贅沢な助っ人(アルファロメオ 156 GTA)
日々ネットで深堀りしていると、時にはへぇーこんな事があったんかい!ってゆーよーな事や、へぇーこんなものがあったんかい!ってゆーブツを見つけることがあるってゆーハナシ。スパーク1/43 アルファロメオ 156 GTA2003年7月14日 ムジェロテスト#1 ミハエル・シューマッハ このクルマを目にしたとき、156の時代と言えばフェラーリ・シューマッハ帝政時代の真っ只中なのに、いくら同族とはいえアルファロメオなんぞに乗ってアンタ一体何やってんの?つか一体なんのレースカー?てかそもそもホントに実在してんのこのクルマ?とゆーハテナハテナのオンパレード。 だって商品名は単純に「アルファロメオ 156 GTA シューマッハ 2004」で何の情報もなし。オトナの事情で(ロイヤリティとか)商品名に詳しく乗っけられないのかも知れないけど、要は得体が知れない。それでもシューマッハ銘柄に引かれてポチってしまうんだけど(笑)で、まあそっからあれこれ調べるわけである。 まずクルマ本体。車両はどーみてもツーリングカーレースの仕様だし、「ツーリングカーチャンピオンシップ」だの「アルファ 156」だの「シューマッハ」「2004年」「アウトデルタ」とかありったけの情報を日本語英語イタリア語全部ぶっ込んでネット検索してみると。。。↑ちゃんと実在してました、と(笑)。↑この年ETCCタイトルを獲るガブリエーレ・タルクィーニと。タルクィーニ車がスポンサー満載なのに比べて、きっとオトナの制約のあるシューマッハ車のなんともシンプルな事よ(むしろレーシングスーツとメットがまんまF1仕様なの、大丈夫だったのか?)。 ここのサイトに載ってた伊語キャプションからすると「2003年7月初旬の暑い木曜日に、フェラーリF1とアルファロメオETCCの合同テストがフィオラノ・サーキットで行われて、シューマッハが156GTAを走らせた」っつーんだけど、どうもフィオラノっつーのがアヤシイ。 とゆーのも、このよーなコースレイアウトがフィオラノにはないんだよね。ムジェロサーキットの最終ブーチネからメインストレート(とピットへのアプローチ)だよ、ココ(ついでにスパークの2004年っつーのがまた大間違い。毎度毎度さすがの考証の浅さだな)。 2003年のシューマッハと言えば、F2003-GAの熟成が思った通りに行かずに四苦八苦してる真最中なのに、他車のテストなんて余裕ねー筈なのに何やってんねん。あくまで主眼はF1テストで、合間に息抜きしたかったのかも知れんが、さらに深堀りするとどうやらアルファの新人セバスチャン・スタールにアドバイスするために乗ってみた、と。 このニュースソースは7月15日付のイタリアスピード.com。 左からスタール、シューマッハ、アルファロメオ社長ダニエル・バンディエラ(当時)、タルクィーニ。記事によれば「アルファロメオは昨日のムジェロに続いて本日はフィオラノでテストを続け、昨日シューマッハがドライブしたマシンで今日はスタールが一日テストした」とゆーことはシューマッハが乗ったのは7月14日のムジェロ。で、この集合写真は15日のフィオラノで写した1枚とゆーことに(フロントウィンドウ・ハチマキのドライバー名もシューマッハからスタールに変わってるし)。 そんで、何故シューマッハが新人ごときのテストに付き合うのか?っちゅーハナシ。実はセバスチャン・スタールは、この年の4月に他界したシューマッハ兄弟の母親と離婚した父親ロルフ・シューマッハと再婚相手バーバラ・スタールの間に生まれた異母弟なのだ(こん時のサンマリノでは喪章をつけたりメットのマルボロが黒字だったり(ラルフは黒帯を入れた)、レース後インタビューを欠席したりと、なんとなく覚えてる)。まー異母とはいえ弟のデビュー前テストだったら如何なターミネーターと言えども、そこはやるかな。 結局、兄の七光りが効いたのか本人に能力があったのか、とりあえずテストには合格した模様で9月のオッシャースレーベン・ラウンドにワークス・アウトデルタから#6号車で出場。レース1で19番グリッド(ケツから3番目)からスタートし、ホンダのアンドレ・クートやボルボのサンドロ・サルデリと競争するもコースアウトした後にエンジントラブルでリタイア。レース2にも参加できず、お偉いさんにもアピールできずでETCCへの挑戦は消化不良のまま終了。その後はドイツ国内レースへ戻り、2004年に独セアト・レオン・スーパーカップでタイトルを獲ったりして2014年に引退。ハナシがネタ車から逸れた。 この商品、2005年中頃に発売されたらしい。当時はまだダイキャスト全盛のいわばミニチャンプス一強時代。打倒ミニチャンを掲げ(たかどうか知らんが)hpiレーシングがデビューするのはまだ先。京商、エブロは今よりはやる気があった、そんな状況下に突如新興メーカーのレジン製ミニカー、しかも新興らしくデカール貼りとかお世辞にも綺麗とは言えない出来映えなのに値段もチョイ高い。そりゃあどこをどうとっても反射的に拒絶反応だろ。ちなみにウチのファーストスパークは2009年7月だ。しかも買い求めたものじゃなくて読者プレゼントで貰ったもの。そして翌年4月にもう一度当選して、そこからスパーク天国が始まるとゆータイムラインなんで、当時は新着情報なんかウォッチしちゃいないから、知らなくて当然(威張るな)。出来は前述のとおり。ライトカバーの形状がNGなのか組立てがNGなのかわからんがボディとツライチじゃないし、フロントウインドウのハチマキが上にズレすぎ。今だからこそ物凄く安く手に入れたが、当時だったら如何にシューマッハ銘柄とはいえやっぱ買わない、かなぁ(笑)つか、今の技術でイチから作り直して欲しいもんだね。