まだ夜は始まったばかりですが、程よい疲れにそのままホテルへ向かいました。 はぁ、明日は帰国かぁ~。。。。。 <ホテル・モーツァルト>では、毎晩20:00から各部屋にて映画「サウンド・オブ・ミュージック」が放映されます。 その同じチャンネルで、毎日決められた時間帯にザルツブルク案内が流されます。 ドイツ語・イタリア語・英語・日本語の4ヶ国語で、それぞれ2回づつの計8回。 およそ45分の内容です。 その日、18:30に部屋へ戻った私がTVを点けると、すでに30分は経過していましたが、日本語版のそれが目に入りました。 画面に映ったのは、ザルツブルク音楽祭の会場で有名な"祝祭劇場"の隣りにある「馬洗い池」。(写真) その昔、大司教は馬車用にと130頭もの馬を飼育しており、これはその馬の為の洗い場でした。 そして、その背後にそそり立つ切り立った岩肌が見えるでしょうか…。 それはホーエンザルツブルク城塞が聳える"メンヒスベルクの丘"の硬い岩壁。 *この岩を削って造られたのが祝祭劇場のホール「フェルゼンライトシューレ」。 「サウンド・オブ・ミュージック」では、音楽祭に出場したトラップ一家が歌うシーンに登場しました。 この岩肌からの落石で、以前は多くの人達が負傷していたのだそうです。 その危険を除く為、毎年4月になると13人もの地元男性が岩壁を丁寧にチェックします。 すでに落下しそうな石を取り除く作業です。 この期間のザルツブルク市内では、作業による落石注意の為の交通規制が行われるようですよ。 "コツコツ、コツコツ"音が響きます。 高い場所からロープで吊り下げられ、ひとつひとつ点検する姿には頭が下がります。 それこそ、そこから落下すれば彼らの命はありません。 その場限りの観光客では見ることのできない、けれど私達を危険から守る為に陰でこういう努力がなされていたんだ、、、 そう思うと、なんだか心の底から温かい気持ちになりました。 単なるザルツブルクの観光案内に過ぎないと思っていた番組だけに、思いもかけないザルツブルクの素顔を見れたようで嬉しかったです。 次の日の朝、いつになく清々しい気分でこの岩壁を見上げたことは言うまでもありません。^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.31 05:21:24
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