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以前、電気式床暖房の営業をしていたことがある。
営業といっても小さな会社なので色々な事をしなければいけない。 設計事務所に設計おりこみをしてもらい、図面を描く。 図面は専任の方がいたのでお願いする。 ゼネコンから問い合わせがあり見積もりを提出。 現場打合せをする。 当時はまだ建築現場では女性の営業が少なく、優しくされたり苛められたり。 工事時は現場をみて、施主引渡しには取り扱い説明で完了。 那須の現場から、ヒューズを1個(100円程度)取替えに来いと呼ばれたり。 今は床暖房も普及しているが、当時はまだまだだった。 特に電気式はランニングコストがかかるので、施主はお金持ちの家が多かった。 メイドルームがあったり、 キッチンがふたつあったり、 各寝室に浴室がついていたり、図面を見るだけでも庶民とは違う。 麻布のRC3階建ての大きな邸宅の取り扱い説明の時。 寒い朝、皆で凍えそうな寒さの中、外で施主が来るのをじっと待つ。 1時間遅れでベンツ他超高級外車で次々と到着。 施工したスーパーゼネコンのお偉いさんがペコペコ頭を下げている。 '絵'に書いたような奥様と取り巻きの人々。 こんな時は、我々業者は妙な連帯感をもつものだ。 また別のお客様。 高級住宅地にお住まいの不動産屋の女社長宅。 施主だけではなく、お仕事も頂いていた。 一人住まいだが広~い立派なお屋敷。 床暖房の改築を頼まれた。 部屋が多く、床暖房用の制御盤が必要だ。 床暖房の敷き込みは無地完了。 時期は7月。 制御盤は普通の納期で発注していた。 社長さんからクレームの電話。 社長「まだなの!さっさとやって。」 私 「今はお使いでないので通常の納期でやっています。」 社長「何考えているの!使うに決まっているでしょう!」 私 「・・・。」 社長「冷房すると足元が冷えるから、床暖房も使うのよ!そんな事もわからないの!」 お金持ちの考えることは想像も出来ない私だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/05/26 03:32:30 PM
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