第十四話「恐い物」気球に乗ってヘブンズキャニオンを越えた一同(+エディ)。…しかし、村に着いてみると…。一同「!!!!!!」 エディ「な、何だ?どうなってるんだ?!僕の居ない間に何が…。」 …その村の人々は、全員血まみれになって倒れていた。 「う…うぅ…。」 ニナ「この人、まだ息があるわ!」 一同が、ニナの方を見ると、そこに居たのは… ゲンキ達「ミックさん!!」 ホリィ「ミックさん!大丈夫?!一体何が…。」 ミック「…ワルモンが…攻めて来たから…俺達も戦おうとしたんだが…銃を一発撃ったとたんに…グレイと言うワルモンが突然…そして、この状態に…。」 一同「グレイが?!」 サンダー「…あ…あぁ…うああああああ!!」 サンダーは、突然小さく丸まって叫んだ。 チョコ「サンダー?!大丈夫?サンダー!」 ゲンキ「…どうしたんだよ、サンダー。…急に…。」 グミ「何、サンダー。…僕だって、火薬や血の臭い嫌いだけど、我慢してるんだよ。…なのにサンダーは我慢できないの~?……サンダー、お願い~、何か言ってよ~;」 グミモンはいつもの調子でサンダーをからかった。…が、サンダーは答えず、ただ震えているだけだった。 ホリィ「!…ゲンキ、ミックさんの他にも息のある人がたくさん…。」 エディ「よし、僕の家で皆の手当てをしよう。…コッチだ。」 エディの家へ向かう一同。…が、サンダーはまだ震えていて動こうとしない。 チョコ「…サンダー、聞いてた?行こ。…ね、大丈夫だから…。」 チョコモンはそう言ってサンダーの前に手を差し出した。 サンダー「…やだ…やだぁ!!」 サンダーはそう言ってチョコモンの手をはったたいた。 ライガー「サンダー、行くぞ。付いて来い。」 …しかし、サンダーには聞こえていないようだ。 アメ「…珍しい。サンダーがチョコはったたいた上にライガーの言葉聞こえてねぇなんて。」 ライガー「…いいかげんにしろ!サンダー!行くぞ!!」 ライガーはそう言ってサンダーを咥えた。 サンダー「!やだ、はなして!! やだぁ!!!」 しかし、イキナリだったので、サンダーは余計(?)パニックに陥った。 ギンギライガー「サンダー、落ち着け。…大丈夫、怖くないから…な?」 ギンギライガーは、小さい子に言い聞かせるように優しく言った。…が、サンダーには聞こえていないようで、前足と後ろ足(人間で言う手足)をバタつかせている。…すると… 「ガリ...」 サンダーは爪を出していたようで、その爪がギンギライガーに当たり、引っかいてしまった。 一同「ギンギライガー!!」 …その時、ライガーも口を開いたため、サンダーは落ちた。…と、同時にサンダーは元(?)に戻った。 サンダー「!あ…ご、ゴメンなさい…ごめんなさい…。」 ギンギライガー「…大丈夫だよ、サンダー。気にするな。」 サンダー「でも…でもっ…。」 サンダーは泣きかけている。 ライガー「…大丈夫か?ギンギライガー。」 ギンギライガー「あぁ。…ほんの少しかすっただけだから…。」 …たしかに、ギンギライガーの傷はかすり傷だった。 ギンギライガー「…さ、行こう、サンダー。…自分で歩いていけるよな?」 サンダー「うん。」 …そうして一同はエディの家に行った。 エディの家の中…一同は村の人達を治療し終わった。 ミック「またキミ達に助けられたな。…ありがとう。」 ゲンキ「いいよ、お礼なんて。…それより、ワルモンが攻めてきた時の事、もっと詳しく教えてくれ。」 サンダー「あ、じゃあおれ、ちょっと外出てるね。…さっきみたくなっちゃったら大変だから。」 ギンギライガー「…じゃあ、俺達も一緒に出てるよ。…サンダー一人じゃ危ないだろうし。」 ライガー「…話が終わったら呼びに来い。」 チョコ「うん、分かった。」 そうして、サンダーとギンギライガーとライガーは、外に出て行った。 ゲンキ「……じゃあミックさん、話してよ。」 ミック「ああ。…昼に、いきなりワルモンたちが襲って来たから、俺達は戦ったんだが、仲間の一人が銃を撃った途端に、グレイと名乗ったワルモンの様子が急に変わって、俺達に攻撃してきたんだ。」 ゲンキ達「グレイの様子が急に変わった?!」 アメ「…たぶんそれ、さっきのサンダーと同じようなもんだと思うぜ。」 ハム「…そう言えば、サンダーはさっき、まるで何かに怯えていたようですが…。」 チョコ「…多分サンダーは、人間の持つ銃に怯えてたんだよ。…サンダー、撃たれたことがあるらしいし。」 グミ「だからね~、サンダーはホント~は~、人間のこと“苦手”でも“嫌い”でもなくって~、怖いんだよ~。」 ゲンキ「…それって、やっぱ撃たれたことがあるから…なのか?」 アメ「…多分な。…ケド、オレらも詳しくは知らない。…サンダーも、あんま思い出したくねぇみたいだしな。」 一同「そっか・・・・。」 チョコ「…そろそろ、サンダー達呼んでくる?」 ゲンキ「あ、あぁ。頼むよ。」 そしてその頃…外に出ているライガー達…。 サンダー「…ギンギにいちゃん、さっきはごめんなさい。」 ギンギライガー「…もういいって。大丈夫だから。」 ギンギライガーは、優しく笑いながら言った。 ライガー「…サンダーは、まだ恐いんだな。…人間が。」 サンダー「うん...一応分かってるつもりなんだけどね。…でも、どうしても恐いんだ…。」 ライガー「…まぁ、仕方ないとは思うがな。…だが、そのうちに慣れるだろう。」 サンダー「うん。…おれもそう思う。」 サンダーがそう言うと、ライガーとギンギライガーは優しく笑った。 チョコ「サンダー!ライガー!ギンギライガー!話し終わったよー!」 チョコモンは、サンダー達の後ろから叫んだ。 ギンギライガー「…話し終わったって。…戻る?」 サンダー「うん。」 …そうして、ライガーとギンギライガーとサンダーは、エディの家の中に戻った。 エディの家の中… モッチー「…サンダー、さっきチョコモン達から聞いたんだけど、銃で撃たれたことあるッチ?大丈夫ッチ?」 サンダー「あ、聞いたんだ。…うん、平気だよ。当たったの目だったし。」 一同「目?!」 サンダー「うん。…ま、当たったのが目だったから、おれは今こうして生きてるんだと思うけどな。」 ニナ「…そっか、そんなことがあったんだ。」 サンダー「うん。…そんなこんなで、おれの視力は限りなく0に近い(正しくは0)んだけどな。」 サンダーは笑いながら言った。 スエゾー「…それでよく歩けるなぁ。」 サンダー「うん。おれ、耳も鼻もいいし、それに念だって使えるし♪」 ギンギライガー「…そう言えば、グレイたちは一体何をしに来たんだ?」 ギンギライガーは、思いついたように言った。 一同「……さぁ…?」 …そしてその頃ハーピー達は… ハーピー「っもう、何であそこで暴れちゃうのよ!」 グレイ「…悪い。…つい…。」 ブイ「…しょうがないだろ。グレイは元々人間や銃が大っ嫌いなんだからさ。」 ヴァンデモン「だが、そのおかげで奴等を待ち伏せ出来なかったではないか!」 …どうやら彼等は、待ち伏せがしたかったようです。 ジャンル別一覧
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