I love Salzburg

2008/09/19(金)13:14

『坂の上の雲』のまち

展覧会(57)

*愛媛県松山市「坂の上の雲ミュージアム」 "名月や 伊予の松山 一万戸" チンチンチン♪ と音こそはしませんが、そんな雰囲気を残した路面電車の中で、子規の一句を目にしました。 そこは松山。 正岡子規の故郷であり、道後の湯で有名な城下町。 今も昔ながらの風情を残す田舎町。 夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台もこの町です。 来年(2009年)秋から3年間にわたり、NHKではスペシャルドラマ「坂の上の雲」が放送されます。 これは、ご存知 司馬遼太郎さんの同名小説のドラマ化です。 観光案内所で戴いた、"『坂の上の雲』のまち 松山 ヒィールドミュージアムマップ"によると、 《司馬遼太郎さんが40代のほとんどをかけて完成させた小説『坂の上の雲』は、正岡子規、秋山好古・真之兄弟の三人の人生を辿りながら、「近代国家」の仲間入りをしようとした明治の日本を描いた物語です。 貧しい下級武士の家に生まれ、軍人の道を選んだ好古と真之。 好古は草創期の日本騎兵を育て、真之は日本海軍における近代戦術の確立者としてそれぞれ道を歩みます。 真之の親友であった子規は新聞記者になり、近代俳句・短歌・文章の革新に力を注ぎました。 東洋の小国日本が、西欧諸国に追いつこうと懸命に国造りを行った姿から、多くのものが見えてきます。》 ドラマでは、秋山好古を阿部寛さん、真之を本木雅弘さん、正岡子規を香川照之さん、子規の妹に菅野美穂さん、、その他、加藤剛さんに伊東四郎さん、松たか子さん、竹下景子さん、渡哲也さんと超豪華なキャスティングですよ~。(o^―^o) この日、雨の中 行く場所がなくて飛び込んだミュージアムでしたが、思いの外 明治という特異な時代を知ることのできる面白い松山の新名所に出会えました。^^ 子規も遊んだと言われるステレオスコープ(ステレオカメラによって撮影された2枚の写真を立体的にみる機器)を覗いてみたり、からくり芝居を見てみたり、、なかなか楽しい場所なのです。 明治という時代そのものが古臭いようで新しい、逞しさと希望に満ちていたことが展示物などから伝わってきます。 閉館は18時半、入館は18時まで。 17時に入った私は、1時間ではこの博物館を満足するには全然 時間が足りませんでした。 でも、来館者の少ないこの時間帯はオススメかも?! 司馬遼太郎さんは、大の子規好きだったとのこと。 子規にふるくから関心があった彼は、ある年の夏、子規が生まれた伊予松山を訪れ、子規と真之の関係などを知るうちに彼らについて詳しく調べてみたくなったそうです。 小説に書くつもりはなかったと言いながら、これほどの大作を産み出したのですから、よほど子規に対する思い入れが深かったのでしょうね。 司馬さんといえば、「竜馬がゆく」! 彼の作品を知ると、幕末から明治にかけての四国はどこまでも興味が尽きないように感じてしまいます。^^ まだ未読の小説『坂の上の雲』、近々読んでみたいと思います。 読んだ後、松山の町並みをもう一度歩くとまた違った趣きを感じられそうです。 最後に、子規の詠んだ歌をもう一句。 "世の人は 四国猿とぞ笑ふなる 四国の猿の子猿ぞわれは" ^^

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る