カテゴリ:音楽
大学時代、中国からの留学生、露さんにこんなことを言われた。
「picchukoさん、砂漠へ行ったことある? もしまだだったら、人生観 絶対に変わるから、一度は必ず行くといいよ。」 その時は自分が外国と縁があるとは思っていなかったし、日本を出たいと思ったこともなかったので、ふ~んって聞き流してた。 だが、それから8年後、モンゴルはウランバードルへ飛ぶ途中、飛行機の窓からゴビ砂漠を見た。 それが生まれて初めて見た砂漠だったと思う。 露さんはこの砂漠を見て人生観が変わったんだろうか? 砂というより、乾燥した茶色い大地を見降ろしながら、彼を思い出していた。 二度目に思い出したのは、さらに1年半後、オーストラリアへウルル(エアーズロック)を訪ねた時のことだ。 それが、私が初めて降り立った砂漠だった。 オーストラリア大陸の中央部に広がるシンプソン砂漠だ。 どこまで車を走らせても延々と続く赤土の砂漠。 ドライバーのスコットは、大きなフロントガラス越しのパノラマに、「ごらん、これが僕のオフィスさ!」と自慢した。 確かに、凄い!と思った。 しかし、その時はまだ露さんの言う「人生観を変える」ところまでは感じなかったように思う。 それからしばらく、私は砂漠へ行くこともなかったし、彼の言葉を思い出すこともなかった。 それが昨年の暮れ、NHK紅白歌合戦を見て思い出した。 MISIAである。 摂氏50℃のアフリカはナミブ砂漠から、民族衣装を着たMISIAが熱唱した。 砂漠が凄いのか、彼女が凄いのか、 その時、私は露さんの言葉のほんの一部をやっと理解できた気がした。 人生観を変えるほどの感動は、心が感動するレベルではない、魂が震えるんだということを。 しばらく邦人歌手の曲を聴かなかった私が、それを機に彼女のCDを買った。 2月20日まで待てばデビュー15周年のベストアルバムが発売されるのだが、それまで待てなかった。 彼女の描く詩も、彼女の歌唱力も素晴らしい。 地球を感じるし、宇宙を感じる。 とりわけ気に入ったのが、『飛び方を忘れた小さな鳥』。 今日ご機嫌だった私は、お風呂に入りながら歌っていた。 そして、気付いた自分の正体。 そっか、私って地球人という宇宙人だったんだ。(爆) 地球も太陽系も超えた大きな銀河系という船に乗ってる自分が想像できた。 空を翔ける飛行機 窓から見下ろす雲は雪のよう あなたの住む場所へと向かって この心は揺れています 季節も時間も 全て変わっていく ねえ見てよほら オリオンが地平線に輝く 飛び方を忘れた鳥のように 僕は何かを見失って 傷ついたその場所から生まれ出た 痛いほどの幸せを見つけた すり抜けていく幸せ程 儚い夢とは知らずにいた すれ違いや憤りに そっと瞳をそらしていた 季節も時間も 追いかけてみよう ねえ見てよほら 太陽が昇る淡い空を 飛び方を忘れた鳥のように いつか何かを見つけたなら 気がついてその場所から生まれ出た 痛いほどの幸せに きっと 飛び方を忘れた鳥のように 僕は何かを見失って 傷ついたその場所から生まれ出た 痛いほどの幸せに 今 気付いて *You Tubeで見つけた、トルコ人が歌う『飛び方を忘れた小さな鳥』 不覚にも、出だしに一瞬だけ笑ってしまった。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.03.13 12:00:35
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