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2013.04.25
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このゲームの攻略もいよいよ最終回です
エアリオの心の内とは一体どのようなものだったんでしょう

【本日のあらすじ】

《15th Day -新月-》

屋上にやってきた正広は背後に人の気配を感じた
いつもの黒装束をまとった死神、昔と面影は違っていても、それはあの頃のあみだった
香澄は助かるのか…そんな正広の問いにかすかに首を振るあみ
「でも、できるだけやってみるさ」そう決意を述べた後、正広は自分を助けようとしてくれたあみへ礼を言った
そんなに香澄を助けたいのか、ようやく口を開いたあみの問いに正広はこう答えた
「ようやく思い出した大切な人だからな」
忘レナ草166.jpg

「それにお前の時のように見殺しにするのはもう嫌だからな」
辛すぎたから忘れちまってたんだろうな、そんな言い訳じみたことを正広は口にした
あみが交通事故にあった時、すぐ側にいたのは正広だった、血だらけの彼女を置いて怖くなって逃げ出した
あの頃、あみの事を好きだったのに、そんな彼女が死んでしまうことが怖くて逃げ出してしまった、ホントは自分があみを殺したようなものだ
忘レナ草167.jpg
今更全て思い出して、謝っても仕方がないのに、それでも幼い頃の罪に死ぬ前に謝って起きたかった
「死神になって戻ってきたのなら、お前に殺してもらいたかったよ」

「ホントに自分勝手だね」
正広の前に降りてきてあみはいった
「ボクには殺すことはできない、できるのは無に帰すことだけだから」
それは正広にもわかっていた、ただそれではおさまらなかった、せめて殴るなり責めるなりして欲しかった

「ふざけるな!!」
今までエアリオとしては見せたこともないほど感情をぶちまけあみは叫んだ
「そうやって自分のことばかり言って、僕の気持ちも考えないで。死んだ人間のことなんて考えずに殺してくれだって?キミはただ死ぬことに逃げているだけだろ!」
忘レナ草168.jpg
不意にあみは正広にキスをした、その顔はエアリオだった時のように冷たかった
「ボクに償いたい?なら、キミはもっと残酷な方法で無に帰してあげるよ」
正広はなぜか抵抗できなかった

「ボクは正広君、キミが好きだったんだよ…いつか大人になってこんなふうにキスして愛し合うことができると思っていたんだよ」
耳元で囁くエアリオの声はゾクッとするほど冷たかった
「でもボクの願いは叶わなかった。キミがあの時逃げ出さなければボクの願いは叶っていたのかもしれない」
忘レナ草169.jpg
そのまま、エアリオは正広に幼いままの自分の体を重ねてきた
快楽を覚えながらも、その痛々しい彼女の姿、そして叶わなかった想いに、正広の心は悲鳴をあげていた
こんな風に愛し合いたかったんだよ、エアリオの言葉の一つ一つが正広の心を壊していき、いつしか正広は果てていた
「サヨ…ナラ…」遠のく意識にあみの声が聞こえた

「お姉ちゃん、お誕生日おめでとう」
幼いあみの手に妹の香澄からペンダントと砂時計が渡された
ペンダントは香澄からのプレゼント、砂時計は正広からのプレゼントだった
嬉しそうにペンダントは中に物が入れられるんだよと話す香澄に、ぶっきらぼうで恥ずかしそうな正広
忘レナ草170.jpg
「二人とも本当にありがとう、二つとも本当に宝物にするからね♪」

「ごめんね、正広君」
エアリオは砂時計を眺めながら屋上に佇んでいた
砂時計からは砂がサラサラと零れだしていた
「全てを無に帰すにはああするしかなかったんだ、ボクの時間を動かすためには」
目を伏せた少女の表情は悲しげで、それでもどこか晴れやかなものが浮かんでいた
「ボクの時間と引き換えに、全てを無に帰すよ。思い出も、罪も、死も、そしてボクも」
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「砂時計はいつまでもひっくり返すものじゃないね、ボクが一番過去に固執していたのかもね」
彼女の前にどこからか白い花びらが一枚落ちてきた
「『私を忘れないで』か、確かにキミに忘れられたくなかったのかもしれないね、人は辛いことを忘れるから生きていけるのに、ボクは死んでしまったから忘れられなかったのか」もしれない
砂時計の砂が落ちきった、朝の光に溶け込むように少女の姿は消えていった、そこには銀色のペンダント、砂のなくなった砂時計、一枚の忘れな草の花びらが残されていた
忘レナ草172.jpg


《Another Day》

正広はいつものように目覚めた
大丈夫?…部屋にいた婦長に独り屋上で倒れていたのだと聞かされたが正広には昨日の記憶がなかった
屋上に行かねば、なぜかわからないが正広は強くそう感じた
駆け出した正広は通路で一人の少女にぶつかりそうになった
その少女の姿をみて「助かったのか」そんな言葉が無意識に口に出た
その少女、朝比奈香澄は「あなたがぶつかるのを避けてくれましたからね」と笑顔を見せた
そんなことじゃない…そう思った正広だが、目の前の少女が誰かはわからなかった
なぜ見知らぬコイツにあんなことを言ったんだろう?
様子のおかしい正広に香澄は「ナンパですか、でもあたしにはちゃんと決まった人がいるんですから」と笑いかけた
「そりゃ悪いことしたな」屋上に去っていった正広を見ながら、香澄は呟いた
「あれ?あたしの決まった人って…誰…?」
忘レナ草173.jpg

屋上で正広は砂のない砂時計とペンダントを見つけた
見覚えのないペンダントの中には一枚の古びた紙きれが入っていた
字を覚えた手の子供が書いたような字で、その紙には「あみちゃん、だいすき」と書いてあった
なぜか涙が溢れた、なぜかとても苦しかった
その紙を読もうとすればするほど正弘の目からはとめどなく涙があふれていた

Althouth it is not wishing. But I will wish. Forget me not...
忘レナ草174.jpg


【今日の感想】

…う~ん、どうでしたでしょ?
エアリオの正体もわかり、結構終盤に向けて盛り上がってたんですけどね
自分としては、エアリオの逆レ●プじみた行為はどうにもいただけなかったですね
何というか、無理矢理エロゲ的にしましたってな臭いが感じられちゃって、正直冷めてしまったんですわ(>。≪)

一応エアリオの時を動かすのに必要だったとか理屈つけられてますけど、要らないシーンだったんじゃないかと想いますねぇ
デモムービーでも「キミはもっとも残酷な方法で無に帰してあげるよ」ってセリフ強調されているんだけど、そこまで残酷な方法だとも思えない(笑)
忘レナ草175.jpg
確かに正広は負い目を感じながらのHになってるんでしょうけど、あんましこっちには伝わってこなかったなぁ
ていうのもあって、最後の最後でテンションは下がっちゃいました

でも、ペンダントと砂時計、それに「あみちゃん、だいすき」の紙のくだりはかなり好きですねぇ('-^*)/
何で死神にさせられているのかは知らないですが、やっぱりエアリオにとっては香澄と正広の思い出が宝物だったんですね
特に「あみちゃん、だいすき」という正広の書いた(であろう)紙はかけがえのないものだったんでしょう
忘レナ草176.jpg
香澄ルートでは、自分が死んでも香澄を救いたいという正広の気持ちを知って、エアリオ自身の思いを断ち切って、自身の存在というか「生」?と引き換えに正広の命を救ったってことでしょうね
そう思うと、エアリオが香澄の死を告げた時に「…どうして自分を犠牲にしてまで…」といったのは、自分のときとは違い、命を捨ててまで助けられる香澄と正広への複雑な思いがあったんでしょう

忘レナ草177.jpg
「ボクが一番過去に固執していたのかもね」っていうセリフに彼女が一番長く苦しみ続けていたってことが示されているんだろうと思います
でも最後に、自分の存在を犠牲にして彼女の存在を無に帰すことで、3人に関する全ての出来事を無に戻したってことは、やっぱり正広と香澄のことが好きだったってことなんだと思います
エアリオの「無に帰す」っていう能力はこのためにそんな表現にされていたんじゃないのかなぁ
忘レナ草178.jpg
ひょっとすると、正広が香澄を選んだことに絶望して消え去りたかっただけかもしれないけどさ(笑)

「私を忘れないで」忘れな草の花言葉ですよね
このゲーム、起動してからタイトル画面に移るまでの間に、この花言葉が一瞬画面に表示されるんですよね
で、エアリオの姿の映ったタイトル画面になるんですが、これこそがエアリオの心の叫びだったんじゃないかなと思います
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正広があみのことをずっと忘れなければ、エアリオの苦しみはなかったのかもしれないですね

エアリオルートは香澄ルートの真エンドともいうべき内容で、話の流れ的にはすごく良かったと思います、伏線もわかりやすかったけどほとんど回収していますしね
ただ、やっぱしエアリオとのHシーンのところは蛇足って感じでイマヒトツだったんだよねぇ
ただやっぱしウルウルしちゃうところは押さえているし、良かったとは思います
まぁ、自分的にはこのゲームは沙耶ルートが一番だと思うんだけどね

最後なんでちょいと画像を大放出なのです(笑)





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最終更新日  2013.04.25 22:17:08
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