きらら

2007/08/29(水)22:48

「涼宮ハルヒの憂鬱」 谷川流著

読んだ本(81)

とりあえず、読んでみました。全く予備知識なしに。 (ブックカバープレゼントに応募するために購入) 私はライトノベルもOKです。ただ、当たり外れはあると思っているので、手は出にくい。 去年、やはり角川の某人気ミステリーのシリーズを2冊買い、激しく後悔したので(金返せ、時間も返せ)、さらに遠のいていたスニーカー文庫。特に作者自身が自作キャラに萌えているとしか思えない話は出版社のセンスさえ信じられなくなるので、要注意・・・「涼宮ハルヒの憂鬱」もそんな匂いするなぁ、でも読まないうちから良いも悪いもいえないし・・・。 実際、語り手キョンの目線はそんな感じ。でも、それをうまいこと突っ込んで落としてる。 読者が読みながら突っ込みいれたくなる場面に、まさに心の中で突っ込んでいる言葉が本に書かれているような感じで、絶妙。 視線の置き方が、程よいのです。 開き直って萌えるわけでもなく、物語に付き合いながら冷静に突っ込むその距離感が。 キョンのフォローにおまかせで、頭真っ白にして楽しむのがよい本です。 で、主役はやっぱりハルヒなの? 美少女。超変人。クラスでの自己紹介で、 「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい」 と言ってしまう、主人公の設定としては勝手に動いてくれそうなキャラ。 平凡な日常に退屈しきっているハルヒは、非日常を求めて「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」、通称SOS団を勝手に創設。活動内容は、宇宙人、未来人、超能力者を見つけて一緒に遊ぶこと。そしてキョン以下、ハルヒが目をつけた生徒、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹を強引に団員にしてしまうが、実はこの三人こそ、宇宙人、未来人、超能力者という、なんかもう、どうしたいの? という設定なのですが、最後はどうにかしてました。(笑) 普通すぎて注目されないはずの人(キョン=一般読者)が、巻き込まれ型である意味うらやましい状況におちいり、困るんだけど、でも運命に選ばれた特別な人になっている自分、という、普通の人が夢見がちな妄想を思いっきり書きなぐったところが、ライトノベルズ好きの琴線に触れたのかも。 設定だけで中味が薄い、というわけじゃないのがよかったです。そのふざけた(?)設定のテンションを最後まで保っているところはおもしろかった。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る