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ぴかろんの日常

ぴかろんの日常

BHC サイドストーリー 19

騙されたい男  あしばんさん

ご無沙汰しております
天使様とドンジュン様(天ドン様)にお仕え申しております最年長パディ
フェルデナンドにございます

映画の撮影が始まりましてから、天様のお宅は静かでございます
過ごされる時間帯が合わないということもございますが
深夜、おふたりになられても会話は静かなものが多いように感じます

ほとんどはドン様がお喋りになられて
天様が少しお言葉を返すといったことの繰り返しでしょうか
お察しするところ、おふたりとも多忙という理由以外にも
何やら多々おありになるようで…

そのような次第で、天様のテクニックも最近は中々拝見できません
え?あ!…テクニックと申しますのは「ドン様をいなすテク」という意味でございますよ!
そんなあんなもののことではございませんので…わ、私としたことが…ドキドキ…

た、例えば、こんなことでございます…

あれはずいぶん前のこと、お天気に恵まれた日だったと記憶しておりますが
久しぶりの休日におふたりで繁華街に出られた夜
それはそれは酷い剣幕でお帰りになられました
怒っておいでだったのは、勿論ドン様でございますよ

「4人だよっ4人!5時間で!信じらんないっ」
「5時間半だ」
「ばかスヒョンっ!」

妙な誤解をなさらないで下さいませ
ドン様がおっしゃいますには
久しぶりに街なかに出られてデートを楽しまれている途中、次々と天様のその…
いわゆる「過去、親しくお付き合いなさっていた方々」に声を掛けられましたそうで

「信じらんない…4人とも全く違うタイプで年令もバッラバラ」
「それ、怒る理由?」
「最後の人は年上でしょ!」
「うん、確かご主人と別れて落ち込んでる頃…」
「だああっ!説明はいいんだっつうの!」
「だって聞きたそうじゃない」
「まさか!」

「だから、何でそんなに怒ってるの?」
「ふんっふんっ!」
「あ…おまえ…もしかしてあれが気に入らなかったの?」
「なっ何さ!」

つまり、情報をまとめますと
その街なかでお会いになったご婦人方は、隣にいらしたドン様に気づかれると
一様にこう仰るのだそうです「そちらは…弟さん?」
そして天様は片眉を上げて、こう仰るのだそうです「ドンジュン、自己紹介したら?」
そしてドン様は、つい言ってしまうのだそうです「ぶっ、部下です!」

つまり、あれでございます
私が察するに、ドン様のお気に召さない点は大きくふたつに分かれます
ひとつは「弟さん?」

「そりゃ顔が似てるのは仕方ないにしても、何で『弟』なのさ!
 弟ってことは、僕らの間に色めいた雰囲気がまるでナイってことじゃん」
「そうかな」
「そうだよ!あのミンチョルさんなんて、ミンジちゃんにさえあんなだったって…
 ずーっと前に会った時のこと覚えてるでしょっ?
 あの時だってスヒョンは『ふふ…妹にもあれだものね』ってニヤニヤしてて
 何だったのさ、あのミンチョルさんを見る目は!」
「おまえ、論旨が違うんだけど」
「僕が言いたいのは!どうしてスヒョンたるものが『弟』みたいにしか
 見えないくらいの雰囲気でもって僕に接してるかってことでしょ!」
「どうしてって…」
「天下のコマシのくせして何でっ?」
「何でかな」
「ホスト祭りの人気投票のコメント覚えてる?
 何よ『スヒョンさんになら騙されてもいい』って!どーゆーイメージ持たれてるのよ!
 極めつけが『彼には見つめられただけで子供ができそうだわ』って!」
「いや、さすがの僕も見つめただけじゃ…」

バッチーン!

「痛いなぁ…」
「いいから!これから街に出る時は『あら…この方ってスヒョンさんの何?』って!
 わかった?そう思われるように心がけるんだよ!」
「はいはい」

もうひとつは、やはりこれでございましょう

「んで、何で僕が部下ですって言わなくちゃなんないの!」
「勝手に言ったんじゃない」
「スヒョンが普通に振るからそうなっちゃうんじゃないさ!
 あ、僕この人の恋人ですよって言える?『弟さん』って言われた後にさ!」
「言えない?」
「だから!どうして自己紹介しなくちゃなんないの?」
「僕に言ってほしいの?」
「え…」
「いいよ、そうしても」
「い…いいよって、わかってんのかな、そこんトコ!」
「だからいいよ、今度からね」
「何でそうアッサリと受けちゃうの!」
「何怒ってるの?」
「だっ…だから…その…いいわけ?恋人です!ってので」
「いいって言ってるじゃない」
「い…いいんならいいけど」
「けど?」
「もう!いいです!でしたら今後、是非是非そのようにお願いします!」

あの…お気づきかと思われますが、ドン様は甘えていらっしゃるのです
ーおまえ妬いてるの?…みんな過去の話だよ…今僕が愛してるのは誰だい?ー
あう…ち、ちょっと出来の悪い台詞でございますね…はは…
とにかく、そんな砂糖菓子のような言葉のひとつもお聞きになれば
ふくれながらも納得されるのでございましょうに

あ、天様はわかっていないふりをしておいでですが
全てご承知の上で、このような会話を楽しまれているのです
こういう時の天様の密かに満足そうなお顔と言ったら…

まぁこう言っては何ですが、犬も食わないナンとやらなのでございましょうが
それでも、その日はよほど昼間の件がお気に召さなかったのか
ドン様のご機嫌はすこぶる悪かったのでございます

こういう場合、天様は
ドン様が、ひと通り言いたいことを吐き出されてお静かになられるのを待たれて
頃合いを見計らって、ソファで拗ねていらっしゃるドン様のお側に近づかれます
勿論、何かを画策していらっしゃるのは言うまでもありません

「な…何よ」
「写メ送ろう」
「シャメ?誰に?どしたのよ、いきなり」
「今日会った彼女たちに送るから、おいで」
「ち、ちょっと!いいよ!そんなこと!」

天様は、さっと胸のポケットから携帯電話を取り出され
少しうろたえていますドン様を無理矢理抱き寄せられて
そのものの付属装置であるレンズをご自分たちに向けられました

そして、レンズを向けられたままドン様に…その…接吻を仕掛けられ
慌てたドン様にお構いなしに、シャッターを押されます
さぞや「しゃめ」とやらには、ドン様に接吻なさりながらこちらに向けられる
天様の「騙されてみたい視線」が写されていることでございましょう

「だーっ!ダメ!ダメだって!そんなの送るなバカ!」
「弟や部下じゃないって証明、すごくわかりやすいでしょ?」
「いいよ!わかんなくていいって!」
「ダメ、おまえにあそこまで言わせたからね」
「いいよ!いい!忘れていい」
「もう遅い、今まで付き合った全ての人間に一斉送信」
「じょ、冗談言うな!」
「本気」
「そんなこと…」
「おまえ、僕の本気をどこまで知ってるの?」
「う…」
「教えようか?」
「ス…」

大概このタイミングで、ドン様は陥落でございます
ちなみに、数秒後には天様は携帯電話をポイと床に投げ捨ててしまわれ…
その後はお決まりのパターンですので、割愛させていただきますが
翌朝、ドン様はお疲れのあまり、お昼近くまで寝床より起き上がれませんでした
一体全体、何の「本気」ですやら…

後に、その女性たちの連絡先はおろか
「写メの一斉送信の方法も知らなかったらしい!あのジジイ!」
と、ドン様は悔しがっておいででしたが
まぁ、まだまだ天様のテクにはかなわないということでございましょう

私でしたら…そうですね…
その画像をさっと取り上げて、ひと言でございますね
「ミンチョルさんにも送ろう!」
察するに、これで形勢逆転ではないかと思われるのですが、いかがでございましょうか

おっと、いけません…
ご主人様に意見など、無礼極まりないことでございました
最近すっかり妄想癖がついてしまいまして…
思うにボスへの報告も特になく、暇だからなのでございましょうか
少しばかり下腹部のたるみも気になりますし、エクササイズでも考えねば
ジュンホ様担当の若いパディントンなどは
毎日お子様に追いかけられてずいぶんスリムになったと聞きましたが…

また話が逸れてしまいました、私の悪い癖でございます
とにもかくにも、撮影が1日も早くご無事に終わられて
また、あのような華麗なる天様テクを拝見しとうございます

そうでございました
今日のご報告も「天様の過去の交遊関係でひと悶着」ではございますが
もっと酷い騒ぎになったこともございます
サブタイトルは…ええと…メモしてあったはずなのですが…ああ、ございました
そうそう「げっ!まさかスヒョンの…」
…ええと…おや…?…スヒョンの…何と書いてあるのでしょう…
お恥ずかしながら昔から字は苦手でございまして、自分の字が判読できぬことも多々
英国では常時タイプライターでございましたし…

あ、天様がお帰りになられましたので
中途ではございますが、今日はこの辺で…

天様、少々ナーヴァスなご様子…
明日より撮影のため、ホテル住まいとのことでございます


P's DELIVERY    ぴかろん

これはギョンジンがボストンに、イナが済州島に行っていた時のBHCでのお話

「俺のせいで人手が足りないらしいから来てやったよ」

「偉そうな金髪碧眼ゴリラだな。あの態度は初めて会った時のお前みたいだ、ホンピョ」
「なぁなぁドンヒ、ゴリラって喋れるのか?」
「…袖を引くな!可愛い子ぶるな!お前は野良犬キャラだろう!」
「おめぇ、最近冷たくなった…(;_;)」
「涙目になるな!」

「俺の美貌で人手不足もなんのその。客たちみぃんな俺のキュートなスマイルにずっぎゅーんだ!」

「美貌?ゴリラ顔だよなぁビョンウ」
「自信過剰キャラですねぇ。セルフル眼鏡、かけさせたいなぁ」
「でもカッコイイです。五角形の顔ですね。顎の角度を測りたいな」
「ソグさん、五角形ってカッコイイんでしょうか…僕は流線型の方がカッコイイと思いますけど」
「流線型もカッコイイけどゴリラなら角ばってないとね、じゅの君」

「俺、電話かけながら通路歩くから俺の姿見かけたら通路空けてね」

「なんか指示してる」
「彼は的確な指示を出しますよ、シチュンさん」
「そうなのか?ギョンビン」
「いざって時は、あれで結構頼りになるんですよ」
「そうなのか?ギョンビン」
「でもよぉシチュン、あの態度はナマイキだよな」
「そうだよなぁテプンさん。あのゴリラ、ホストとしては新人のはずだもんな」
「…そうなると…俺の出番か?」
「テプンさんが出て行っても太刀打ちできないでしょ?」
「なんだよギョンビン。俺のどこがあのゴリラに劣ってるんだ?」
「そんな…言えませんよ、ありすぎて…」
「テプンさん、ヘタに絡んでもやっつけられるだけだよ。そんなんじゃあのゴリラにチェリム…さん…を奪われるね」
「シチュン、お前何かってぇとチェリムを引き合いに出すけどな…」

「ああそうそう。ニホンからお土産を持ってきた。ちょっと三列に並んでくれ。右に『彼女アリ』、真ん中に『募集中』、左に『彼氏アリ』という順だ。キチンと並ばないと渡せないぞ!数はキッチリ決まってるんだからな!カップルは腕を組んで並ぶんだ!いいな!」

「なんかヤな感じ。なんでゴリラに命令されんの?」
「くふふ。チョンマンはボス猿の僕の言うことしか聞かないんだもんねー」
「うきっ?!僕は猿じゃありません!」
「でもピーちゃんさ、言葉と態度が180度違うじゃん?」
「え?どういうことだよドンジュン」
「ことばづかいはおうへいですが、しんたいてきには、えらくぺこぺこしてますね」
「だよね?ジュンホさん。それにさ、笑顔を絶やさないじゃん?僕は好きだな」
「とにかくおみやげをいただきましょう。ならびましょう」

わらわらわら
わらわらわらわら

彼女アリの列
テプン、シチュン、チョンマン、ジュンホ、じゅの、ジョンドゥ、テソン

募集中の列
ソグ、ビョンウ、ドンヒ、ホンピョ、ジホ

彼氏アリの列
ドンジュン・スヒョン、ギョンビン・ミンチョル、ウシク・イヌ、スヒョク・ソク、ラブ

「ちょっとそこのオヤジ!アンタどの列だよ!さっさと並べよ!渡せないじゃないか!」
「ボク、びみょ~なのょ」
「微妙?…バイか?」
「…。募集してるわけじゃないのょ」
「…。つまり、今は恋人がいないってことか?」
「そうなのょ」
「なら真ん中の列だ。並べよ!」
「…。募集してるわけじゃぁないのょ(@_@)」
「見つめるなよ!並べってば!」
「…。キミは誰に言葉を習ったの?(@_@)」
「ち…近寄るな!ラブちゃんに教わったんだ!近寄るなってば!」
「そう(@_@)」

ソヌはピーちゃんにくるりと背を向け、カツンカツンと靴音を立てながらラブのもとへ行き、ラブの胸倉を掴んだ

「「「「「あっ」」」」」
「ラブちゃん!」

「いたぁい」
「ラブ、ダメじゃないの。あのゴリラにちゃんと丁寧語を教えてあげなきゃ可哀想でショ?ゴリラ、お客さんに嫌われちゃってバナナもらえなくなるでショ?(@_@)」
「だぁってぇ、俺、ワイルド系の喋り方が好きなんだもん…」
「あのゴリラの腰の低さにマッチしてないでショ?」
「ごめんなさぁい」
「指導してらっしゃい」
「はぁい…」

ラブはピーちゃんに近づき、何やらごにょごにょと耳打ちする
ピーちゃんは何度か頷いて、ラブが列の後尾に戻った後、皆に頭を下げる

「ご無礼致しました。私、韓国語に不慣れでして、皆さんの前ではこのように話すべきだと教えられ、素直な私はそれを信じ…」
「ぴーちゃん!それじゃ俺がすっごく悪い子みたいじゃない!ひどいっ」ぶー
「あっごめんねラブちゃん」へこへこ

「誰もラブには勝てないってことだな」
「そうですね、テプンさん。ラブ君には逆らえませんね」

「あのその、偏に私の勉強不足がその…」へこへこ
「ゴリラさん、もういいから早くお土産ちょうだいよ!開店時刻になっちゃうよ!」
「あ、はい!承知いたしました。では、只今からニホンよりお持ちいたしましたお土産を配ります。あ、ソヌさん、『募集中』の列に並んでください」
「だから!ボク、募集してるわけじゃないのょ」
「あの…はい…ですが便宜上」
「この列は『フリー』という分け方にしてほしいのょ(@_@)」
「あ…はい…ではここは『フリー』ということに致しますので並んで…はぁ…疲れる…」へこ

ごそごそごそ

「これは、このあいだニホンに滞在しておられた『理事』からの預かり物でございます。私がこちらに参りますことが、なんらかのツテで理事の知るところとなり、理事が私に預けられたのでございます。なお、一般仕様と違いまして、裏にBHC用の特別なシリアルナンバーがついております。皆様、どうぞ大切になさってくださいまし」へこへこ

『理事からの預かりもの』の土産が、各列に配られた
欠席者の分は、事務室の金庫に保管される

がさがさごそ…

「あ!これって、『さまんさ○ぃあら』の『理事ペンダント』だ!」
「ふぅん…恋人が女の子のグループは『♂♀』デザインか」
「募集中の列は…」
「フ・リ・ー!(@_@)」
「ふ…ふりーの列は『クロス&7と組み合わせるドッグタグ』か」
「ふぅん、恋人ができたらどちらかをプレゼントするのかぁ」
「このデザインなら男でも女でもOKだもんね(^o^)」
「彼氏アリの列は…」
「『鍵と錠前』…」
「…あの列だけ揉めてるぞ…」

いやだ!僕が鍵にする!スヒョンが錠前にしろよ
お前は錠前の方が似合うよ。それに…役割からいっても僕が鍵でしょう?ドンジュン
違うモン!スヒョンが錠前だよ!

僕は鍵だよね?ミン
いいえ!あなたは錠前です!
どうして?
どうしてもです!あなたに鍵は任せられない!
どうして?
どうしてもです!
僕、鍵の方がいいな
だめ!

センセが錠前だよ!
ウシクだろ?!
今日はセンセが錠前だよ

明日は僕が錠前でぇ…
…ウシク…
えへ…順番…ね(*^^*)

「ジョンドゥさん、翌日何の薬が必要か、一目瞭然になりますね」
「統計も取りやすくなるな」
「はい!」

スヒョク、錠前でいい?
はい
…僕…鍵か…
はい
…この鍵を見習わなきゃね…
…。焦らないで…
…スヒョク…

「ぴーちゃん、ギョンジンのは?」
「俺が預かってる。ホラ」
「あ」
「ふふん、失くさないように俺、着けておいた」
「じゃ、今だけは俺達、恋人ね?」
「そうだよラブちゃん…」

あっ!ひどいスヒョン!
お前とっても似合うよ
…。これ、結構いいじゃん…

…。僕、錠前でいいよミン
…。何故ですか?
…え…。だってミンがそう言ったから…
ウソです!スヒョンさんが鍵を持ったからあなた錠前にしたんでしょ!
違うよミン。ミンが鍵を譲らないから…

「ね、この錠前、どうやって着けるの?」
「これはね、この部分にチェーンをこうしてカチッ」
「あ…」
「鍵がないと外せないんだよ」
「…やぁん、セクシー…」
「理事もやるねぇ」
「対の鍵でしか外せないの?」
「そんなことないだろ?そこまで精巧じゃないよ」

…。いいですか、僕の鍵でしか外しちゃだめですよ!
…。わかってるよミン
なんですか?今の間は!

ちょっとスヒョン!僕の錠前にしか鍵、差し込まないでよ!わかってる?
…。わかってるって
なんだよ、今の間は!

「ピーちゃん、ちょっと外してみて」
「ん」

密着するラブとピーちゃん

カチャカチャ
あ…
カチャ
あ…あん…
カチャカチャカチャ
ちゅ…
カチャちゅカチャちゅ…ちゅうううう

じたばた どたばた

絶対に僕の鍵でしか外しちゃダメですからね!
わかってるから、ミン、そんなに目を吊り上げないで…

僕の錠前にしかあんなことしちゃだめなんだからねっ!ぶー
ほっぺが割れちゃうよ、わかったから…


執拗にキスをし続ける2人に近寄るソヌ
ピーちゃんの肩をトントンと叩き、口角を上げて『笑顔のようなもの』を作る

「な…何ですか?(・▽・;;)」へこん
「お取り込み中、申し訳ない。一つ聞きたいんだが(@_@)」
「は…はい…」へっこへこ
「僕、リングペンダントとかセットリングの方がいいんだけど(@_@)」
「は…。そ…。それはその…。理事からは預かってないんでその…」へこ
「換えてもらって(@_@)」
「へっ?」
「リングペンダントとセットリング。あと、誕生石リングも欲しいのょ」
「…。要するに…ペンダントより指輪の方がいいと?」
「そう(@_@)」
「ソヌさん。なんでリングの方がいいの?それになんでそんな一杯欲しいの?」
「(@_@)。ラブ君。リングペンダントのリングでショ?セットリングを分けて二つのリングでショ?誕生石リングでショ?丁度四つじゃないの(@_@)」
「丁度って…何が丁度なの?」
「…。ラブちゃんラブちゃん…(^^;;)」

ピーちゃんがラブにこそこそと耳打ちする。ラブはソヌをじっと見つめて問い質す

「…。ソヌさん。右手の指に全部嵌める気?」
「流石は優秀なスパイだ、ゴリラ君。察しがいいね」
「邪魔になんないの?」
「(@▽@)」
「「(・・;;)」」
…らぶちゃん…笑ったよあの人…笑ったよぉぉ…(;_;)

小声でラブに訴えるビーちゃん

「換えて欲しいのょ。お願いね、ゴリラ君(@_@)』カツカツカツ

列に戻るソヌ
顔を見合わせるラブとピーちゃん

「シチュン。今の会話、どういうこった?」
「俺に解るわけないじゃんテプンさん」
「みぎてにりんぐをよっつはめて、こうです」シュ☆
パンチの真似をするジュンホ
「うぇ?」(@_@;)
「…。何に備えてんだ、あの人は!」

「ソヌっち戦闘モードだなぁ。リング嵌めた拳で相手をバコーン☆って腹づもりなのよ。そんな彼を宙吊りにするのってどう?やってみない?チョンマン?」
「そんなキケンな事は監督一人で挑戦してください」

「ラブちゃん…、リングと取り替えなきゃいけないのかな(;_;))」
「ビーちゃん、大丈夫だよ。ソヌさん時々無表情でイジワルするからさ」
「…。怖いよぉぉ(^^;;)」
「それよりさ、また錠前閉じちゃったから、外してぇん」
「あ♪お易い御用♪」カチャカチャちゅうううはむはむ…

「チョンマン。僕達も錠前と鍵のペアに換えてもらおうか♪」
「何言ってるんですか、監督!そんな事考える間にチケット返してください!」
「いやだぴょ~ん♪」のらくらのらくら
うっきー!

かくして、理事からの、特別仕様ペンダントは欠席者を除く全員に行き渡り、その日の営業中、そこかしこで「錠前外しパフォーマンス」が行なわれたのであった…


こどもぱんぷろじぇくと  ミンミンの思惑 オリーさん

「じゃあミンチョルさん、開店したらぜったい来て下さいね」
テス君はそう言って微笑むとオールインの店内に消えて行った
僕は大きく頷いてテス君を見送った

テス君の笑顔は本当に和む
春の陽だまりのようだ
垂れ加減の瞳がきゅんとする
それに比べてウチのわんこのつり目ときたら
いや、それはいいんだ
今は・・・・嬉しいニュースの話だ

出勤途中でばったりと会ったテス君がもたらしてくれたニュースは
彼の垂れ目に劣らず魅力的だった

とうとう!
やっと!
ついに!
あのパン屋が開店するという
もう準備はほぼ整っているらしい
Casaは住居から遠くない
BHCからも遠くない
絶好のロケーション
そこに至福のパン屋が開店するのだっ!

風味豊かでまったりとしたカスタードクリーム
甘い香りが夢の世界へ誘う極上のチョコレートクリーム

じゅるっ

おっといけない
想像しただけでヨダレが・・

開店に際してプロジェクトまであるそうだ
その名は
こどもぱんぷろじぇくと!
何とファンタスティックな響きだろう・・

常に手作りという利点を生かし
味に予想もできないバリエーションがつくという
考えただけでわくわくする・・じゅるっ

まあ、作り手にイナがいるから
あいつのせいで味が一定にならないという理由もあるのだろうが・・
それはしかたない
何たってあいつはごさいじだから・・
寛大で大人な僕としては大目に見てやるつもりだ
ふっ・・

ポイントもつくらしい
カードにスタンプが押されるのだろうか
それとも台紙に貼るタイプだろうか・・ぐひっ
考えると期待で胸がはちきれそうだ・・ぱっつんっ

景品はオリジナルグッズだそうだが
僕の希望としては、チョコパン1年分とか・・きひっ
クリームパンのカスタード舐め放題とか・・じゅるっ

おっといけない
下品な笑い方になってしまった
あっとヨダレも・・
すりすり

だが、ヨダレをたらして喜んでばかりはいられない
そうなのだ
パン屋にたどりつくには
僕には超えなければいけない大きなハードルがある
先ほどもちょっと触れたのだが・・

お忘れの方は思い出していただきたい
ご存知ない方は憶えておいていただきたい
実は、僕は獰猛なわんこを飼っているのだ
狩猟犬
皆さん、犬を飼う時は狩猟犬はやめた方がいい
僕が言うのだ
間違いないっ!

狩猟犬は運動量が非常に多い
散歩とけほっ・・が大変なのだ
そして散歩とけほっ・・以上にもっと重大な問題がある
主人の命令を聞かないっ
それどころか主人を恫喝したりする
こりはじぇったい許せないっ!

え?
狩猟犬は忠実なはず?
ちっちっ
みなさんはもしや、主人の号令一つで獲物に食らいつく
忠わんこを想像しているのでは?
僕のわんこはあんなに忠実ではない

え?
言う事を聞かなければトレーニングセンターへ預けてしつけを?
ちっちっ
そんなことで解決できるなら僕はこんなに悩んだりしないっ
僕のわんこはトレーニングセンターで
トレーナーをしつけてくるようなわんこなのだっ

その関連で思い出したことがある
つい先ごろまで某サイトで
「悪ノリ企画・ちょこ美より~コギツネ・こんテスト」
なんて企画を延々とやってくれていたようだが
なんちゅうこと、もとい、何と言うことだ
しるばーふぉっくすの僕をコギツネとはっ

そしてあの洪水のようなイラストの数々
まーきんぐんちょるにぶらさがりんちょる
言うに事欠いて、歯スタネットとは何事だっ!

しょして!
ぱんっ!ぱんっ!ぱぁぁんっ!のぱぁんちょるっ!
どうしてもこのラインが気になるぷりぷりひっぷっ!
何という企画だろうっ!
わんこに気づかれたらどうするつもりだ
気づかれたら賠償請求するから憶えておきたまえ

ただこれだけは認めよう
ハニシリーズはとてもよかった
弟が見たらさぞ喜ぶだろう
あんなにそっくりなのだから
ハニをあんなに正確に描けるのに
なじぇ僕もそっくりに描けるないのか・・
どういうこった?え?
こほっ

ついでに言うが、ドラマは一度見れば十分なのだ
作る方も限られた時間で適当、もとい、懸命に作っているのだから
さっと一度見てくれればそれでいいんだっ!
なのにっ!
再放送の嵐に加え、ビデオに撮ったり
金にあかせてDVDを買ったりして舐めるように見るとは!

身長が同じおなごにぶらさがってどこが悪いっ!
よけいなお世話だっ!
もしかするとあっちの方が高いかもしれないのだ・・ぐしっ
その上、ベルトの上に肉がのってるだの
腰のラインが甘いだの
腕がぱぁんぱぁんしてるだの
いいかげんにしてくれっ!

すまない、つい・・
話を元に戻そう

とにかく、僕のわんこは恐ろしいのだ
だから僕が無事パン屋にたどりつく手段を
これからじっくりと考えなければ
そうでなければ
くりーむぱんもちょこぱんも夢の藻屑と消えてしまう
そうなれば
ぽいんとだって集められないっ!

綿密かつ周到な作戦が必要だ
まず今の状況だと、僕は昼間は会社に出る
そう、会社へ出勤だ
わんこは一緒に会社へ来る必要はない
そうそう、いいぞ
わんこを置いて毎朝早めに家を出ればいいのだ
しょしてっ!
朝ご飯をパン屋で調達し、出勤してデスクで食べる
よくアメリカ映画であるじゃないか
スタバのコーヒーとサンドイッチなんかを抱えてご出勤
デスクで書類に目を通しながら
時間を相手に闘うビジネスエリート

華麗だ・・ふっ

そうだ、昼の分もついでに買っておくんだっ
何しろ、ぽいんとを集めるには個数がいるだろうから
しょしてっ!
ここが肝要だ
夕方店に入る時にはパン屋のパの字も言ってはいけない

ぽいんと欲しさに夕食の分まで買ってはいけない
会社の帰りに立ち寄るなぞもってのほかだ
夜、わんこと合流する時には細心の注意が必要なのだ
わんこは敏感だから気取られてはいけない
らってばれたらおしまいなのら・・

店に出る時は僕は知らんふり
ふっ・・
朝と昼だけで我慢しよう

そうそう、イナにはしっかりと口止めをしておかねば
あいつは調子に乗って
俺のぱんは美味かったか、なんてじぇえったい聞くに違いない!
いくらでもほめてやるから、わんこの前では黙れと伝えよう
人前でパン屋に僕を誘うなとも言っておかなければ
あいつにできるだろうか・・
だがやらせるしかない
できないとテジュに噛みつくと言って脅してみよう
ふっ・・
ごさいじの友を持つと色々大変だ

テソンとマヨシにも口止めは必要だが
あの二人は飲み込みがよいからその点は安心だ
一を知って十を知るタイプだから
これはいい言葉だ
イナにも教えてあげたい

しょしてっ!
僕がパン屋通いを自粛している日々が続けば、あのわんこも認めるかもしれない
僕にも自制心がついたと・・
くふふっじゅるっ
しょしたらっ!
毎日とは言わずとも週に三回くらいは出入りが許されるかもしれない
その暁にはその日だけは大手を振って買いに行こう
ぐふふっ
その日は朝から夜までの分を買うのだ
ぽいんとはまたたくまにたまり
けひひっ・・景品は僕の手に・・神よ・・
完璧だっ!

僕の「Casaでこどもぱん購入ぽいんとげっとぷろじぇくと」
何とマーベラスなねーみんぐだ
え?まんまじゃないか、だと?
では
略してCKKPGP
これでどうだ
ちなみに、しー・だぼーけー・ぴー・じー・ぴーと読んでくれたまえ
まだ長い?
ではCPGP?
OK?
ではそういうことで

よしっ!
僕のCPGPは固まった
後は開店を待つのみだ
そうだっ、開店セールはどんなだろう

お試し全品半額セール・・ぐひっ
普通すぎるか
こどもぱん掴み取り袋つめ放題・・けひっ
ぱんがつぶれてしまうか
こどもぱんその場で5分間食べ放題・・ぐふっ
詰め込むならまかせてもらいたい
僕の口腔は無限大なのだ
ぐひひ・・ぐひひひぃ・・けひひいいん・・

また下品な笑いになってしまった
すまない
では最後にもう一度確認しておく
狩猟犬は決して飼ってはいけない
いいね?
では失礼する


****

「じゃあギョンビンさん、開店したらぜったい来て下さいね」
テス君はそう言って微笑み、
隣に立っている黒蜘蛛、いえチェミさんは照れながらちょっと片手をあげました

朝のジョギングは気持ちがいい
最近ご無沙汰していたので、
今日はコースを変えてCasaの前を通ってみた僕です

すっかりパン職人の顔になった黒蜘蛛に会いました
バンダナを巻けの巻かないのと騒ぎをしていましたが
いよいよパン屋が開店になるそうです
僕もパンは大好きです
もちもちとしたベーグルはあるでしょうか
さっくりと香り高いクロワッサンを食べてみたいです

テス君の話によれば、こどもぱんが目玉商品だそうです
イナさんも手伝うそうです
ポイント制も導入するとのこと
楽しそうな企画です
僕も時々買いにこようと思います

二人に手を振ってまたジョギングを始めた僕は
パン屋開店の話を嬉しく思いました
何か新しいことが始まる
とても素敵なことです

でも問題もあります
あ、今ちょっと目がつり上がったかもしれません
あそこのクリームパンとクリームと、チョコパンのチョコクリーム
これは本格的に作ってあるだけに
カロリー面でとても危険なのです

ここでお忘れの方は思い出してください
ご存知ない方は憶えておいてください
実は、僕は堪え性のないきつねを飼っています
銀狐です
名前からミステリアスな感じはするのですが、とんでもありません

このきつね
ちょっとカロリー過多なのです
わき腹が甘いっ!

昨夜ネットサーフィンをしていたら
たまたま「悪ノリ企画・ちょこ美より~コギツネ・こんテスト」
などというものを見つけてしまいました
皆さん、僕が何を見たと思います?
そうです、きつねのぱんっぱんっぱぁぁんっイラストです

せっかく映画撮影のために僕が調教、いえトレーニングしてあげたのに
隙あらば、クリームなどを舐めたがる根性なしのきつねです
プライドが高いくせに、脇が甘いのです
僕が言うのです
間違いありません

その挙句が
ぱんっぱんっぱぁぁんっイラストです
やはり・・世間の目はごまかせなかった・・

重大問題です
パン屋開店の運びとなったら
きつねは僕の目を盗んでコソコソと通うに違いありません
大好物のパンの魅力、プラスポイントですから
こういう小細工にきつねは弱いのです

せっかく落とした体重が
見る間に跳ね返ってくるのが想像できます
リバウンドというやつです
ハウンドではありません
さて・・どうしたものか

最近、昼間は僕らは別行動が多いのですが
パン屋が開店してしばらくの間は
僕がきつねを会社まで送り迎えをしようと思います
なぜならきつねは、出勤途中に僕の目を盗んで
パン屋でこどもぱんを買い占めるのは見えてますからね
贅沢に育っているので、我慢がきかないのです
困ったものです

そうですね、開店当日にはご挨拶を兼ねて来店し
こどもぱん一つくらい買ってあげてもいいですけど
あとは週に一度一個くらいが限度でしょうね

あ、僕は全然大丈夫です
摂った分のカロリーは消費していますから
ほら、こんな風にジョギングして

いいですか、みなさん
もう一度お教えします
きつねを飼うときは銀狐はやめておきなさい
愛玩動物としては最適ですが
世話がとても大変です

ああ、今日はとても清々しい朝です


みそちょる小話  ぴかろん

こんばんは あるいは こんにちは
僕、ミソチョルでしゅ。忘れてないでしょうね。愛らしいコギツネのぬいぐるみでしゅ
「今の言葉な、コギツネが愛らしいんか?それともぬいぐるみが愛らしいんか?どっちや!」
僕の隣で、ボスのぱでぃしゃんが訳の解らぬ事をほざいていましゅ
「どっちも愛らしいんでしゅ!」
「なんや、だぼーな意味があるねんな?」
「…だぼー?」
「ちっちっ。発音が良すぎたか?『ダブル』…つまり『二重の意味』があるねんなっちゅーこっちゃ」
うるしゃいっ!ごちゃごちゃとっ!少しは主の『ミン』を見習えでしゅ!

けへけへん…
僕達ぬいぐるみは、主達に忘れ去られているかのように見えるでしょう…
確かに僕達の活動は、最近あまり報告されていましぇんね?
でも僕達は疲れて帰ってきた主の心を癒し、共に笑い、共に涙し、共に寝る…いえ眠っているのでしゅよ
ええ!活動中でしゅ!ご安心くらしゃい

「天ドン担当が頑張って報告しよンねやけどな、なんせアイツ、堅さが抜けんねん。せやからなんやこの、『純文学』読んでるみたいで時々うとうとしてしまうねん」
「ぱしゃん、『純文学』読むんでしゅか?」
「あほ!俺を誰やと思てるねんっ!世界の『ぱでぃんとん』やでぇ!世界で通用する一流のぬいぐるみや!一般教養として『純文学』ぐらい読んどかなな!」
「でもうとうとするんでしゅね?」
「常識や!」
「え…(^^;;)」
「『純文学』は『うとうと』や!」
うるしゃいっ!きいっ!僕の話が進みませんっ!

とにかくですね、僕達は自分の担当する主が帰ってきた時、疲れきった主達に『癒し』を与えているのでしゅ
僕の主は『きちゅね』でしゅ。きちゅねはこのところ『映画』という『不慣れなもの』に打ち込んでいて、見る見る間に痩せていきました
「アホやな!痩せたんは『ミン』のおかげや!ダイエットやダイエット!」
うるしゃいっ!きいっ!

とにかく、不器用そうに見えるきちゅねは映画のためにダイエットだの役作りだの一生懸命なのでしゅ…たまにぽやんぽやんしていると、それはもう愛らしくて可愛らしい…僕が言うのもなんでしゅが、ギュッてしたくなりましゅえへへん(*^^*)
でも、色々と悩み事もあるようで、ある日、きちゅねはハァァと溜息をつき、僕をギュッとしました
僕はきちゅねにギュッとされると、きちゅねの考えている事が大体わかるのでしゅひひん
その「はぁぁ」の日はこんな感じでした

…天使。天使。ふぐ。天使天使。じん。じんひょんじゅじん。天使。つりめ。つりめ。きょうじゅ。天使てん…

こんな心を厳格王に見つかったら大変でしゅ
幸い、きちゅねは僕をギュッとするうちに、心が落ち着いたようで、最後の方は「つりめ7割、天使3割」というところに落ち着いたようでしゅ…
それよりもうちょっと前だったでしょうか…
ええ。ダイエットの効果も表れ、ミンのシメもしゅこし緩んだ頃だったかしらん…
緩んだとはいえ、『食事のシメ方』は半端じゃなかったようでしゅ
きちゅねは好物の『スウィーツ』を封印されていましたから…
その頃にギュッとされた時、きちゅねから感じたものはこうでした

…ふふ。ふふふ。ぱんやふふ。こどもぱん。ぷろじぇくと。…だぼーけー…ふふ。いなふふ。いなぱんふふ。くりいむふふふだぼーけー!

…『だぼーけー』とはなんでしょう?パンとかクリイムとかいう言葉が出てきたので、多分『クリームがたっぷり入っただぼーけパン』というものが新発売にでもなったのでしょう…
はっ!でもさっきぱでぃしゃんが『だぼー』は『二重』って言ったっしゅ!(@_@;)
では『クリームたっぷりの二重けーぱん』ってことでしゅか?『けーぱん?!』なんでしゅか?それは?
僕は、糖分が不足して、主は思考回路が崩れてしまったのかと心配になりました
れも、その後は『天使。天使天使。つりめ。つりめ。じん。ひょんじゅひょんじゅじんああ』が続いたので、『だぼーけー』が一体なんなのか、よくわかりましぇんでした
僕の報告は以上でしゅm(__)m

「なっがい割に身の無い報告やなぁ」
「む…」
「みんな!これは悪い報告例や、わかったか?」
『『『『『『あいっ』』』』』』

ちいっ!どこが『悪い』んでしゅかっ!きいっ!

「よっしゃ!みんな、『パディントンズ』報告の力、見せたれや!」
『『『『『『おー!』』』』』』

という訳で、僕のちゅぶやきが何故かパディントンズに通信されていて、ボスぱでぃと僕はそれから長い時間、皆からの報告を聞いたのでした
はぁぁぁ…


Peeping P  1  ぴかろん

…ある日のRRH、主寝室にて…
ソファに仲良く座っているミソチョルとぱでぃんとん
静かな時間が流れているように思うだろうが、彼等の頭脳は毎日忙しく活動しているのである
今も、パディントンズからの通信報告が次から次へと入っている
そっと耳を澄ませば、貴方にも聞こえるはずだ…彼等の鋭い観察活動報告が…

『ゴサ担でしゅ』
「おお。どや?最近」
『あの風来五歳坊はウチに寄り付きましぇん!』
「…。そうか~。またどこぞで迷子になっとるな?」
『エグチですけど』
「ん?お前、まだそこにおったんかい!」
『だって五歳児が帰ってこないし、正統派もやってこないし…』
「なんや!なんも報告する事柄はないっちゅーこっちゃな?」
『はい…つまんないっすよぉめくるめくすげぇ技の報告したいってぇのに…』
「まぁそのうちあのインコーコンビは帰って来るやろ。その時はバッチリレポート頼んだで」
『はい!その日のために、毎日ゴサ担と一緒に実況中継の練習してます!』
「お?生レポートに挑戦か?全パディに届けるんか?ヤバないか?!『ぱでぃ倫』に触れへんか?!」
『大丈夫です!(ぴー)を入れますからっ』
「楽しみにしてるわ」

『ふーたんです…』
「ん?暗い声やな」
『僕、ふーたんっていう名前、返上したい…』
「なんや!俺がつけた名前が気に入らんっちゅうんかいっ!」
『らって…僕の主ったら最近全然色気ないっすもん…』
「ん?お前の主はエロミン&エロラブっちゃうんか?」
『それが最近ストイックなんですもん…』
「…だれがや…」
『特にエロミンでしゅ。ちょっと前には女王様があれこれ挑んだりしたんでしゅが、エロミンが…情け無くって…』
「…ほぉ…」
『で、毎日、とても真面目に睡眠をとってますフゥ…』
「…溜息の日々やな?」
『つまんないですふぅ…だから僕、ふーたんっていう名前、返上したい…』
「あほ!お前はふーたんや!溜息ばっかりふーふーついてるやないか!」
『でも僕のふーはふーぞくのふーだと…』
「あほ!全ての言葉には『だぼー』な意味があるねん!今は『溜息のふーたん』や!」
『あっ、うまいでしゅね、流石はボスでしゅ』
「ったく修行が足りんわ!そんなオチぐらい自分で見つけえ!精進せえよ!」
『あい…』

『かーたんでしゅ』
「おお!新入りか」
『僕、じゅの君より、奥さんのヨンジンさんや犬のアジ君にかまってもらってましゅ』
「愛されてるんやな?」
『じゅの君は仕事から帰って来ると、僕を操りながらヨンジンさんのお腹なでなでするんでしゅ』
「なんや幸せな情景が目に浮ぶでぇ」
『こんなほのぼのした報告でいいんでしょうか…』
「それでええ!こういうメルヘンな部分も残していこうやないか!かーたん、お前にはアッチ方面の報告、期待してない。そういった幸せな報告をしてくれ!癒されるわぁ」
『わかりました。あの、ボス。アッチ方面って?』
「げぇほげぇほ…。アッチ方面ちゅーたらアッチ方面や!そんな事お前みたいな『癒し系清純派』に聞かれると答えにくいわ!」
『あ。アレの事ですね?』
「げぇほっ…」
『じゅの君は確かに「癒し系清純派」でしゅが「やることやってこうなった」でしゅからっ』
「ぐぇほっ…」
『でも今は控えているようです。なにか動きがあれば即報告に挑みましゅ!ギラギラ』
「げほっ!わかった!もうええ!お前はギラギラすな!とにかく幸せ報告を待ってるから!」

『おう』
「なんや?誰やお前」
『芸スポ担だよ』
「芸スポ担?」
『テプン担当だよ』
「…主に似て横柄な物言いやなぁ。芸能スポーツ担当か?」
『ちげーよ!芸・スポーツ担当だよ』
「…あんまり変わらんやろ。で?報告か?」
『おうよ。気の毒でな、あいつらがよ』
「…。まあ想像つくわ。チェリムはんにどつかれまくってるんか?」
『背中パンパン叩かれてるぜ』
「シリとちゃうんか」
『おう。精神的にはケツ叩かれてる』
「で?あそこのテジゆうしっかりモンはどないや」
『おう!それよ!これが感動的にしっかりモンでよぉ。テプンもチェリムも気づきもしねぇ俺の汚れをよぉ(;_;)あのテジの兄貴がよぉ(;_;)、こまめに拭いてくれてよぉ(;_;)』
「…テジには『兄貴』ってつけるんやな…まぁ解る。そやろそやろ、あの子はしっかりモンや…」
『俺ぁテジの兄貴と一緒に住みてぇよ…(;_;)』
「あいつらまだ結婚せぇへんのかいな」
『それだよ!チェリムが「しよう」ってえとテプンの野郎が「今日はまずい」とか言って尻込みするんだ。で不思議なことにテプンから「しよう」って言う時が無くてよぉ。チェリムが気の毒だぜ!』
「…。ちょっと待て。結婚の話やないんか?」
『結婚の話だろうがよ』
「なんで『今日はまずい』なんや?」
『知らねぇよそんな細かい事!』
「…。言い間違いかもなぁ、テプンのことや、『今はまずい』っていう意味やろ。でもなんで『まずい』とか言うんやあのアホテプンは!ほんまにチェリムはんが可哀想や!」
『だろ?まぁチェリムの作ったメシはまずそうだけどな。…でな、なんでも「テジの兄貴が居るからまずい」って言うんだあのバカは!』
「…」
『テジの兄貴あってこそのテプンだろうが!仲間はずれにするなんて最低だろ?』
「…」
『ボス?』
「…なんやしらんけど、物凄い想像してしもたわ…。いや、多分その『しよう』は『結婚』の話と違うで『ゲー担』」
『いや、「結婚の話」だよ!だってよぉ、テジの兄貴がテプンのウチに来れなかったことがあってよぉ』
「ん?どういうことや?」
『大体週末はチェリムとテジの兄貴とバカテプンが集まってよ、三人で仲良く飯を食う会をやるんだ。料理番はテジの兄貴だ』
「…それも想像ついたわ…」
『でな、毎週毎週料理番させられるのが辛いのか、テジの兄貴、ある時から隔週にしか来なくなったんだ』
「…ほぉ…」
『でよ。テジの兄貴がいない時にな、チェリムが「しよう」って結婚話を持ちかけたんだ』
「…ごくり…」
『でもテプンはバカだからよぉ、「うん」って言わねぇんだよ!ったくもどかしいぜ!』
「ほいでどぉした!」
『チェリムがよ、酒かっくらうんだ。かっくらって酔っ払って「しようしよう」って言うんだ。女にこんな風に言わせるなんてよぉ(;_;)オトコの風上にも置けねぇだろうが!』
「全くや!」
『酒飲むうちによ、チェリムの奴、「暑い暑い」言い出して服を脱ぐんだ』
「…(@_@;)…」
『「暑い暑いしようしよう暑いしよう」だよ。気の毒だろう?チェリム』
「…気の毒や!テプンは何してるんやっ!」
『膝抱えて体育座りのままテレビ見つめてるんだよ』
「情けないっ!」
『でよ』
「おう!」
『チェリムがテプンの前に回って両足でテプンの体をかにばさみにするんだ』
「(@_@;)」
『テプンの肩をぐいいっと押して、固め技に入るんだ。強ぇぇんだぜチェリム』
「…寝技に持ち込むんかチェリムはん…(@_@;)」
『でよ、テプンが落ちて気を失うからよぉ、チェリムが「人工呼吸」するんだよ』
「(@_@;)」
『ほんとにテプンの野郎は手がかかるぜ。人工呼吸も通常の三倍ぐらい時間かけなきゃなんねえ』
「…ごくっ…」
『その上普通は使わない「舌」も使ってテプンの人命救助だぜ』
「…(@_@;)…チェリムはん、やりよんなぁ…」
『流石はボディガードだぜ!でな?テプンが息を吹き返したところで、チェリムが「しよう」ってもう一回言うんだ』
「おう!」
『そんでテプンの小汚ねぇTシャツをな、着替えさせるために脱がせてな』
「おう!多分着替えさせるためとちゃうと思うけどっ(@_@;)」
『人工呼吸しながら心臓及び肺等のマッサージ始めるんだよ』
「げほっ…」
『テプンはジタバタしてるだけでよ。で、チェリムがようやく口を離してもう一回「しよう」って言うと、ものすごく怯えた顔で1センチぐらい頷くんだよ!』
「…やっとやる気になったんやな!」
『そうすっともうチェリムはしゃかりきにテプンの世話を焼くんだ』
「(@_@;)」
『もちろん小汚ねぇズボンとか下着とか着替えさせるために脱がすだろ?』
「(@_@;)」
『でな、全身に「電気ショック」を与えてテプンの細胞を活性化させてだな』
「(@_@;)」
『馬乗りになって「心臓圧迫マッサージ」だよ!全力投球だぜ、チェリムはよぉ』
「げほっげほっ…」
『まぁテプンの野郎も、チェリムが全力投球で自分の心臓マッサージを続けてくれてるから、何かお礼がしたいんだろうな、恐る恐るチェリムの「心臓」あたりに手を伸ばしてよ、マッサージしてるぜ』
「ぐぇほっげほほっ」
『心臓マッサージがよく効くんだろうなぁ、二人ともハモりながら「全力を出し切った状態」でリラクゼーションタイムに入るんだ』
「…」
『でな、チェリムが「まあまあだ」とか「だめじゃん」とか評価を下すんだよ』
「げほっ…」
『結局結婚話は纏まらないようでな。気の毒だろう?チェリム…』
「…すまん。それはテジのおらん時、毎回あることか?」
『大抵毎回そうだな』
「…いつもチェリムはんが馬乗りか?」
『いつもだ』
「…。貴重な報告ありがとうな。心臓マッサージやら人工呼吸やらが逆転したら是非実況中継頼むわ」
『逆転?』
「そや。テプンのアホがチェリムはんに、自分から人工呼吸したりその、服を着替えさせようとしたりしだしたら…即レポートしてくれ!なんやしらん、妙にコーフンするわ!」
『了解。テジの料理の実況はいいのか?』
「それはいらん!」

まだまだたくさんの報告があるのだが、それはまた後のお楽しみ…






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