2013/02/19(火)22:31
忘レナ草~Forget-me-not~16
真綾から沙耶のことを託された正広
彼に沙耶の閉じた心を開かせることができるのだろうか
【本日のあらすじ】
《12th Day -二十六夜-》
病室の前に人形はなくなっていた
声をかけても相変わらず鞘の返事はなかった
意を決して正広は沙耶の部屋に勝手に入ってみた…沙耶はベッドの上にいた、その手には人形を持って
「私より、真綾ちゃんと一緒に居たほうがいいんじゃないですか」
冷たい沙耶の声が正広に突き刺さる
別れたよ…そう正広は話を切り出した
また三人でやり直したいこと、真綾が自分に沙耶を託したこと、考えてたことを沙耶にぶつけてみた
「もう……、どうでもいいです、そうせ私は人形だから」
だが、視線をそらした沙耶の返事は辛いものだった
「謝るから、頼むから、自分をそんな、人形だなんて言わないでくれよ、自分を捨てるようなこと言うなよ」
人形、その言葉が正広の心をグサリと抉っていた、知らずと声が昂ぶった
もう彼女は真綾の人形ではないというのに、どうして…
だが、そんな正広に沙耶は同じ言葉を繰り返し、顔を背けた
正広から沙耶の顔は見えない、それは完全な拒絶だった
その夜、『生』を吸い取る相手を探していた正広は沙耶と会った
「あなたと話すことはありませんから、関わらないでください」無視して去ろうとする沙耶の手を掴んでこちらを向かせた瞬間、思わず『力』が発動してしまった
襲ってきた快楽の欲望に身を震わせる沙耶を受け止めつつ、正広は自分を軽率さを呪った
沙耶を抱きながら、なぜここまで最初の頃以上に頑なに自分を拒むのか考えていた
傷つけながらこうして沙耶の気持ちを無視して彼女を抱いている
自分の最低な姿を忘れたく、彼女との交わりに堕ちていった
《13th Day》
今日も沙耶は正広を無視し続けた
もう少し彼女の心の決着が付いてから出なくてはダメなのだろうか…
だが、沙耶の口ぶりは決着とかそういった以前に諦めているように正広には思えて仕方なかった
「一人になりたいから、出て行ってもらえますか」
無言だった沙耶から言葉が聞けただけでも進展があったのだろうか、心に刺さるその言葉を受け止めつつ正広は席を立った
【今日の感想】
さてさて、今日の感想ですが、
まず思ったのは、このゲーム正広がヒロインの部屋に入るのを躊躇う場面多すぎ(笑)
あらすじには書いてないけどさ、多分全てのヒロインに実装されてますよ
時々カッとして暴言吐くわりには、こういういざと言うときダメな主人公っぷりは共通ですね…ルートで人格変わるよりはマシだけどね
あと、やっぱり「人形」って単語が沙耶を表現する上で何か大事なキーワードなんでしょうね
そういえば、7日目に沙耶が「風は自由なのか」って話をしてたよなぁ、やはり人形の自分には自由がないってことだったんだろうか
でも今の沙耶は自由になりたいというよりも、自ら自由から引き篭もってしまっているように見えるんだよねぇ
内心は自由になりたい…自由に憧れている、けどもそれは辛いとか怖いってことなんだろうかねぇ
そういった恐怖感は正広以上にヘタレなオイラにはわかる気がするなぁ
自由ってある意味自分に責任が生じるってことだからね、言い訳きかないもんね
でも沙耶を自立させるには、残り二日で大丈夫なのか(笑)
それ以前に正広と真綾の関係への沙耶の心の精算とかもあるだろうし、何か道のり長そうだけど…
てなことで、次回はこの二人にまたもや急展開なのです
それと、このゲームは夜パートで毎日ヒロイン達とHするんだけど、同じシーンの使い回しが多いんだよねぇ
でもさりげに細かく状況に応じて、他のヒロインを抱きながら沙耶のことを考えたり、沙耶と関係悪いときに彼女を抱くとブルーになってみたりとテキストには色々趣向が凝らされていて、ちょっと楽しいですね
なにせ、どのヒロインを抱くかはその時プレイヤーが選ぶ訳だから、そういう意味で原画使い回しなわりにHシーンのバリエーションはあったりします
水増し詐欺とも言いますけど(笑)