2002年データ★サンチャゴ巡礼2002データ●日程/持っていったもの/かかった費用/参考にした本…etc. 2002年の記録です。2003年夏にこのつづきを計画中です。 (最終更新日:2003年9月19日) ●日程 7月1日 成田→ミラノ→トゥールーズ(航空機) 2日 トゥールーズ→サン・ジャン・ピエド・ポー(列車) ★巡礼スタート 3日 サン・ジャン・ピエド・ポー→ロンセスバイエス (27km) 4日 ロンセスバイエス→ラロソーニャ (28km) 5日 ラロソーニャ→シズル・マノー (20km) 6日 シズル・マノー→プエンテ・ラ・レイナ (19km) 7日 プエンテ・ラ・レイナ→ロス・アルコス (40km) 8日 ロス・アルコス→ログローニョ (28km) 9日 ログローニョ→アゾフラ (37km) 10日 アゾフラ→ベロラド (35km) 11日 ベロラド→サンホワン・デ・オルテガ (27km) 12日 サンホワン・デ・オルテガ→ブルゴス (24km) ★2002年はここまで 総歩行距離 285km ブルゴス→エンダイヤ→バイヨンヌ→パリ(列車) 13日 パリ 14日 パリ→ミラノ(航空機) 15日 ミラノ→成田(同) ●持っていったもの 貴重品 ・パスポート ・航空券 …現地でのリコンファームに苦労しました。秘訣は…現地の人に電話を頼む! ・現金(日本円、ユーロ) …5ユーロ、10ユーロなどの小額紙幣をたくさん用意していくと便利です。 ・トラベラーズチェック(日本円) …予想外にお金がかからず、手つかずで残りました。 ・クレジットカード …お守り代わりですね。 ・マネーベルト …貴重品はこれに入れてお腹に巻く。 衣類 ・ズボン …薄手のチノパン。もう捨てようかと思っていたもの。 ・長袖ポロシャツ …ユニクロで980円の特価品。セーターとして、寝巻きとしてと大活躍。 ・長袖シャツ …巡礼中は不要。でも往復の機内であまり汚い格好はできません。 ・Tシャツ3 …ユニクロのドライTシャツは着心地がいまひとつ。 ・下着3 …最後は捨ててもいいようなものを持っていきました。 ・靴下3 …同上 ・バスタオル …小さめのもので十分。 ・タオル …手ぬぐいのほうがかさばらない。 ・ハンカチ …紳士のたしなみ? ・レインジャケット …防寒具にもなる。荷物もすっぽり隠れるポンチョもいい。 ・帽子 …必須です。暑いよ! ・半ズボン …日に焼けるのであまりはかなかった。 ・ジャージ下 …寝巻きとして。雨でズボンが泥だらけになってからはズボン代わりにも。 ・靴 …ふだんはいていたトレッキングシューズ。 日用品 ・歯ブラシ、歯磨き粉 …ふだん使っているものを持っていく。 ・かみそり …同上 ・シェービングクリーム …旅行用の小さなものを購入。 ・せっけん …いつも旅行に持って行くミニサイズ。 ・シャンプー …同上。リンスはなし。 ・スプーン …けっきょく使わず。 ・ゴムぞうり …屋内ばきとして使う。 ・つめ切り ・めがね ・ポケットティッシュ …乾燥しているのであまり鼻水は出ません。 ・トイレットペーパー …宿にはほぼ常備されていた。しかし野外でするはめになったら必需品。 ・カップ …歯磨き用に。 ・バンドエイド …はき慣れた靴でも足はマメだらけになります。 その他 ・ザック …ミレーの中型。ICI石井スポーツで購入。 ・寝袋 …ドイツ・イエティ社製の超コンパクトな夏用シュラフ(ダウン)を購入。高かったけど正解。 ・ザックカバー …雨のとき、荷物を守る。 ・ナップサック …あったほうがよい。宿に着いてからのお出かけ用。 ・水筒用ペットボトル …村々にある水飲み場で補給できます。ミネラルウォーターも買える。 ・ペットボトルホルダー …西友で買ったマーサ・スチュワート製。これでボトルをザックに下げていました。 ・メモ帳 …記録をとるために。丈夫なクロスの表紙のもの。 ・ボールペン …たくさん持っていってもすぐなくす。 ・コンパクトカメラ …リコーGR-1。一眼レフを持参する体力・気力はありませんでした。 ・フィルム …通常の36枚撮りネガフィルムを5本。 ・カメラ用電池 …現地では手に入りにくそうなので。でも交換せずにすみました。 ・目覚まし時計兼電卓 …目覚めの悪い人は必須ですね。 ・万歩計 …一日に何歩歩いたか記録するのは楽しい。でも途中で壊れた。 ・資料類 …『地球の歩き方』『トーマスクック鉄道時刻表』などから必要な部分をコピーしました。 ・お菓子 …チョコレートなど。現地の人やほかの巡礼者との交流に役立ちました。 ・文庫本 …パウロ・コエーリョ『星の巡礼』を現地読み! 読むのはたしか3回目。 ◎…これらを中型のザックとポシェットに分けてパッキングしました。総重量はたぶん4~5キロだったと思います。少ないと思いますか? 確かにほかの巡礼者と比べたら小さめでした。欧米人はだいたい大荷物です。体格が違うからかな。 ◎…最初のうちはたいして重いと感じません。しか~し!途中からわずか数キロの荷物が耐えがたい重さに感じられるようになります。ザックのショルダーが肩にくい込んで痛いのなんの。余分なものは紙1枚ですら持つのがイヤになります。資料類は不要になった分を片っ端から捨てていきました。これがじつに快感です。 ◎…歩いているあいだはこれに多少の食料も加わります。日記の中でくわしく紹介するつもりですが、巡礼の道はほとんどが田舎道。村から村へ、野を越え山を越え、という感じになります。日本のようなコンビニや自動販売機はありません。常に1食分ぐらいの軽食を携帯していると安心です。 ◎…上記以外に「これは必要だ!」と思ったもの。 ・懐中電灯 …毎日だいたい朝6時前には宿を出発します。夏のスペインは夜は10時ごろまで明るいのですが、逆に早朝は真っ暗。巡礼路の目印を見つけるのに一苦労しました。 ・ノート …メモ帳では足りない。 ・日焼け止め …夏の日差しは過酷でした。 ・スペイン語会話集 …田舎で英語はほとんど通じない。オラ、グラシャス、カフェコンレチェぐらいしか覚えられなかった。 ・長袖トレーナー …日陰や屋内ではかなり冷えます。また雨が降ると肌寒く感じます。 ◎…このほか出発点のサンジャン・ピエド・ポーで杖を買いました。登り道、下り坂では杖があるとかなり楽です。途中の町で買うこともできます。杖にひょうたん、荷物にホタテ貝を下げるのが中世以来の巡礼者のシンボルマーク。これらはお土産屋さんなどで買えます。田舎道を歩いているのはほとんど巡礼者ですが、地元の人の目も好意的なように感じました。 ◎…宿に着いたら洗濯をします。洗剤を使わなくても、水でゆすぐだけで気分はかなり違います。日差しが強く乾燥しているので、干せばすぐ乾きます。 ●かかった費用 日本で ◎…いちばんの出費は航空券。旅立ちを決意してから出発希望日まで時間がなく、すぐに返事をくれるネット専門の旅行会社に申し込みました。メールのやりとりと電話1回だけですみました。航空券は成田のカウンターでの受け取り。 ・日本/ヨーロッパ往復航空券 …14万8920円 ◎…必要なもので持っていないものは買わなければなりません。いちばん値の張ったのは寝袋。奮発して3万円のものを買いました。 ・寝袋、中型ザック、レインジャケット …みな新品で計5万円 現地で(1ユーロ=約127円) ◎…巡礼中はほとんどお金がかかりません。徒歩あるいは自転車の巡礼者には巡礼証明書が発行され、これを持っていると巡礼者用の宿に格安で泊まることができます(宿泊料というよりは寄付という感じ。3ユーロというところが多かった)。キリスト教徒でなくてももちろんOK。交通費はもちろんいらないし、主たる出費は食費のみ。これもレストランで食べさえしなければじつに安く上がります。スペインいいよぉ~。 ◎…項目別におもな出費を以下に挙げます。最後に立ち寄ったパリで少しだけぜいたくしましたが、それを除けば1日1500~2000円ぐらいしか使いませんでした。 交通費 ・トゥールーズ空港→トゥールーズ駅(バス) 3.70ユーロ ・トゥールーズ→サン・ジャン・ピエド・ポー(列車、2等) 34.20ユーロ ・ブルゴス→エンダイヤ(列車、2等) 17.66ユーロ ・バイヨンヌ→パリ(列車、簡易寝台) 78.80ユーロ ・パリの地下鉄 1回1.30ユーロ ・パリ市内→シャルル・ドゴール空港(バス) 8ユーロ 宿泊費 ・トゥールーズ 3つ星のホテル 1泊60ユーロ、朝食5.50ユーロ ・巡礼中のサンジャン・ピエド・ポー~ブルゴス間はすべて巡礼宿に泊まりました。料金は場所によって無料から最高で7ユーロまで。3ユーロのところが多い。 ・パリは友人宅泊のため無料。 食費 ・バルのセットメニュー(スープ、メイン、デザート、水、パン)が6~7ユーロ。 ・レストランのセットメニューはちょっと高くて9~10ユーロぐらい。 ・バルの軽食は安くておすすめ。コーヒーが1ユーロ前後。パステリアというケーキ屋さんのパンやケーキ類も安い。コーヒーとチョコパンで1.20ユーロとか。 ・スーパーや食料品店で食べ物を買えばさらに安上がり。ミネラルウォーター2本、バナナ2本、ケーキ、ポテトチップ、パンで3ユーロ。 ・わたしはお酒を飲みませんが、今回のルート上はワインの産地でもあります。定食に付く飲み物は「水か、ワインか」という選択。ほとんど水並みの値段、ということ? 巡礼者にはタダで飲ませてくれるワイン工場もあります。 ●参考にした本 ・パウロ・コエーリョ 『星の巡礼』 角川文庫 ・シャーリー・マクレーン 『カミーノ~魂の旅路』 飛鳥新社 ・黛まどか 『星の旅人』 光文社 ◎…サンチャゴ巡礼が現代に見直されるきっかけのひとつになったのが『星の巡礼』。ブラジルのベストセラー作家パウロ・コエーリョの第1作です。シャーリー・マクレーンの本は内容がぶっ飛んでいるので人によって好き嫌いがあるかもしれません。わたしはもちろん?「好き」な部類に入ります。俳人である黛さんはサンチャゴ巡礼に触発され、巡礼路を舞台にした映画を製作中です。ホームページもあります。 ◎…帰国後、下記の本が出版されました。カラー写真が美しく、サンチャゴ巡礼の全貌を知るのに最適です。パウロ・コエーリョさんも出てきます。壇ふみさんの「神とともにいまして……」という文章がすばらしい! ・壇ふみほか 『サンティアゴ巡礼の道』 新潮社(とんぼの本) |