1639288 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ぴかろんの日常

ぴかろんの日常

(企画)ミンギ 映画撮影中 8

ジホの謎  ぴかろん

「いい加減返して!」
「だ~め」
「返してよ!」
「い~や」
「もう何回払い戻ししてると思ってんのさ!いい加減にしてよ!」
「このシーンちゃんと撮り終わったら」
「…」
「そしたら返してやる…明日の飛行機、間に合うでしょ?」
「…。本と?」
「…」
「ねえ!監督!本と?!」
「…タメ口…」
「何だよ!タメ口じゃなきゃダメって言ったの監督でしょ?」
「…いいな…タメ口…。ホントに親しいって感じがするね…」
「…ちょっと…必要以上に寄らないでください!」
「ブブー。ダメ!減点1…減点10になったらチケットソヌ君に渡してもう一度払い戻して来て貰うからね」
「…」
「黙り込みもダメだよ」
「恨むからね!…もしチニさんとダメになったら絶対監督の事、許さないからね!」
「ふぅん…見込みないんだぁ…」
「ちが…うもん…見込み…ある…と思うもん…」
「きゃはははぁ自信ないんだぁ」
「…ふん…」

「監督ぅ…じゃホントにいきますよぉ…。皆さん、ラスト近くのシーンのチョンマンさんとジホ監督の部分撮りますから、参考にしてくださいねぇっ、あ、皆さんの撮影はまだまだ先ですからぁ…。じゃ、行きます」

ーーーーーー
SGWHホテルのとある一室
ベッドの上で蠢くジホとチョンマン

「ホントに行くのか?!」
「行く!」
「僕を捨てて行くのか?!」
「ああ…もうアンタの酷い仕打ちには耐えられない。僕を利用するだけ利用して、甘い言葉で惑わして…もう僕を放してくれ!」
「…僕を捨ててあの女のところへ?」
「…どこでもいいだろ?!アンタには関係ない!」
「イヤだ!愛してるんだ!」

もがくチョンマンの腕を押さえつけ、震えながら涙を流すジホ
真剣な瞳を見つめて心打たれた様子のチョンマン

「…。アンタの嘘は聞き飽きた…嘘の涙も見飽きた…もう…騙されない…」
「チョンマン!愛してるんだ!」

いきなりチョンマンにキスするジホ

「ぐむっむぐぐぐぐ…」

「ちょっと…台本ではチョンマンがジホさんに平手打ち食わして取っ組み合いになるって書いてない?」
「…はい…」
「そのケンカが終わってからキスになってるし…セリフもかなり違ってるよ…」
「…はい…アドリブのようです…」
「でもジホさんホントに泣いてない?」
「…」

長ーい長いキス。組み敷かれ、抵抗していたチョンマンも、やがて大人しくなる
ジホはずっと泣きながらチョンマンにキスしている
チョンマンの腕がジホの首に絡みつき、ますます激しくなるキス

そこにドタバタドタバタとBHCスパイ軍団が飛び込んで来る

「「「あっ!ジホさんっ!何やってんですかっ皆が犯人捜してるって時にっ」」」
「…」
「「「…ジホさんっ!何やってんですかっ!」」」
「…」

皆を無視してキスし続けるジホ

「…どうする?」
「…ほっとけ…次の部屋行こう…」
「そうだな…お邪魔しました」
「ジホさんっ!俺はどうなるんだよ!」
「ホンピョ、行こう!」
「だってドンヒ!ジホさんがうぐぐ…」

ドンヒ、ホンピョの口を塞いで引きずっていく

パタン
ドアが閉まる
まだキスし続ける二人


「はいっカット!…カットです!監督…カット…カットぉぉぉっ…」
「ギンちゃん…あれ、本気じゃない?」
「…」
「本気のキスしてるよ監督」
「…ラブちゃぁん…監督一体何がしたいのかなぁ…(;_;)」
「さぁ…。チョンマンさんを気に入ってる事は間違いないみたいだけどさ…気にしないで次のシーンいこうよ…」


ほったらかしにされている二人、まだキスしている…
チョンマンようやくジホの肩を押して唇を離す

「いい加減にしてよ…」
「…」
「…何泣いてるのさ!」
「…行くなよ…」
「は?」
「寂しいじゃないか…」
「…は…」
「同じ映画仲間として…寂しいじゃないか…」
「…監督…」
「…引き止めちゃだめか?」
「…だって僕は…」
「…」
「アメリカに行きたいもん…」
「…チョンマン…」
「…ちゃんと勉強してくるから…。帰ってきたら監督の助手になるから…」
「…いつ帰って来るんだ?」
「解んない…そんなの…」
「早く帰って来い!映画の事なら僕が教えてやるから」
「…監督…」

ぶちゅううう…
またまた熱いキスをかますジホ

スパコン☆

「む…」
「もういいでしょ?続きは自宅でどうぞ」
「それもそうだね、ソヌ君…」
「いっ…自宅ってどういう事ですか監督!」
「だってぇ…チケット僕んちに置いてあるからさぁ…、明日の出発まで僕んちにいればいいじゃん」
「なんでっ!ちゃんとシーン撮影終わったらチケット返してくれるって言ったじゃないっ!」
「だからぁ…自宅まで取りに来て。なかなかいいキスシーンだったよ。僕の『泣き』もよかったでしょ?」
「監督っ!また騙したの?」
「騙してないでしょ?」
「…本気で泣いたのかと思った…」
「…」
「監督?」
「…寂しいのはほんとだ…」
「監督…」
「…ダースベーダーとヨーダの陶器のフィギュア…見つけたら買ってきて…」
「はあ?」
「土産はそれだけでいいから…。今から取りに来る?」
「はああ?」
「あれっチケット返して欲しいんでしょ?」
「返してくれる気あるの?!」
「…」
「返してよね!」
「取りに来い…荷物持って…」
「は?」
「うちに泊まってけよ…明日送ってやるから…」
「…そんな危険な…」
「…信用してない?」
「できません!」
「じゃ、返さない!」
「もうううっ!」
「ね、泊っていきなよね、ね」
「…変な事しないでしょうね!」
「当たり前だよ、うふふふ」
「…解りました…」

チョンマン、出発前日にジホ監督の家に泊ることに…果たして無事出発できるのか…そしてチョンマン自身は無事なのか…


「カーット!…ジホ監督…これは一体何に使うんですか…」
「んー、いじめに負けないためのビデオ…」
「…」
「じゃ、チョンマン、帰ろう!」
「え…本気ですか?」
「だってチケットホントにウチにあるんだもん…でもさぁ…どこに仕舞ったか解んないんだよな…だから探してもらわないと」
「えええええっ!」

慌てふためいてジホとスーツケースを引っ張ってスタジオを後にするチョンマン
ジホ、振り向いてソヌとミンギにウィンクして引っ張られていく…

「何がしたいんだろう…」
「謎だね…」
「「はぁぁ」」


ギョンジンの果てしない夢企画  ぴかろん

ミンギは困り果てていた
ミンギが監督している映画がさっぱり進んでいない
ストーリーに行き詰まりを感じているのは確かだが、このところBHCの連中が『お取り込み中』で撮影に協力してくれないのだ
頼みのジホやスヒョンは、もう一つの映画(本格的だから仕方ない)に行ってしまったし、加えて重要なミソチョノーレ役のミンチョルまでもが本格的な映画に出演決定だという
そしてその上映画音楽も担当し、おまけにBHCのホ○トたちもなにやら忙しそうだという
皆浮き足立っていてミンギの映画どころではない
ミンギ自身もラブとの副業『時計の仕事』の調査だの打ち合わせだので映画を撮る時間もない
まあいいや、忘れた頃にまた撮れば…なんて軽く考えていたのに…
この人は暇なのか?なんで?
目の前にニタニタと嬉しそうな顔でミンギを見つめるギョンジンがいる
今彼から聞いた企画を、止まっているミンギの映画を活性化させるためにやらねばならないのだろうか…
確かにストーリーを聞くと中々興味深いものである
しかし、主演がこのギョンジンとそしてラブだという

「あの…まさか…ポ○ノとかA○とかじゃないでしょうね…」
「何言ってるの!純愛だよ純愛!もちろんベッドシーンはふんだんにあるけどね。そうじゃないんだ。主人公が愛を見出す感動的なお話だよぉ」
「…でもそれが僕の映画の本編とどう…」
「だからMr.Nの気を引くためにね、僕がチェミボスに持ちかけるのよ」
「…Mr.Nは囚われの身です」
「あ。そうそう。違う。犯人の気を引くために」

…暇なんだろう…
だからだろう…
無理矢理な理由をくっつけて…はぁぁ…
でも…
でもでもでも…

『もちろんベッドシーンはふんだんにあるよあるよあるよ…』

ごくっ
ラブちゃんとギョンジンさんの生々しいベッドシーン…
も…もしかしたら…ギョンジンさんだったら…本番…
ごくっ…

そんなのを撮影してもいいのだろうか…
…見たい!
見たいよなぁ…
そりゃあ犯人だって…見たいよなぁごくり

そんな事を思ってしまったミンギはギョンジンの申し出を承諾した

「劇中劇みたいなもんだから。僕が演出・脚色しますから。ミンギ君はアングル決めとカメラを回すことだけ考えてね」
「…はぁ…」

そしてわけの解らない劇中映画の撮影が始まった

―――――――

『ん、そことそこは飛ばすの。ナレーション入れればいいじゃん。予算ないでしょ?だから…
 ん…そう。次のシーンから行くね。よろしく』
#####
店に入ってくるギョンジン、派手な柄の革ジャケットに身を包む彼
案内され、席につくギョンジン
目立つ外見…ハンサムで色っぽい

舞台袖から客席を見回すダンサー
つと一人の客に目が釘付け
ダンサー、封筒に入れられたカードに細工し、司会者に渡す

ギョンジンの席につくホステス?
ギョンジン、そのホステス?の顔を見て満足そうに笑う
酒を作るホステス?の肩を引き寄せるギョンジン
ホステス?一瞬拒絶した後に、ガバッとギョンジンに抱きつき濃いキスをしまくる

ギョンジン驚くがすぐにその気になり、ホステス?のスカートに手を入れ弄る
ギョンジンの手が止まり、キスしていた唇を離し、ホステス?の顔をまじまじと見つめ
また濃いキスをしまくってますます弄りまくる
#####
「ちょっと待てよ!なんで俺がこんなミニスカホステスなんだよっ!それに俺からキスすんのかよ!それにっそれにっ『スカートの中に手を』って」
「そうだよギョンジン!あんまりだろう僕のイナに!」
「え…だって…」
「「だってじゃねぇ!却下だ!」」

#####
とにかくホステス?を触ろうとして逆にホステス?から回し蹴りを喰らったギョンジンはそのままその席に蹲る
舞台では大きなボックスから世にも美しいダンサーが登場
司会者は、ダンサーが持っている封筒の中のラッキーナンバーの席に座っている人が今宵このダンサーの『一夜の恋人』となると説明
ダンサーに一目惚れしたギョンジンは、隠し持っていたナイフをすいっと投げ、ダンサーの纏っていた衣装を裂く
衣装の微妙な部分を裂かれたダンサーは封筒を手放し蹲る
豹の如き素早さで封筒を拾ったギョンジンは、素早く用意しておいた自分の席の番号を書いた紙をその封筒の紙と入れ替える
そしてニッコリ微笑むと、蹲っているダンサーに封筒を手渡す
ダンサーは気を取り直して衣装を押さえながら立ち上がり、封筒を司会者に渡す
司会者が抜き出した紙にはギョンジンの席の番号が…
ニンマリ微笑むギョンジン
途端に不機嫌になるダンサー
フグのように膨れて舞台袖に去る
オロオロする司会者
ニヤニヤしながら舞台裏へ向かうギョンジン
楽屋口のドアを開けようとすると、内側から勢いよく開けられるドア
しこたま顔を打つギョンジン
「あっごめん!どいてよ!邪魔!」
そう言ってホットパンツにテレンテレンのTシャツ姿で楽屋から飛び出して行くダンサー
「はぅぅ待ってぇぇ」
鼻血を押さえながらダンサーを追うギョンジン

店の外で、今出てきた客を捉まえるダンサー
「はぁはぁはぁ…待ってよはぁ…」
「浮気したいんだろ!」
「違うよはぁはぁ…アンタの席の番号仕込んどいたのにさぁ…はぁっ…」
「いいよ!」
「いやぁん怒っちゃやだぁテジュン~」
「僕は別口と約束がある」
「ああん!イナのバカ?やめなよぉさっき趣味悪い男にキスしてたよぉ」
「ちゃんと殴り倒してただろう!」
「…やん…怒んないでよ…」
「…」
「ちゅ」
「あ゛」
「ちゅうううう」

はむはむれろれろ

「はあはあはあこの野郎」
がごーん☆

はむれろをしているダンサーと客の間に割って入るギョンジン

「ぼぼ僕がこの方の『一夜の恋人』として選ばれたんだぞ」
「「…」」
「どうすんのよ」
「…やだ…」
「やだっちってもコイツの目、血走ってるし」

その時遠くから客を呼ぶ声と泣き声が…

「でじゅぅぅびええんびええんまたおまえったらうわきしてどうぅぅぅびええんびええん」

客はダンサーに『仕方ないだろ?』という顔をして去る
ダンサーは切なげに客を見送る

「ふ…僕に恐れをなしたか。さ、行きましょう。僕の泊まってるホテルでいいかな?」
「…」
「いいかな?」
「やだっ!」
「えええっ」

ダンサー走り出す
ふふんと笑って後を追うギョンジン
すぐさま捕まるダンサー

「やめてよ!あんたなんか嫌いだっ!俺はテジュンと過ごすつもりだっ…」

唇を奪うギョンジン
キスのテクに次第に酔いしれるダンサー


場面変わってホテルのベッド
ギョンジンとダンサーの喘ぎ声が聞こえる

「はぁん愛してるぅぅ」
「なに…いって…んだよっはぁっああん…今夜だけなんだからっああぅっ」
「はぁん可愛いぃん…」

一戦交えてタバコを吸うギョンジン
ふてくされているダンサー

「ねぇねぇきみ、名前なんていうの?僕はミン・ギョンジン。よろしくね」
「…」
「ねぇん教えてよぉ僕きみに一目惚れ~なんちってくふんけひん」
「…気持ち悪い…」
「…んなこと言ってぇ…随分感じてたじゃないか…けひん」
「…」
「ねぇねぇ名前教えてよぉぉ」
「…るせぇな…。ラブだよ!もう帰っていいだろ?」
「ええ?夜は長いのにいぃだめぇぇ」
「…もう疲れた」
「いやぁぁんまだまだだよぉ僕まだ満足してないもん」
「ウソだろ?!延々2時間もヤってたのに!」
「はぁぁんまだイッてないもぉぉん」
「うそ…あっやっ…」
「はぁぁん」

二回戦が始まる…

#####
「なんだよこれ!俺やだぞ!なんでアンタと濡れ場演じなきゃいけないのさテジュンとの絡みはいいけど」
「よぐないじょ」
「あ…イナさん…」
「イナ、いいじゃないか、ミンギ君に協力してあげないとケヒっ」
「でじゅのぶぁがぁぁびええんびええん」
「くふふん…ラブったら照れちゃって…ケヒヒッ」
「照れてないよ!」
「けひっ」

撮影しているミンギはカメラの前のラブとギョンジンの絡みにドキドキしすぎてフィルムを回すのを忘れていた
それを聞いたギョンジンは大喜びし、ラブはミンギのほっぺたをぐいいっと横に伸ばしたのだった

…つ・づ・く…


ギョンジンの果てしない夢企画 2  ぴかろん

ミンギは困り果てていた
あの「劇中劇のようなポ○ノ映画もどき」はまだまだ続くのだという

「だってまだ主人公は愛を見出してないじゃない」
「でも『ギョンジン』は既に『愛してる』って言ってます」
「主人公は『ラブ』だよっ!何言ってるのよ!」
「…はぁ?そうだったっけ…」
「決まってるだろ?『僕らだけの世界』って言えば『主人公は儚げなラブ』なんだよ!」
「…『僕らだけの世界』?」
「そう。この劇中映画のタイトルね」

この調子だ
よっぽど暇なのだろう…
ミンギ自身はそうそう暇ではないのだが、自分の映画のホンも上がらず、腕が鈍ってはいけないので仕方なくギョンジンに協力している

「今日はぁ…このシーンね」

ラブが、大事なものを預けてあるロッカーの鍵を隠したらしく、その鍵を返せとギョンジンが激しくラブを責めるシーンである

「こんなの…できるの?ギョンジンさん」
「当たり前だろ!演技だよ演技」
「…前に僕の映画の本編でラブちゃんのほっぺブッ叩けって言った時にできなかったのだーれだ」
「さ、本番いこう」
「…」

###

ラブとベッドで睦みあうギョンジン
そこに電話がかかってくる

「ハロー?イエス。ギョンジン。おーりぁりー?トゥデイ?ナウ?!おっけー」

嬉しそうに電話を切り、ラブに執拗にくちづけるギョンジン

「んもう、ちょっとやめろよ!なんか用事あるんだろ?いい加減に帰らせてよ!」
「ああんつれないぃ…あのね、今からね、鍵を取りに来るの。それ渡したら僕の用事終わるから、そしたらぁ外食でもデートでも旅行でも買い物でもなんでも連れてってあげるっ♪」
「ふーん」

鍵を探し始めるギョンジン
だが見つからない
ラブはベッドでほくそ笑んでいる

「ない…ないないない…ないっ!ないよう!あれがないと僕殺されちゃう…」

くすくす笑うラブ

「ねぇねぇラブ、知らない?ロッカーの鍵」
「しらない」
「うそっ!昨日見せてあげたじゃん!」
「うん、見たけどしらない」
「…あれがないと僕、殺される…」
「殺されれば?」
「ええっ?ひ…ひどいっ」
「シャワー浴びてくる」
「待てよ!」

瞳に炎を燃やし、ラブの腕をぎゅっと掴むギョンジン

「…隠したのか?返せよ…」
「なんで俺が鍵を隠さなきゃいけないの?」
「…んと…僕とずっと一緒にいたくて…」
「いたくないし」
「そんなつれないっ」
「離してよ」
「やだっ返さなきゃ離さないもん!えいっえいっ」

パコパコペチ☆

###

「よーよーミンギィ、止めなくていいの?あれじゃ『殴る蹴る』に程遠いよ」
「イナさん、いいんです。こんなシーンどうだって…。それよりこの後にロッカーの中身を貰いにやってくる人がいるでしょ?」
「ああ、『ギョンジンの親友』とかいうやつ?」
「はやくそのシーン撮りたいです。ギョンジンさんがボコボコにされるシーン」
「…そうだな…」

###

ぺちぃん…ぬたぁん…ぺち…ぺちちゅ…
「やめろよ!気持ち悪い!」ばこっ☆
「あ゛っ…痛いダーリン。きしょお」ぱこおおん☆
「いたぁぁいっ」
「あっごごごめんっ痛かった?痛い?じゃ…叩くのは止めて『蹴る』のやるね。はい、はいはい、そう、そこに寝転んで…ごくり」がばぁぁっ☆
「バカヤロ!何覆いかぶさってるんだよっ!きいっ」
「ちゅちゅちゅ…んふん、じゃあ軽く蹴るね、えいっえいっかぎをだせっかぎをだせっこのやろ…このや…ぐす…ぐすぐす…えっえっできなぁぁい。僕、ラブを蹴るなんてできなぁぁい。フィルム止めてええ」

###

「ちい!どうすんだミンギ」
「ギョンジンさん、大丈夫。後から編集します。いまのアングル、グッときますからそのまま演技続けて」
「…うまいこと言うな、お前…」
「いちいち付き合ってられません」
「うん…」

###

ドンドンドン
部屋のドアをノックする音が…

「ヤバい!来たっ!どうしよう…はぁいはぁぃはいはいはぁい…」

バッタンコー

「ハローミン・ギョンジン。元気だったか?ん?どうした、肩で息を切らせて…。まさか『最中』か?!相手は『ラブ君』か?!」
「…なんでポールが…」
「ポールではなーい。『ピクチュン』だ」
「『ピクチュン』?!」
「ピーちゃんっ!」
「おおっラブちゃんっ」
「「会いたかったぁぁぁ」」はぐっぎゅうううっちゅうっちゅうっちゅうちゅうはむはむれろれろれろ

そのままもつれあい、ベッドに倒れこみ、お互いの衣服を脱がせ始めるラブとピクチュン(ポール・ロジャース…別名ピーちゃん)

「…な…なにやってんの?アンタたち…」
「ラブちゃんラブちゃん」
「ピーちゃ…あっああっん…はっ…」
「ラブ…」
「ピ」
「ラブ」
「ピ」
「「…」」
「「きゃーははははは。『ラブピ』だって!もうちっとで『ブラピ』じゃああんひゃあっはっはっはっ…。はむっはむはむはれろれろ」」
「…なんで大笑いしながら『はむれろ』に移れるの?っていうか、アンタたちそんな事するシーンじゃないじゃん。っていうか、アンタたちここ、初対面のシーンじゃん。ていうか…なんでポールがここにいるの!」
「んん…ん…でんにんらぶたんちゅう…があはっ…ふひん…だめだよラブちゃん…あっ…んであれでこ…んんん」
「『電話でラブと話してたら映画撮ってるっていうから?ここに来たら出てくださいぶらぴさんって言われて出ました』だとぉ?!ちょっと待てよ!なんで勝手にベッドシーンやってるのよ!ちょっとちょっとポール、落ち着け!おまいは女性専門でしょ?!」
「んは…あ…あおっ…」
「ピちゃ…あっああっいやっいやぁっあああんああん」
「やめてぇぇやめてぇぇぇっ(@_@;)どおなってんのぉぉちょっとミンギ君っ何とかしてぇぇっええんええんあうあうぎゃおぎゃう」

###

「カット。お疲れ様でしたぁ。次のシーンは『鍵が見つからなくてピクチュンがギョンジンを殴る蹴る』です。準備お願いしまぁす」

「なんでなんでなんでぐすぐす…なんでポールがラブとあんなそんなこんな…しかもかなり本気でっ(@_@;)」
「大丈夫?ラブちゃん」
「くふ…もっと強くしてもよかったのに…」
「そう?でも…あ…歯型ね、残っちゃったね…」ちゅ
「あん…ピーちゃん…」
「ごめんね」
「許さない」
「ええ…どうしたら許してくれる?」
「決まってるじゃぁん…」
「…くふふん…」

はむはむれろれろ

「やめてぇぇぇやめてぇぇぇ!」
「ラブの浮気者!」
「はっ…何故テジュンさんが…」
「しょうら!なんれてじゅが!(;_;)」
「…いや…一般人として意見を言ったまで。さぁイナ、ご飯食べにいこう。ラーメン奢ってやる」
「ぐしゅげひっぐしゅんぐしゅん…でじゅのぶぁがぁぁ(;_;)」

…れろれろんちゅんちゅ…

「ってまだやってるしぃぃなんでポールここにいるのぉぉお前ニホンにいるんじゃなかったのぉぉ?」
「あん…んのんそこからここあぁんんんむむむ」
「なんでぎずじながらじゃべるのぉぉ…『釣り目には極秘の任務だ?』ってどおいうことぉぉぉ?(T_T)はなれてぇぇはなれてぇぇ。ミンギくんっ次のシーンに行くんじゃないのぉぉ?」
「大丈夫です。編集しますから」
「いやああうあうぎゃうぎゃう…」

ミンギは一部始終を撮り続けた
これはノンフィクション部門、もしくはNG部門にエントリーできるかもしれない…
カメラのレンズは大泣きしているギョンジンのアップを捉えている
気持ちを切り替えたミンギは、大学の映画コンテスト出品のためにフィルムを回し続けるのであった…






© Rakuten Group, Inc.