2022/06/01(水)21:35
黒歴史(フットワークアロウズFA12ポルシェ)
2回ほどエレキギターに脱線したあとで、ようやく本業である。
しかしね、年が明けてはや2ヶ月も過ぎようっちゅーのにまったくミニカーにご無沙汰状態。別にメーカーの新作リリースがないわけじゃなくてちゃんと日々サボらずに新作を販売してるけれど、要はこっちサイドで食指が動くものがまるっきりない、とゆー現状。
で、ようやくこれは!ってものが出た、と思ったら、これが死ぬほどの駄馬(笑)
スパーク1/43 フットワークアロウズFA12ポルシェ
1991年サンマリノGP DNQ
#10 アレックス・カフィ
日本が世界に誇るサービス業「宅配便」を纏うアロウズだが、この頃は経営陣がグダグダで商品名のよーに「フットワークFA12」とするのが正しいのか、いやいや単なるアロウズよ、はたまたフットワークアロウズだろ、とかよーわけのわからんチーム状況なんだが、整理すると1991年時点ではチーム名はフットワーク、コンストラクター名はアロウズ(翌年からコンスト名もフットワークとして名実ともに晴れてフットワーク)ってことなんで、まぁフットワークアロウズがよいか、と。
当時F1サーカスを席巻していたジャパンマネーに加えて、TAGと組んで圧倒的なパフォーマンスを披露したポルシェエンジンだから、これは!と期待されたもんだが、出てきたモノは殆どまともに走らない超駄馬。なにせ当時のポルシェは今じゃ考えられないくらい経営的にどん底で、新作V12エンジンといっても既存V6を直列に並べただけの能無し設計。挙句にサイズディメンジョンを誤ってチームに知らせて、シャシーに搭載することすら一苦労とゆースポーツカーメーカーにはあるまじき体たらく。それでも公証値を叩き出せたならばさすがポルシェ!とゆーことで丸く収まったものを、実機はカスタマーフォードV8よりも馬力が出ない、と(笑)。しかもポルシェの技術陣がそれを頑なまでに認めず、業を煮やしたチーム側がAGSだったかフォンドメタルだったかとにかくエンジンを借り出して比較テストする事態に発展。自社エンジンがカスタマーV8にも勝てない現実を突きつけられたポルシェは、シーズン序盤にもかかわらず完全撤退を決定し、チームはポルシェよか「全然マシ」なカスタマーV8でシーズンを乗り切らなければならなくなった。湯水のように使えるジャパンマネーのおかげで参戦は継続できたもののポイント獲得なんぞ望むべくもなく。まぁポルシェエンジンばかりに失敗の原因を押しつけてるとこはあるけど、冷静に見て、こんなヘンテコなノーズのマシンがまともに走るわきゃねーわな。
シングルキールノーズ、とゆーか、この頃はまだハイノーズに吊り下げウィングとゆー不変のトレンドが確立できていない時期だったとはいえ、空気を切り裂いちゃう(アンダーフロアにエアを導きにくい)よーなフロントの造形はシロートが見てもダメだろ、これ。。。
そんなマシンも商品化しちゃう(しかも売れちゃう)スパークってホント、凋落のミニチャンプスに取って代わって業界の盟主といっても過言じゃないわな。