pinoko_snafikinの独り言

2005/10/20(木)10:32

『遠山記念館』

美術館・博物館(9)

以前『美の巨人』で遠山記念館の英一蝶の絵が紹介されていた。 期間限定のため見る事が出来なかった。 『遠山記念館』は埼玉県の川島町というところにある。 川島町は名の通り、大きな川に囲まれて島のようになっている。 田んぼが延々と続く感じで、目印になるようなものはないが、 遠山記念館の看板は比較的多く出ている。 電車が走っていないので(多分)、バスの利用になる自転車で行ったほうが早い。 昨日は雨の予報だった。 友人と川越で待ち合わせ、そこから車で乗せてもらう予定を直接行くと連絡する。 友人は車ではなくカブ(オートバイ)で来た。 太郎右エ門橋という変わった名前の橋を通ると言うと、そこで待っていた。 そこから、およそ2キロほど? バイクとの併走は嫌なので、先に行くようにお願いする。 というか、自転車は前後ともスローパンクしていたようで重いのだ。 『遠山記念館』は田んぼの中に突然現れる。 日興證券の創立者である遠山元一氏が建てたものだ。 友人は早く着きすぎたらしく、私の好きなコーラと昔からある苺のチョコ、 ぬれ煎を買ってきてくれていた。 ちょっと外で休憩をして中に入る。 大きな門をくぐると料金所があるのが普通。が何もない。 鉄筋コンクリートでできた美術館に入るとひっそりとした受付があった。 料金700円を支払って中に入る。 山辺知行先生追悼特別展・インドへの思い題した展示がやっていた。 入って直ぐに、碌山の日本近代彫刻の最高傑作で絶作『女』が! お盆に安曇野で本家を見たばかりだ、彫刻って同じものが幾つもあるものなの? ところで昨年亡くなられた山辺知行氏は、世界的に著名な染織研究家として活躍、 館長も勤めていたそう。 サリーやターバンなどが多く展示されていたが、情けないことに エスニック雑貨やさんで見かける布地と余り違いを感じない。 他に人は誰もいないようだ。 昭和初期に建てられた藁葺き屋根の立派な邸宅を拝見する。 西棟は61坪で京風数寄屋造り、中棟は87坪で書院造り、東棟は63坪豪農の趣。 玄関も3ヶ所ある。 とにかく広いし、雪見障子など建具の細工は素晴しいし、照明もお洒落だ。 広い縁側が羨ましい。 照明の配線は露出せず、柱や梁などに収まっている。 ま、それくらいの細工は当たり前か。 浴室も4.5畳はあったなぁ。トイレなどを見るのも楽しい。 途中大きな土蔵があり、ルパンなんかに出てきそうな立派な金庫があった。 庭や中庭を見ながらゆっくり過ごすのは気持ちがいいだろう。 でもこれから冬は寒そう。 吉田兼好の徒然草の「家のつくりやうは夏をむねとすべし。」とあるように 日本建築は夏向きに造られている。 途中ぬれ縁にでて、『水琴窟』を試す。 柄杓で水を水琴窟に落としてみる、と水滴の音が内部で反響して 涼やかな綺麗な音をたてる。 テレビでは見た事があるが、本物は初めて。 天気などの外気の具合や聞く人の心理状態によっても変わるそう。 庭を散策する。季節によって色々な風景が楽しめそう。でも紅葉にはまだ早い。 毎年3月に展示される雛壇飾りは凄い。是非その時はまた見てみたい。

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