万葉集_名歌と言われている野鳥を詠んだ歌
名歌と言われている野鳥を詠んだ歌を観てみましょう。◆_志貴皇子(しきのみこ)が「鴨(かも)」を詠んだ歌です。第64首;「葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ」◆_額田王が「ほととぎす」を詠んだ歌です。第112首;「古に恋ふらむ鳥はほととぎすけだしや鳴きし我が思へるごと」◆_柿本人麻呂が「千鳥」を詠んだ歌です。第266首;「近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古思ほゆ」◆_大津皇子(おおつのみこ)が「鴨(かも)」を詠んだ歌です。第416首;「ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」◆_山上憶良が「鳥」を詠んだ歌です。第893首;「世の中を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば」◆_山部赤人が「鶴(たづ)」を詠んだ歌です。第919首;「若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る」◆_大伴家持が「鶯(うぐひす)」を詠んだ歌です。第4290首;「春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影にうぐひす鳴くも」などです。