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カテゴリ:シンフォニック=レイン
2004年工画堂スタジオ(くろねこさんチーム)製作のミュージックアドベンチャーゲーム
【あらすじ】 雨が止むことなく降り続ける街ピオーヴァは、音楽家を夢見る若者達が集う、音楽の街でもありました クリス=ヴェルティンは、恋人のアリエッタが暮らす生まれ故郷の田舎街から遠く離れ、彼女の双子の妹トルティニタと共に、ピオーヴァ音楽学院に通っていました 魔導奏器フォルテールの奏者になることを目指し、クリスがこの街に来てから2年以上の月日が流れ、季節は冬…… 卒業を迎えるクリスは、卒業課題として、 一月半ばの発表会で、歌唱担当のパートナーと、オリジナル曲を合奏しなければなりませんでした しかしクリスは、未だパートナーさえ決めようともせず、ただやる気のない毎日を送り続けていました 週に一度届く恋人からの手紙と、引っ越して来たとき出会った部屋の居候、身の丈10センチほどの小さな音の妖精フォーニが、彼の世界のすべてでした 雨――いつまでも、止むことなく降り続ける雨 雨音が奏でるメトロノームにのせ、クリスの奏でる音色とフォーニの歌声が重なり響き渡る時、何かが起こるのでしょうか? ……さぁ、妖精の歌を奏でましょう 【感想】 音楽学院の卒業を目指し、演奏パートナーとなるヒロインとの仲を深めていく恋愛ノベルゲームです ウチのサイトの他のノベル物と大きく違う点は、18禁ゲームでないことと、ミュージックゲームというところです 随所にポップンミュージックばりのPCのキーボードを使った演奏ゲームが出てきます 難易度は選べるし、飛ばすこともできるんですが、やりこんでると結構シナリオ読むテンポが悪くなったりします(笑) この手のアクションゲーは苦手なんでちょっと苦労して、結局飛ばして進めちゃいました(笑) 個人的にこのゲーム最大の魅力は、シナリオにあると思います 主人公が抱えている悩みや問題を上手く利用した伏線の数々、多くの登場人物が表に見せる感情だけでなく、裏の一面を持っていたりと、いい意味で裏切られる展開が多くて、「してやられた」的な快感が得られましたね(*^-')b 一方で、登場人物が非常に限られる上にヒロインルートではほぼ1対1のやり取りしかない感じで話に広がりが欠けてます また、狭い範囲の話の割りには期間も長く、ヒロインとの日常がダラダラとして、大きなイベントが少なく、もちょいとメリハリがあるとよかったかなと… まぁ、徐々に仲良くなっていくのはリアルな感じではありますけど、プレイするにはちょっときついかな(笑) それと、物語的には結構鬱な感じのシナリオがほとんどを占めているので、大好物だったんだけど、苦手な人にはオススメできません( ̄□ ̄;) 他には絵柄は鬱なシナリオとは対照的にほのぼのと落ち着いた感じで、かなり好みなものでした。物語の舞台と凄くマッチしてました! 音楽ゲームなので、巷の音楽評価は高いようなんですが、自分的にはこれが全然合わなくて、印象に残った音楽はなかったんですよねぇ、残念です ☆良かったトコ ・かなり鬱だが、伏線の効いたシナリオ ・ヒロイン視点で語られる真相ルートの存在 ・一筋縄でいかない喰わせ者な登場人物たち(笑) ・シナリオとは正反対だが、ほのぼのとした雰囲気の絵 ★悪かったところ ・世間的に評価の高いBGMや挿入歌がどれも合わなかった(>_<) ・ルートのよっては同じような日常の日々が長々と繰り返される ・やっぱし苦手な音楽ゲー部分(汗) ・幾らか明らかにされていないだろう設定が気になる… (個別ルート紹介は今回プレイした順番) ●ファルルート 努力家で人望もある元生徒会長のファルさん 何の問題もなく仲を深めていくかに見える二人 だが最後にクリスを待ち受けるどんでん返しとは!! って感じのお話です とにかくそれまでの印象を逆手に取ったようなラストの展開がトラウマもの(>。≪) ラストもどこか爛れた感じなのですが、ファルと言うキャラも含め、とにかくこのゲームで一番印象に残ったルートです 私、結構ファルのこと好きですよ(笑) ●リセルート 年下で、引っ込み思案でオドオドした小動物系ヒロインのリセ 彼女のルートでは、彼女の出自というか、家の問題に二人は大きく押しつぶされてしまいます とにかく、リセの存在感のなさが半端ない(笑) 当然リセルートも相当印象薄い… 引っ込み思案のクリスがぐいぐいリードするくらいですからね そしてリセのパパが彼女とは正反対に存在感バリバリ いやいやリセルートと言うよりもパパルートですよ~ 私、結構リセパパ嫌いですよ…って当たり前か ラストは一番救いがないんじゃないですかね(汗) ●トルタルート 本ゲームのメインヒロインの幼馴染の双子の片割れで、クリスの現恋人の妹 クリスもトルタも姉を気にしつつの行ったり来たりが、悩ましいと言うかもどかしいルート 何といいますか、この後にするal fineルートのための前座のようなルートです 話も謎を残したままの終わり方となるし、このルートだけでは何のことやらと言う消化不良なんですよね いや、私結構トルタ好きですよ(笑) ●al fineルート トルタルートをクリアすると読める、トルタルートをトルタの視点から進めていくお話 トルタルートというかゲーム全体で張り巡らされた伏線を回収する真実の物語って感じの流れです このゲームはこのシナリオのためにあるんじゃないかというくらいに伏線にしてやられた感動が味わえました!! 話自体はよく考えると、トルタって嫌な女じゃんって話なんだけどね(笑) 「いい話」というよりは「うまい話」って感じですが、素直に楽しめました('-^*)/ ●フォーニルート 全てのシナリオをクリアするとできる、ちょっとおまけ的なお話 音の妖精フォーニにを中心に話が進んでいきます 学生ではないので、ちょっと他のルートと毛色が違った感じで新鮮です そして他のルートでは味わえないハッピーエンドが唯一楽しめちゃう(笑) 割と読め読めな展開なので、意外性はないんですが、最後の清涼剤として楽しくゲームを終えることができますね(笑) 中身的には正直ちょっと蛇足だったかなと思います お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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