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カテゴリ:エヴァンス
■Consecration/Bill Evans Trio(1980.Aug)
1980年8月31日~9月7日にかけてのサン・フランシスコ、キーストンコーナーでの現存するビル・エヴァンスの最後といわれている音源。 この演奏の後、9月9日からニューヨークのファット・チューズデイでの1週間のライブに出演しようとしたが、その3日目には演奏も不可能になり、9月15日、病院でなくなりました。 なくなる直前の演奏ということがどうしても頭を離れない。 どうして、ここまでも壮絶なのか… 薬物乱用により、命の炎をが消える前の最後の一瞬のきらめきか。 ミスタッチ、ディスコードがそこらに散見される。 完璧主義者であった彼らしくない演奏、生きていたなら発表を許すことはなかったであろう。 でも、そんなすべてを超越したものがここにはある。 それを私は”死への情熱”と呼ぼう。 真の意味での最後の演奏の音源が発掘されようとも、このエヴァンスの音のすばらしさに影響を与えるものではない。 徐々にインスピレーションが消えてゆくさまが、生々しく見えてくる。 命が消えてゆくさまが。 それでも演奏レベルは並以上に高い。やはりエヴァンスは自分のために弾いていたんだと感じる。 キーストンコーナーでの演奏はもうひとつのBOXセット『Last Waltz』もあり、どちらも私のお気にいりだ。 ラファロ、モチアンの”黄金のトリオ”とは違うこの最晩年のエヴァンスが一番好きだ。 なんと壮絶なことか… そして美しい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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