかもっ!ひひん

「…とっとにかく…よかったら…俺の部屋に住めよ、なっ。そうだ、一度部屋見に行けよ。後で鍵渡すし場所も教えてやる
俺の荷物、冬物の服ぐらいしか残ってないし、今ある家具全部やる。どうせオーナーからの貰い物だもん」
「ありがとイナさん。…センセ、一回行ってみようよ…」
「いやだ!」
「先生~」
「ふん!」

俺はイヌ先生が拗ねるところを初めて見た
可愛い…くふふ…
俺がくすくす笑うと先生はますます拗ねた
ウシクもくすくす笑ってた
その後も俺達は三人で話をした
ウシクやイヌ先生とじっくり話すなんて、した事なかったもん
楽しいな。へへっ

ウシク達はほぼ毎日朝の散歩をしているらしい

「ジジイに付き合ってね…」
「俺も今朝じじいに付き合って朝さんぽしたじょ」
「そうなの?寒かったよねぇ。ねね、空見た?」
「ん…見た…。雲が頭の上にあるのに」
「地平が澄み切ってて太陽が昇ってくる時」
「かぁぁって光ってて」
「まるで」
「「自分が○○の中にいて、その蓋が開けられたみたいな気分だった」」
「…微妙に言ってる事が違うね、君たち…」

先生は冷静に言った

「ウシク、なんて言った?何の中にいるみたいだって?」
「んとね、箱。箱の中のプレゼントになった気分。箱の蓋が開けられるのをワクワクしながら待ってる、ああ…早く開けてよ、早く僕を見てよぉぉって感じの…」
「ふぅぅん…。で?イナさんは?」
「…」
「ん?」
「…まぁ…。ウシクとよく似たもんだ…」
「でも微妙に言葉が違ってた。君たちハモってたから聞き取れなかった。イナさん、何て言ったの?教えてくれないかな」
「そんなに…おれに…きょうみもつなよ…うしくが妬くぞ…」
「知りたいんだ!」「僕も知りたい!」
「「何て言ったの?!」」
「…か…」
「…」
「…にかん…」
「「…え…」」
「蟹缶の中にいてぇ…その蓋がぁ…あ…けられた…みたいな…」
「「…」」
「…」
「「ぷぐっ…くふははっ」」
「…だから言いたくなかったのに…」
「イナさぁん、入れ替わり、無理だよぉ」
「何で!」
「だって蟹缶の中身なんでしょ?イナさん…『食べられたい』んじゃぁんくひひ」
「あ…」
「「ぶははっ」」

ちくしょう…
俺はけほけほ咳払いをして話題を変えた

「とろこで二人とも…おたふくかぜって罹った?」
「「罹った」」
「…。痛いの?大人になって罹ると男性としてタイヘンな事になるとか言われたんだけど」
「イナさん、まだ罹ってないの?!」
「ぁん…」
「「…」」
「だめ?」
「「…」」
「ええん…今日予防接種受けに行くからいいじゃんかよぉん」
「…小さい時に罹ってて知らないでいる事もあるよね」
「血液検査してもらえば?」
「けちゅえきけんしゃ?」
「抗体ができてるかどうか調べてもらうの」
「しょれって血を抜くの?」
「うん、ちょっとね」
「どっちにしてもちゅうしゃばりがささるの?」
「そうだね…」
「…」
「イナさん顔色悪いよ…」
「痛いかな…」
「…注射怖いの?」
「…ぁん…」
「「ぶふっくははっ」」

俺は二人に笑われた
だってこわいんらもん…ふん…
二人は大丈夫だから、予防接種しとけばもし罹っても軽く済むから、しないで罹ったら…ほんとに大変らしいよぉ
と俺を励ましてるのか脅してるのかわかんないような慰め方をした

それから二人に俺のマンションの場所を教えた
今から行ってみると言う
鍵は店で渡すことにした
二人が喫茶店から出ていった後、テジュンから電話がかかってきた

「イナ、今から先輩連れて行くから…」
「あ…お…おう…」
「…スキだよ…」
「…お…ぉう…」

頭が真っ白になって、その後にテジュンが言った変な事も聞き取れなかった…
俺は姿勢を正してコップの水を飲み干した


ミソチョルの試練  オリーさん

ミソチョルでしゅ
目が覚めました
もう昼に近いようでしゅ
昨日は不覚にもパニックに陥って
そのまま眠ってしまったようでしゅ
寝不足でしたから仕方ありましぇん

ミンがお粥を食べてましゅ
ミンチョルさんが作ったようでしゅ
考えられましゅか
ミンチョルさんがお粥でしゅよっ
全然っ似合いましぇんっ
茶髪メッシュの天然エロがお粥だなんて
あの目の垂れた弟の話ではないんでしゅよ
ミンのためにそこまでしゅるなんて
愛は強いのでしょうか
いえ、きっとぐいーんが強いのでしょう

お、忘れてました
感動している場合ではありましぇん
あの熊でしゅ・・
そろりとあの袋の方を見たら
あいつはいましぇんでした
ふぅ・・
やれやれでしゅ
きっとミンチョルさんがどこかへ捨てたに違いありません
間違いだったのでしゅ、あい

と思ったらあの大きな袋はありましゅっ
どきどきしてきました
倒れた袋を元に戻しただけのようでしゅ
ぐわーーーんっ
おいっ、ミンチョルっ
どうしゅるつもりなんだっ
はっきりしゃせろっ
飲んでないのにからみたい気分でしゅ

おっと今度はミンがアイスを食べてましゅ
昨日正統派が持ってきたお見舞いでしゅ
僕にはないのでしゅか
あ、硬派が天然の口にスプーンを差込み食べさせてましゅ
おいっ、硬派っ!
こっちにもスプーンらっ!
言葉の通じない大人は扱いづらいでしゅ
イナさんならすぐわかってくれるのに・・

そうこうしているうちにお客さんでしゅ
フグが来ました
ドンジュンなんて呼ばれてましゅけど
硬派のお見舞いらしいでしゅ
フグの保護者の天使も一緒でしゅ
ああ、微妙でしゅ
この4人の関係がまた複雑なのでしゅ
硬派が目を吊り上げて、フグが膨れてる時は
天使と天然がくっついてる時なのでしゅ
このくっつき具合が何ともエロチックでどきどきでしゅ
5歳児と正統派の展開とはまた別の、けほっ妖しい感じがするのでしゅ

なので硬派とフグがすぐ敏感に反応するのでしゅ
この相関関係は難しいでしゅ
では実況生中継に切り替えましゅ

「ギョンビンっ!お前大丈夫なのかよっ!」
「ドンジュンさん」
「よく顔を見せろよ」
「やだなあ・・」
「心配させてくれちゃって・・ぐしっ」
「すみません・・」
「ロンドンで別れて以来ずっと心配してたんだぞ・・ぐしっ」
「ドンジュンさん・・」

フグは涙もろいのでしゅ
5歳児のイナさんの涙目と似てますがちょっと違いましゅ
イナさんは5歳児状態だとすぐ涙目になりましゅが
フグは人のためにすぐ泣きましゅ
あ、こっちでは天使と天然が・・

「スヒョン、来てくれたのか」
「ドンジュンに引っ張られて・・邪魔になるからいいと言ったんだけど」
「わざわざすまない」
「いや、それより二人で帰ってこれてよかった」
「ああ」
「お前、疲れてない?」
「大丈夫だよ、その・・色々ありがとう」

ほらでしゅ、もう妖しいでしゅ
普通の会話でこうでしゅから
硬派とフグの心配もちょっとわかる気がしましゅ

「お、ギョンビン、アイス食べてたの」
「テジュンさんのお見舞い。熱の時は食べやすくって栄養価の高いアイスがいいって、」
「そっか、イナさんとテジュンさんもここにいるのか」
「そうみたい。兄さんとラブ君もいるし」
「下宿みたいだな」
「超高級長屋って感じ」
「そりゃいいや。で熱は?」
「うん、昨日よりだいぶ下がった」
「ミンチョルさん、看病してくれてる?」
「うんっ」
「お、きっぱり返事したね」
「うんっ」
「何だよこいつ、人に散々心配かけといてっ」

とか何とか言ってましゅけど
フグは硬派と天然がうまくいってると膨れないのでしゅ

「台本読んだよ」
「もう読んだの?」
「昨日、夜中にミンが寝てから読んだ」
「正直なとこどう?」
「驚いたよ」
「何が?」
「涙が出た」
「ミンチョル」
「絶対僕が音楽やるから」

「そっか」
「いい作品になる。本と音楽は間違いない。あとは主役の演技力だけだ」
「おいっどういう意味だっ」

天使が映画に出るらしいでしゅ
天然が仕事モードに入ってましゅ
ちょっとかっこいいでしゅ

「でお前、大丈夫だったのか?」
「何がです?」
「何がって、あのそのつまり・・」
「どうしたんです?」
「て・・貞操の危機は?」
「貞操?」
「しぃっ!でかい声出すなよ」
「何ですか、それ」
「だからさあ、仕事絡みでごしょごしょひそひそ・・」
「え・・そんなことなんでドンジュンさんが・・」
「スヒョンに聞いた」
「何でスヒョンさんが?」
「ギョンジンから聞いたらしい」
「・・・」
「どうした?」
「みんな知ってたんですか」
「知ってるのは、僕とスヒョンとギョンジンだけだから、あ、ラブも知ってるかな」
「そうなんだ・・」

何でしょうか・・てーそーって・・
肝心なとこがひそひそ話になってしまったので聞こえましぇんでした
でも事件でしゅ、うきっ!

「今朝もう一度読んだ」
「仕事熱心だな」
「大体の構想は立てた」
「早いね」
「ふふ」
「監督達にアポとってもいいか」
「頼む」
「いつでもいいのか」
「詳しく決めてないけど、はったりならきかせられる」
「なるほどね。じゃあ聞いてみるよ」
「役者は決まってるのか?」
「共演の女優はシム・ウナさんになるらしい」
「彼女引退するんじゃないのか?」
「最後の作品にするらしい」
「それだけで話題性は十分だな」
「かもしれない」
「だがそれだけに片寄るとまずいな」
「そう?」
「映画そのものの魅力で勝負できる」
「お前強気だね」
「当然だろ」 

こっちはお仕事のお話でしゅ
無難でしゅ

「じゃあ、彼も知ってるの?」
「ミンチョルさん?」
「先生とは会ったらしいけど何にも言わないから。キスしたことは言ったけど」
「キスしたっ!?」
「しぃっ!」
「ちょっとらけ・・」

「らりるれするなよ、紛らわしい。でミンチョルさんは何て」
「聞きたくないって。どうでもいいって」
「ほおほお」
「で・・」
「で?」
「僕がそばにいるだけでいいって」
「ガチョーーーンっ!」
「しぃっ!」
「お前そんなこと言われたの?」
「うん」
「ぐしっ、愛されちゃってんじゃん」
「うん」
「こらっ、少しは遠慮しろっ!」
「ふふっ」

事件でしゅ・・硬派がキスって何でしょう
硬派がミンチョルさん以外の人と?
浮気っていうやつでしょうかっ
それでも愛されちゃってるってどーゆーことでしょうかっ
ぐしんっ僕も愛されてましゅから・・負けましぇんから

「新人が入った」
「例の3人?」
「まだ二人だけだ」
「どんな感じだ?」
「鍛えがいがありそうだ」
「くくっ、そうか」
「一人は筋がね入りの御曹司だ。仲間だぞ」
「僕は元御曹司だ」
「でもう一人は医大生」
「相変わらずスカウトの幅が広いな」
「広すぎる・・」
「くくっ」
「笑い事じゃない。元チーフも協力してくれ」
「わかったよ」
「近々歓迎会をしないとな」
「忙しいな、色々」
「いつから出てこれる?」
「早ければ明日かな」
「ギョンビンは当分だめだろう」
「熱より腕が気になる。明日病院に連れて行く」
「その様子次第ってわけだな」
「ああ」

こちらはひたすら仕事関係でしゅ
大人でしゅ

「そうだ、僕から土産があるんだ」
「何?僕はまだドンジュンからもらってないんだぞ。お前たちがゴタゴタしてるから」
「すまない。僕がいい物を買ってきたから」
「何?バーバーリ?アクアスキュータム?」

およっ、ミンチョルさんが例の袋の方へっ・・アセアセっでしゅ

「ほら、お前はこれ」
「は?」
「ドンジュンはこれ」
「これって・・」
「いいだろ、お前のは羽がついてる。ドンジュンのは車を持ってる」
「ミンチョル?」

「ハートマークのTシャツ着たのがお兄さんとラブ、イナとテジュンさん
スヒョクがこのヘルメット被ったやつ
シェフの格好のがテソンとマヨさん、テス君とチェミさん。
テプンとジュンホ君とこの子供達、普通のやつね
スハとテジンも普通のやつ、トランク持ってるから
でもってサングラスしてアロハ着てるのが監督、シチュン、ミンギ君
スーツ着てるのがソヌさんで眼鏡かけてるのが先生とウシク
同居カップルは二人で一つなんだ
であとは一人一つづつ」

げっ、しゅごいたくさん熊がじょろじょろ出てきましたでしゅっ
みんなお土産みたいでしゅ
ほーーっとしましたでしゅ

「ミンチョルさん、これ一人で買ってきたの?」
「そうだよ」
「らしくないなあ」
「パディントン駅で僕は真剣に選んだんだ」
「恥ずかしくなかった?」
「ちょっと店員に不思議がられたが」
「そりゃそうでしょ。頬に傷があるギャングみたいのはホンピョだろ」
「こっちのランニング姿のはチョンマンとドンヒ」
「スーツ着てるのはソヌさんだね」
「ああ」
「きひひ。ミンチョルさんて結構神経細かいじゃん」
「どういう意味だ」
「深い意味はないの、気にしないで」
「・・・」
「ミンチョル、一応考えたらしいな」
「あたりまえだ」
「くくっ、全然らしくないよ」
「・・・」
「でもパディントンまだあまってるよ」
「ミソチョルの友達にどうかと思って」

え・・・・
何だってっ

「ミソチョル、お友達だよ」

ぎへええええっ
ミンチョルさんっ、こっちにそいつを連れてこないでっ

「仲良くするんだよ」

はい あいあむぱでぃん とんべあふろ むゆないてっどきん ぐだむ
あうあう・・とんべあふろってどんな風呂でしゅかっ
僕は恐怖のあまり、ミソチョル寝入りに入ったのでしゅ

ぐーすーぴー
今寝てましゅ
話しかけないでくだしゃい・・
ぐわーーーーっんっ



みちとのそうぐう  ぴかろん

「じゃあ行こうか」

先輩がスーツのボタンを留めて立ち上がった
ああ…戦闘準備OKなんだ…ああ…どうしよう…
僕はイナにこれからそちらに向かう、スキだよ、いいな、攻撃されても交わすんだ!一昨日の夜のように!と言ったのだが
あいつ、最後の方は聞いてなかったようだ
「おお、ああ」と上の空の返事が返ってきた

先輩と僕はオフィスのある10階からエレベーターに乗り込み地上に降り立った
僕達がエレベーターを降りた後、1時間ほど点検のためにハコの上下を止めるとの館内放送が流れた
ラッキー!幸先がいいぞ!
でもドキドキする…
僕はイナの待つ喫茶店を指さしながら足早に歩き始めた

「おおっとしまった」

先輩が立ち止まった
なんだよ…

「資料をオフィスに忘れた。お前、取って来い」
「はああ?!」
「取って来て。お前の恋人に我が社の資料をお見せしたいのでなっ」
「はああ?自分で取りに…」
「こほん。一応俺は『しゃっちょー』で、君はさっき『しゃいん』になったところなんだがあ?」
「…。解りましたよ。どこにあるんすか!」
「あー秘書のチャン君に聞いてくれ。昨日から一式用意しておいたのになぁ。いかんなぁ物忘れがひどいなぁ。忙しいからかなぁすまんなぁテジュン」
「…。じゃあここで待っててくださいよ」
「何言ってるんだ!寒いのに!指定の喫茶店に先に行ってる。お前の恋人、探し出してみせる!」
「…。見つかりっこないですよ」
「なに?まだ来てないのか?無礼な!」
「1時間以上待ってますよ!」
「じゃ、楽勝だ」
「ムリですよ」

「なんだよ、なら賭けよう。俺がお前の恋人を見つけてたらぁ…。明日から研修の講師に行ってもらう」
「いいですよ。そのかわり、先輩が見つけられなかったら、僕の休み、あと一日ください!」
「それは困るぅ…もう明日の講師、お前の名前で組んじゃった…」
「…」
「その研修が終わったあとに休み一日増やしてやる、お前が勝ったらな。ムリだろうけどっ」
「…。ふん。見つけられっこないですよ!じゃ、取りに行って来ますから!」
「おう」
「あ…先輩。最初に声かけた子が僕の恋人じゃなかったら、先輩店の隅っこで小さくなって座っててください。いいですね?」
「ははは。大丈夫だ」
「…行ってきます…」

先輩はニヤニヤと意地悪そうな顔をして僕に手を振った
ふん!全く…最初っからこういうつもりだったんだろ!
僕は踵を返してオフィスのビルに戻った
そして…
エレベーター点検中の札を恨めしく睨み、階段を使って…10階まで…はあはあはあ…昇ったはあはあはあ…

てじゅ…おそいなぁ…
店員がいらっしゃいませと言う度に入り口を見上げるのだけど、てじゅの姿はない!
ぶぁか!いちゅまで待たせる気だ!

「いらっしゃいませ」

おっ…。ちがうか…はぁ…
てじゅのぶぁか…おれはもうしんぞうばくばくしてしにそうらっ…

「お待たせしました」
「は?」
「イ・ジャンスです。ドラマの監督ではありませんよ。はっはっはっ」
「…は…」
「テジュンの上司です。よろしく」
「…。あっ!あっ!ははは初めましてっききキム・イナですっ!おおおお会いできてここ光栄ですっ」

いきなり俺のテーブルの前に立ったそのガタイのいいおっさんは、優しそうで怖そうないかつい顔に笑みを浮べ、俺に分厚い掌を差し出した
俺はその、引き締まったチャーシューのような右手を握り締め、お辞儀をした

「ああ…あの…テジュンは?」
「今会社の資料を取りに行ってる。持ってくるの忘れちゃってね…。わざとだけど…」
「は…」
「今丁度エレベーターの点検が入ってねぇ。1時間ほどエレベーターが動かない。オフィスは10階にあるんだよぉ…はははは」
「ははは…。えっと…じゃあテジュンは…階段で?」
「はははは。うまくいったよぉ」
「は?」
「すまなかったね、待たせて。点検の時間に合わせたくて、君を長く待たせたようだ」
「てんけんのじかんにあわす?」
「いや、こっちのことはははは」
「ははは…」
「一人で君に会いたかったんだよ」
「は…」

ジョークだか脅しだか解らない沢山の言葉を吐いて、そのおっさん=イ・ジャンスさんは、俺の顔を優しい瞳でじっと見つめた
体はいかついけど(すげぇ撫で肩だ…)目が垂れてて優しい顔つきだよな…
でも睨まれたらちっと怖いかも…
テジュン、俺の事、なんて説明したんだろう…
いいのかな…俺…

「あの…」
「ん?なに?」
「すみません…俺…男です…」
「うん…こんな顔した女の人、怖いよ」
「…。じ…女装したら…結構…イケるかもしれないと思いますけどっ…」
「女になりたい?」
「いえっ!俺は…俺は男です…」
「うん」
「だから…すみません…あの…ご期待に添えない…」
「ご期待?…ご期待どおりだけどなぁ」
「へ?」

「…。君、イナ君?君は、どうする?テジュンの仕事は泊りがけの研修だの講演会だのが多いし、日帰りでも始発、終電なんてザラだ…
あいつに言っておいたんだが、君が寂しいならテジュンの仕事先についてきてもらっても構わないよ」
「…。あの…」
「ん?」
「そんな風に…恋人をついてこさせてもいいぐらい…テジュンの能力が必要って事ですか?」

俺が聞くと、イ・ジャンスさんはにっこり笑った

「貴方は、俺を見て、俺が男だと解ってもついてきていいとおっしゃった…。俺がくっ付いて行っても構わないぐらいテジュンの能力が…」
「欲しいんだよ」
「…。あの…。俺は…邪魔じゃないですか?」

ジャンスさんはまた微笑んだ

「本とは、こんな風に会うつもりなんてなかったんです…」
「それはテジュンがいないから言ってるの?」
「いえ、あいつがいてもいなくても、ちゃんと言っておきたかった。俺とテジュンの仕事は別のモンだって考えて欲しかったから…」
「ふぅん」
「俺に会わなくても…。テジュンの能力が必要ならそれであいつを雇えばいい事で…。なんで俺が呼ばれるのか解んなくて」
「俺が君に会ってみたかったからだよ」
「…」
「君、あいつから研修の話、聞かなかった?」

ジャンスさんは、研修最終日のテジュンの話と、それを聞いて思ったことを話してくれた

※167に続く


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