カテゴリ:旅行記 ザルツブルク4 '11.10月
![]() ハルシュタットの鉄道駅と街との間には、深い翠の澄んだ湖が広がっています。 この日は低く雲がたなびき、いつになく神秘的な面持ちで私達を出迎えてくれました。 観光客は列車から降りると その足で船着き場へと向かい、列車の到着時刻に合わせて待っている船へと乗り込みます。 ハルシュタットの写真には必ず登場するといってもいいほど象徴的存在の尖塔を持つ教会が、対岸に小さく姿を現わしました。 それは、誰しもが「あ~、ハルシュタットに来たんだな~」と思う瞬間です。 同じ船に乗り合わせたのは私達3人と、偶然にも前日にホーエンザルツブルク城塞で言葉を交わした年配の女性2人だけ。 私達は冷たい雨を避け、デッキではなく船内の椅子に腰をおろしました。 僅か10分足らずのクルーズ。 少し曇ったガラス越しに、可愛いハルシュタットの街並みがゆっくりゆっくり近付いてくるのを楽しみます。 風もあるのか、水面が大きく揺れていました。 目の前には、大きな波に今にも呑まれそうな、なのに いたって平常心で優雅に泳ぐカモ達が群れをなしていました。 でも、水面下では必死なんでしょうね、きっと。(笑) 教会が大きく見えてきました。 到着です。 すると、ハルシュタットに足を踏み入れるやいなや、ぷ~んと美味しそうな匂いが漂ってきました。 それまでは忘れきっていたのに、いきなりお腹もぐ~って反応。(笑) 「まずはお腹を元気にしますか!」 そこで、その匂いの源である 船着き場すぐ前の ヘリテージホテルのレストランへ直行! ドアを開けると、くるんとカールした短い後ろ髪が可愛い 背の高いボーイさんが出迎えてくれました。 案内されたのは、湖が見渡せる窓際の席。 小さく映るカモさん達は、懲りずにまだ大きな波と戦っているようです。 「何を食べるかは picchuちゃんにお任せするわ。」 姉も母もメニューを開きもせず、だけど目にはしっかり「美味しいものをお願いね!」と書いてあります。 私は苦手なドイツ語&英語のメニューとにらめっこしながら、ハルシュタットは湖で取れる新鮮な魚が美味しいことを思い出しました。 「じゃぁ、まずは体を暖めるためにスープと、、、この魚料理をお願いします。」 「え? picchu が魚?」と驚きの母。 「なによ、悪い?」 私は口を尖らせて答えました。 「そういえば、picchuちゃんは魚が嫌いじゃなかったっけ?」と姉も意外そうな表情で私の顔を見つめます。 「私だって、たまには魚を食べたくなることあるわよ!」 とは言ったものの、正直 ちょっぴり不安もありました。 苦手な魚だったらどうしよう、、、。 スープを飲みながらも、これから出て来る魚料理が気になって、気になって。 やっぱりお肉の方が良かったかな~。 ![]() まずは母と姉に料理が運ばれてきました。 覗くと、お皿からはみ出しそうな大きな魚がまるごと一匹☆ げっ! 切り身じゃないんだ~。(T_T) なのに、 「君のは小さい魚だったから、特別おまけに一切れつけといたからね。^^」 って、くるんとカールした後ろ髪がやっぱり可愛いボーイさんが、笑顔で運んできてくれました。 え"~! そんなサービス、してくれなくていいのに~! 私はぼそっと日本語で、、、 「おおきに・・・。(T_T)」 ![]() ところが! この魚、マスでしょうか? 淡白で、身もホロッと取れやすく、とにかくすごく美味しいのでありました!!! まるごと一匹も、おまけの一切れも、あっという間に完食の私。 「美味しい~~~~~。(≧*≦)」 あまりに私が「美味しい」を連呼するものだから、母も姉も顔を見合わせて首を傾げておりました。 お皿を下げに来たボーイさんに、「いや~、これ めちゃくちゃ美味しかったですぅ。」と私。 「そりゃぁ、なんたって新鮮だからね。^^」 うふふ、やっぱり くるんと巻いた後ろ髪がたまらなく可愛い!(笑) 冷え切っていた体も温まったし、なんだか天気まで回復しそうじゃな~い?(^^) * 「いや~、ハルシュタットの魚料理はホント美味しかったよね~。」 今でも時々、私はあの味を思い出しては繰り返し言っています。 ちなみに、 母と姉は、「美味しかったけど、picchukoが言うほどではないんじゃない~?」とのことですが、、、。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.10 19:47:59
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