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2022/11/18(金)03:32

ゲーム・オブ・ザ・イヤー(NFL 2022 WEEK10)

NFL(87)

 NHK-BSでの放送がなくなってから、NFL観戦はゲームハイライトをユーチューブで、ということで毎週月曜に3時間くらいかけて一気見するわけだが、普通は単純に「〇〇vs.△△|ウィーク◇◇ ゲーム ハイライト」ってタイトルなのにひとつだけ「ゲーム・オブ・ザ・イヤー???」って冠がついてる試合があったのよ。  ビルズの本拠地ハイマーク・スタジアムで行われたバイキングス戦は、確かにリーグトップ勝率を窺うチーム同士の一戦ということである意味プレ・スーパーボウル的な話題性も充分だから、そういった意味で「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」ってしたんだろう、また大風呂敷拡げちゃってぇとか思って見てみたら、これがまぁ確かに「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」決定と言っても過言ではない内容だったわ。がっぷり四つの横綱相撲というかね、クレイジーエンディングって題した個人投稿もあったくらいもつれにもつれたゲーム終盤。  奇跡の始まりは27対23とビルズ4点リードで迎えた第4Qツーミニッツ前後のバイキングスの攻撃。自陣45ヤード地点から連続QBサックで27ヤードまで押し戻され絶体絶命の4thダウンギャンブル。QBカーク・カズンズの投げたボールは30ヤードほど先のWRジャスティン・ジェファーソンの右手に吸い込まれる。この試合では先にビルズのWRステフォン・ディグスが見事なワン・ハンド・キャッチをしてみせたが、好プレーは好プレーを呼ぶのかこちらもまた華麗なワン・ハンド・キャッチだった。  このプレーでモメンタムを掴んだバイキングスはゴール前3ヤードまで迫り、パスキャッチしたジェファーソンがエンドゾーンに飛び込むが惜しくも1ヤードラインでニーダウンが先。残り時間は50秒、攻めてタッチダウンするしかないバイキングスは再び4thダウンギャンブル。プレイアクションしたカズンズのパスをRBダルビン・クックがドロップ(デフェンダーが気になり目線を切るってヤツだ)。万事休すと思われたがビルズ痛恨のオフサイドで4thダウン・インチ。カズンズがスニークを試みるがゴールラインを割れず攻撃権はビルズへ。  自陣0.5ヤードからの攻撃。タラレバだが残り44秒でバイキングスのタイムアウトがひとつだけということを考えれば、QBがロールしながらスライディングしてセーフティ2点を献上しても良かったんじゃないかとも思うが、ビルズはQBスニークで前進することを選んだ。これが裏目に出てまさかのファンブル(とゆーおあスナップをちゃんと受け取れなかった)。これをMLBエリック・ケンドリックスがリカバーして残り37秒で奇跡の逆転。  これにて勝負あり!とはならないのがゲーム・オブ・ザ・イヤーたる所以。バイキングスのキックオフで試合が再開し自陣34ヤードからスタートしたビルズ・オフェンスは18秒使って敵陣11ヤードまで進み(この間、WRゲイブ・デイビスに28ヤードパスを成功させているが、これは本当はインコンプリート。ツーミニッツ後なのでチャレンジの機会はなくレフェリーがレビューしなかった)、フィールドゴールで同点、オーバータイムへ突入する。  先攻はバイキングス。およそ5分を使って敵陣2ヤードまで攻め込むがビルズ・ディフェンスも踏ん張りFG3点が精一杯。裏のビルズの攻撃は自陣28ヤードから。2連続QBスクランブルで40ヤード進むなどモメンタムはビルズ側へ。残り1分25秒、敵陣20ヤードからエンドゾーンへのパスはインターフェアぎりぎりの好守備に阻まれ、再度エンドゾーンへ放ったパスはCBパトリック・ピーターソンにインターセプトされて怒涛のシーソーゲームは万事休す。実は17対27だった4Q残り10分42秒、敵陣6ヤードまで攻め込んだビルズはFGを狙わずに4thダウンギャンブルでパスを選択。これをエンドゾーン内でインターセプトして自陣35ヤードまで戻したのがパトリック・ピーターソン。結果的にこの後の攻撃でTDを取ってクレイジーエンドへの道を作ったわけで、驚異のワンハンドキャッチなど攻撃陣に話題が移りがちだがピーターソンがこのゲームの真のキーマンだったな、とディフェンス好きは思っておる。  いやあ、こうして文章に起こすだけでも場面場面が目に浮かぶ。こーゆーゲームって確かに年一にあるかないかだよな。何度も見直したいゲーム・オブ・ザ・イヤー納得。この2チームがスーパーボウル行ったらこりゃ楽しいなあ!  このゲームで霞んじゃったが、コマンダーズが全勝イーグルスに土をつける大金星。このゲームがなかったらトップニュースは絶対こっちだったな。これでバイキングスは星勘定ではイーグルスに追いついた(直接対決で負けてるから順位は下)。一方のビルズは一気に地区3位に転落(星数はジェッツと同じだが直接対決で負けてるんで)。試合数の少ないNFLならではの急転直下はやっぱキビしいね。  あとドイツで行われたシーホークス戦で起きたトム・ブレイディの珍プレー。ワイルドキャットからライン際をすたこら走ったが足腰がついていかずに勝手に転んでパス失敗。現地アナも大笑いしてた。第52回スーパーボウル(対イーグルス戦)でも試みてたけどあえなくドロップしてたっけ。そのシーンは選手なら誰でも知ってるだろうから、ブレイディがレシーバー位置についても誰も気にしないだろうって点で、マジに投げるのは奇襲作戦としてはアリだ。けど肝心のブレイディがねぇ。。。前節に驚異の10万ヤードパスを記録したブレイディ。そんだけパスを投げたからこそ(結構厳しいコースに投げてるし)どうしても一回くらいはレシーバーになってパスを捕ってみたいって思ったんだろうかね?

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