2008/03/31(月)23:04
「死神の精度」 伊坂幸太郎著
映画化されたので、絶対文庫になってるはずだ! と本屋にダッシュ。(先月の話ですが)
話の設定から伏線の張り方、オチまで、
死神のキャラクター、彼自身の発想の妙さも、最高。
言葉を取り違えるし、言葉のあやなんかも通じないのに、なぜかちゃんと綺麗に謎を解く。
それが全然わざとらしくないのです。作者がこう持っていこうって操作している感じがしない、
自然さ。変に逸れていくようで、ちゃんとした位置に着地するんです。それがすごい。
伊坂さんの表現もいつも以上に冴えてて、おかしくて。
表現力で、「あ」って文章を追う目が止まるって、なかなか出会わないです。
さらっと読んでしまうか(これはこれで文章が上手い)、
は?! とひっかかっては物語世界からは外れて突っ込みたくなるか、
どちらかなので、だから伊坂さんの話は余計にお得感があります、私には。
久々に出た「買ってよかった~!!」本の1冊になりました。
強力にお薦め。