pinoko_snafikinの独り言

2005/06/29(水)14:36

『信濃デッサン館』

美術館・博物館(9)

久しぶりにTV東京の『開運!何でも鑑定団』を少し観た。 この番組が始まって、後に同じような番組が出来たがどれも続かなかった。 どれほど凄いお宝が出てくるかは二の次で、 持ち主の思いいれのある作品をどのように手に入れたなどのエピソード、 また一瞬のうちに世間では値打ちのないものとされたりする『トホホ』感が受けているのだろう。 昨日はスペシャルだったらしく、地方開催される出張鑑定が 回数の一番少ない『岩手』にスポットを当てていた。 今年は大河ドラマは『義経』、世界遺産を狙っている平泉は大盛り上がり、多分。 私は岩手好きだ、何故岩手で開催回数が少ないのか、不思議。 で『松本竣介』の自画像らしきデッサン。 松本竣介は知らないが岩手ゆかりの画家そうだ。 一目みて良い絵だと感じる。 絶対この画家は早死にしたな、と感じた。 『信濃デッサン館』にあった関根正二の自画像に似ているからだった。 信濃デッサン館は夭折の画家の作品が多く展示してある。 関根正二はわずか21歳で他界。 松本竣介は予想通り36歳の若さで病死していた。 作品の持ち主は年配の女性。 他にも梅原龍三郎や岡本太郎、池田満寿夫といった著名画家の作品を百点以上お持ちだそう。 お金持ちに違いありません。 鑑定依頼の自画像は一目で気に入ったらしく、だいぶ以前23万円で購入。 本人評価額は、現在の値段に換算して、50万円。 結果は600万円!色がついていないのに! 松本竣介は、近年もっとも評価の上がっている画家の一人だそう。 さすが見る目があります。 値が上がりそうなどという邪な感情ではなく 純粋に感動したから買ったという依頼主は凄い。 お金がないと出来ないですが。 『旅と美術館』という本で信濃デッサン館を調べてみたら、松本竣介の絵もあるよう。 10年以上前に行った信濃デッサン館で松本竣介の名を見たから夭折と思ったのか。 そんなに記憶が良いはずはない。特に人の名。 信濃デッサン館で観て印象深い作品を紹介。 23歳で夭折した村山槐多の代表作『尿する裸僧』。 僧は裸のまま手をあわせて拝み、地面においた托鉢の椀に向かけて放尿している。 黒ずんだ赤い絵。 そこには、なんとも表現しようのない世界が広がっていた。

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