カテゴリ:お遍路さん
*弘法大師ご学問の霊跡 「獅子の岩屋」 パタパタパタ~!!! 石段が続く山の麓の田舎茶屋で、数羽の野鳥が羽ばたいていました。 「綺麗な鳥~。^^」 人間に怯える様子もなく、"くるくる くるくる"飛び回ります。 「ヤマガラだよ。」 振り向くと、茶屋のおじさんが立っていました。 そこから登ること数十段、古びた仁王門が出迎えてくれます。 見上げると、どこまでも石段は続いていました。 「そういえば、弥谷さんって石段が多かったよね~。。。^^;」 子供時代のおぼろげな記憶が蘇ってきました。 確か、ここも中学時代にクラス全員で登ったところ。。。 262段登ったところで一息。 そこには人の3倍もの大きさの金剛拳大菩薩像が立っています。 そこから108段を一気に登ったところに「大師堂」があります。 *この「百八階段」は、人間の中にある108の煩悩を一段登るごとに減らしてくれるというもの。 「大師堂」に到着するや、目の前に現れる案内板『本堂→』と境内の地図。 この先まだまだ続くというのです。 しかも石段が!! (@@; 共に参詣するのは、今月末に78歳を迎える父と、75歳になる母。 「えぇ~!!!(><)」 これはその二人ではなく、私の叫びです!! しかも、その古い石段は足元が斜めに傾いており、上りのしんどさは勿論のこと、これは下りが大変だと父の後ろ姿に心配しました。 「本堂(本尊:千手観世音菩薩)」は、「大師堂」をさらに約170段乗り越えた先に、岩山に取り囲まれた姿で立っています。 平成11年に設置された手すりのおかげでなんとか登ることができましたが、それでも手すりがないところは私が父の手を引きお参りをすませました。 この石段、ボタン一つでエスカレーターにならないかしら…。(笑) * * * 「おっちゃ~ん、草餅3つちょうだ~い!」 お参りを終えた私は、先ほどの茶屋を覗き込み 声を掛けました。 「寒かったやろ? お茶でも一杯飲んでいきな~。」 「ううん、石段のおかげで暑いくらいやわ。」 「この石段は536段もあるけんな~。ここ、88ヶ所の中でも一番石段が多いんで。」 「へぇ~、金毘羅さんみたいやな。」 「あはは、金毘羅さんには敵わんけどな。^^ ここは難所で有名やから、"いやだ、いやだの 弥谷(いやだに)さん!"って昔から言われとるんよ。」 なるほどぉ~、うまく言ったものだわ。^^ * * * * * * * さて、石段のキツいここ弥谷寺のある弥谷山は標高382m。 死霊が帰る「仏の山」として昔から民間信仰を集めてきました。 石段の脇には死者の霊魂を祀る五輪塔が数多く置かれ、樹木の影には古いお墓も並んでいます。。。(; ̄Д ̄) このお寺は聖武天皇時代に行基により創建されました。 そして弘法大師が幼少のみぎり、学問に励んだ場所が「獅子の岩屋(↑)」です。 現在は、阿弥陀如来、弥勒菩薩、大師像が安置されています。 見所はこの他にも、本堂へ向かう途中の切り立った岩に彫られた「弥陀三尊磨壁仏 」。 この弥陀三尊に念仏を捧げると、未来に極楽浄土が約束されているのだとか。 (あっ! 私、念仏を唱えてこなかったわ! ^^;) 高さ1mほどのその仏像は、中央に阿弥陀如来、両脇に観世音菩薩と勢至菩薩が刻まれ、鎌倉時代の作と言われています。 *私は数年前にタリバンによって爆破さた「バーミヤン石仏」を思い出しました。 名付けて、「四国のバーミヤン」?!(笑) まだ88ヶ所中7ヶ所しかお参りを済ませていませんが、ここ弥谷さんは独特の霊気が漂う雰囲気ばっちりのお寺です!(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.16 19:43:09
[お遍路さん] カテゴリの最新記事
|
|