PINGEちゃん覚えガキ

2006/10/15(日)16:35

21グラム

映画レビュー ~な行~(18)

◇◆◇ 2004/06/08 に書いた日記を基に再編集しました。◇◆◇ 2003年【米】21 Grams 監督・製作アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 脚本ギジェルモ・アリアガ 『命が消えるその時に、人は21グラムだけ軽くなる』 『ひき逃げ事故を起こしたジャック(ベニチオデルトロ)、事故で夫と娘を同時に失ったクリスティーナ(ナオミワッツ)、そして心臓移植を受け命を救われたポール(ショーンペン)。ひとつの“心臓”が引き寄せた3人の運命は一気に加速し、思いもよらない方向へと走り出す。』(ムービーウォーカーより抜粋) 3人の運命が交錯していく様子を、「時間」でぶつ切りにして小出しにするみたいにして初めは混乱しそうになり集中を強いられた感じがしたが、それによって先読みさせられることで、より一層緊迫感や運命に翻弄される感覚や切ない感じが強まっているような気がした。 独特の映像の粗さもまた、なんとも言えない痛々しさを醸し出している。 前科者でひどい育ちをしてきたジャックが、彼なりに道を見出して敬虔に真っ当な生活をして行こうと努力しているところへ、一瞬の不注意で3人もの命を奪ってしまった現実への恐怖、運命を呪う絶望感、そして家族の悲しみ。 それ以上にむごい、愛する夫と幼い娘を2人も一度に失って、事故直前の留守録を何度も聞きながら嘆くクリスティーナの悲劇。もう気の毒で、泣けた。 心臓移植を受けた後、妻を捨てたポールがドナーを探す様子は、今ひとつ共感はできないが、残された命を壮絶に生きる姿には打たれる。 暗い・・・けど、救いがないわけではないラスト。 ナオミワッツは、すごい、と思った。好きになった。 どんなに乱れて、化粧がぐちゃぐちゃでも、たたずまいに品があって、優しく響く声が佳い人だ。 (お乳は隠してもマイナスにならないと思うのだが…。) 【2006/10/15】今ワタシが一番お気に入りの女優さんとの出会いの映画ですネ・・・ これは、ほかに観たい映画が特になくて、まだ低学年のK兄ィと一緒に映画館で観た映画です。彼にはちょっとまだ難解だったと思うけど、結構神妙にしていて、決して「つまんない」と言いませんでした。

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