2009/04/01(水)21:12
第31番 竹林寺(ちくりんじ)
'09.03.29参詣 高知県高知市
一言、大変素晴らしいお寺です。
縁起もさることながら、そこに納められている宝物も、名勝の指定を受けた庭園も、
それはお四国さんの札所というよりも、古都京都や奈良にも繋がる風情です。
それもそのはず。
その昔、聖武天皇は゛文殊菩薩の霊場として名高い唐の五台山(ごだいさん)に登り、文殊菩薩から教えを授かる"という夢をご覧になりました。
そこで天皇は、行基に日本国中よりその唐の五台山に似た霊地を探し、寺を建てるよう命じたのです。
それにより土佐のこの地が選ばれ、行基自らが文殊菩薩像を刻んで本尊としたのが始まりです。
このお寺の本尊は、京都・切戸、奈良・安倍の文殊とともに「日本三文殊」のひとつに数えられています。
そして、そのお姿は四体の待者像とともに行基の作と伝えられ、日本に現存する文殊五尊像の最古のものと伝えられています。
ふ~ん、だからなのかな…。^^
「○○大学に合格しますように」
他のどの札所よりも、学業に関する願い事が記された絵馬を多く目にしました。
きっと今頃、彼らも喜びの春を迎えていることでしょう。
゛サクラ咲く"、、、この霊場は、桜の名所としても有名です。(*^^*)
*
「大変ですね~。ご苦労様です。」
このお寺の方でしょうね、 客殿の廊下を丁寧に水拭きされているおばあさんにお会いしました。
「数年前に国の名勝に指定されてから、逆に修理がしにくくなったんですよ~。
廊下などは雨漏りもしますしねぇ…。」
それはそれで歴史を感じる趣きがあります。
「障子の張り替えも、昔は私達の手で何ヶ月にも亘ってしてたんですがね、
天候の都合もありますから、今では専門の業者さんにお願いしてるんですよ。」
「高知は雨が多いですものね。」
その客殿を囲むように広がる庭園は、
鎌倉時代の禅僧・夢窓礎石によって、中国の廬山などを模して造られた池泉観賞式の見事なもの。
また このお庭に限らず、その境内の足元には美しい苔が敷き詰められ、その緑がまぶしいです。
四季折々の表情で、きっと参詣する人々の心を癒してくれることでしょう。
お遍路さんの白装束も絵になります。^^