I listen to my heart

じいさまが入院して一週間経った。
毎日、ばあさまが食事の介助に通っていたから
「両手に包帯巻いた」、
「粉薬と錠剤飲んでる」
「薬の名前をメモしてきた」
いろいろと、病状は聞いてた。

高齢者だから、薬は効いてるんだろうか？
症状は重いんだろうか？
心配はしてた。

そして、今日は仕事も休みなんで、
ばあさまと病院へ。

じいさまの病室は、ナースステーションに直結していて
目が届きやすいところ。

「こんにちは」と入って行ったら、眠ってた。
でも、気が付いたようで、にっこり笑顔。
（うちのじいさまは、認知症になったらとっても優しいおじいちゃんになった）
左手の包帯は外されてた。
あんなにむくんでいた手なのに、腫れもひいてた。
水疱も萎んだ感じだし。
赤くなってた皮膚も、黒くなってきてた。
素人目にみても、薬は効いてるみたい。
「良くなったね」
「良かったね」
と声かけたら、またにっこり。
「俺も、今度は死んじまうぞ」
何度も言ってたじいさまだけど、本人もホッとした様子。
「皮膚病では、死なないよ」
励ましては居たけど、高齢者だから余病が出るかもしれない。
感染症にかかるかもしれない。
私も、ばあさまもそれはそれは心配してた。
まだまだ予断はできないけど、ちょっと安心した。
入院生活はまだ続くけど、いい方には向かってるはず