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カテゴリ:エヴァンス
■Alone / Bill Evans(1968)
私はこのアルバムはCDで3枚、LPで1枚の都合4枚持っている。 最初は5曲のが出て、ボーナストラックが2曲追加になり、昨年には更に5曲追加になりと、どんどんレコード会社の策略にはめられてるな。 それまでの多重録音を経て、エヴァンスはようやくソロにたどり着いたというべきか。 『一人きりで演奏している時に音楽と一つになったように感じることがあるが、そういう時は必ずといっていいほどテクニックや音楽を構成するさまざまな要因が極めて顕著に繁栄されるので、音楽を心から理解するにはしっかりと聴いていなくてはいけないのだと、そのたびごとに気づかされた』 とは、このアルバムに寄せたエヴァンスのセリフだ。 エヴァンスのスタイルが凝縮された一言だといえるだろう。 まず、音を聴く。 共演者の音、自分の音をしっかりと聴き、それを最良な形でつなげてゆく。 ここでのエヴァンスは自分の音楽と一つになっている。 『プロでありながらも、どちらかといえば聴衆抜きの演奏を好む』ともいっているが、そうすることによって自身の音楽の特徴が昇華されることを彼は知っていたのだろう。 リリシズムがピュアな形で表現されている。 こんなにもスリリングなソロは他に知らない。 左手の動きがスリリングだと感じさせるのであろう。 「Here’s That Rainy Day」はいい曲だがエヴァンスの好みに合わなかったのか、このアルバム以外では記録に残ってない。 リハーモナイズしにくかったという事だろうか。資料によるとこの曲は幾つものテイクが編集されているらしい。 2002年盤になってようやくaiternativeが1テイク追加されたが、この周辺にはまだまだ音源が眠っているのではないだろうか。 ヴァーブのコンプリート鉄錆BOXはどんどんコンプリートでなくなって行くな… 「A Time For Love」もこのとき限りの演奏。リリカルな中にシンプルさもあるいい演奏だ。 「Midnight Mood」はジョー・ザビヌルの曲だが、エヴァンスが取り上げられなければ、今日まで残ることなかった曲ではないだろうか。 「Never Let Me Go」の14分を超える長い演奏、LPではB面はこれ1曲で終わっている。 「The Two Lonely People」も2002年盤になり新たに追加された曲だ。 この先まだ、『Alone』は買わされそうな予感がする(笑) 9曲目でキューを出してるのはマネージャーのヘレン・キーンか。 ラストの「All the Things You Are/Midnight Mood」まで、美しい時間が流れる。 さて、今週はずっとホテル暮らし。 日記は更新できるだろうか… 1.Here’s That Rainy Day 2.A Time For Love 3.Midnight Mood 4.On A Clear Day (You Can See Forever) 5.Never Let Me Go 6.The Two Lonely People 7.Here’s That Rainy Day -alternative take 8.A Time For Love 9.Midnight Mood 10.On Clear Day (You Can See Forever)-alternative take 11.Never Let Me Go -alternative take 12.Medley:All the Things You Are/Midnight Mood ちなみにこのアルバムはグラミーを取っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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