2024/08/05(月)23:03
アルティメット(マクラーレン・セナ、P1、F1)
今年はアイルトン・セナ没後30年ということで、セナが搭乗したマシンをトールマンとロータス時代
、マクラーレンとウィリアムズ時代で記事にしたが、今回はそのオマケ。
といってもレースカーじゃない上にセナが乗ったわけでもないんで同列に語るのもどうかなぁ、ではあるんだが、そもそもはこちらの方がセナF1マシン総ざらえ企画よりも先にあった。じゃあ思い立ったが吉日ですぐ書けよって話なんだが、そこはそれ基本ぐうたらなもんで(汗)。
今では単なるレース屋ではなく、ハイソでスーパーな市販車を生産する立派な自動車メーカーとなったマクラーレン(・オートモーティブ)。そのフラッグシップモデルはアルティメット・シリーズとしておよそ10年に一度のスパンでラインナップされる。
TSMモデル1/43 マクラーレン・セナ(2017)
レースカーだったら参戦レース結果とかデザイナーの話とか何かしらのネタを捻りだせるんだが、ロードカーの場合は4リッターV8ツインターボ、7速DCT800馬力のミッドシップくらいしか書くべきことがない。まぁ思い入れがないっちゃあそれまでなんだが(汗)。
このクルマ(実車)があるって知った時は、果たしてセナが存命なら出たろうか?と思った。自動車メーカーとして、高性能なスーパーカーをラインナップに据えるのは必須だから、このスペックこのエクステリアデザインのクルマが形として存在するのは当然として、問題はそれをセナという名前にするか?という意味でだ。なんとなくだがセナが存命ならレース業界クルマ業界からはきっぱりと足を洗ってただろうと勝手に思ってるんで、いくらマクラーレンとはいえ名前貸しにはNG判断したんじゃないか、と。セナのいない現実では、売上の一部をセナ財団に寄付することで名義貸しが成立したみたいだけどね。
オートアート1/43 マクラーレン・P1(2013)
マクラーレン・セナの先代フラッグシップモデルがP1。ポジション・ワンを意味するP1は3.8リッターV8ツインターボプラス電気モーターのハイブリッド、7速DCT916馬力を発するモンスター。
最大300馬力程度のクルマしか乗ったことのない身には、2駆で900馬力なんておっそろしー以外の何物でもないが、まぁアウトバーンもない国内であれば、さほど恐怖の瞬間ってなこともないのかもな。とはいえ、たとえ法規がどうだろうと、出るなら出しちゃうのがヒトの性。いまのところ、よくニュースで耳にする「高級外車がどこそこで暴走、事故」的な映像にマクラーレン車が出てくることは記憶にない。マクラーレンのオーナーは出来た人が多いということだろうか。単にフェラーリ・ポルシェに比して母数が少ないだけかもしれんが。。。あ、そうそう、公道じゃないが浅間ヒルクライムで某有名自動車専門誌のクズドライバーが事故って廃車にしたことはあったなあ(笑)
ミニチャンプス1/43 マクラーレン・F1(1992)
メルセデスとの共同開発SLRマクラーレンを挟んで、マクラーレンがアルティメット・シリーズの始祖と位置付けるマクラーレン・F1は、マクラーレン(現行マクラーレン・オートモーティブではなく前身のマクラーレン・カーズ)初の市販車。三角断面モノコック・ファンカー・MP4/4などで有名なゴードン・マレーが統括した。ホンダNSX(NA1)をベンチマークに「世界最速で最良な市販車」を目指し、当初はあくまで市販車だけの展開であり、後のル・マン優勝車であるF1GTRは、レース好きなオーナー連のリクエストで渋々バリエーションに加えたものだった。
6リッターV12自然吸気、6速MT627馬力は今の目からは可愛いもんだが、いかにも空力良さげなスタイリングやセンターシートレイアウトなど、個人的に遅れてきたスーパーカーブーム(カウンタックなどの昭和スーパーカーブームにはリアタイなのに関心がなかった)だった。CGTVでは、ミカ・ハッキネンを招いて伊豆のイクルスポーツセンターでテストまで実施した。ちなみに自転車競技関連の設備兼用で路面状況に気を遣うのに、ハッキネンが路面を悪化させるスピンターンを行ったためにCGは出禁となった。CGTVといえば矢田部とサイクルスポーツセンターだったのに、まったく使われなくなった理由はこれ(一年前のメモワール回で初めて知った)。
こうして歴代のアルティメットシリーズを眺めると、セナと名付けるからにはという気負いがあったのか判らんが、セナのデザインは突出している(同一線上にない)。決してベストデザインとは思わないが、それだけセナという名は特別ってことなんだろう、ということで納得しよう(笑)。