カロカンノート

2005/12/18(日)21:49

今、話題の個人投資家(・o・) 小手川 隆

個人投資家、元本は100万円5年で70億?  みずほ証券によるジェイコム株大量誤発注問題で、約34億円の自己資金を投入し20億円超の巨額利益を得た千葉県の無職男性(27)は、ネット時代が生んだ“カリスマ個人投資家”だった。17日、取材に応じた父親によると、男性は5、6年前に約100万円の元手で株を始めたという。ネット証券を通じて数日程度で短期売買を繰り返す「スイングトレード」で数千倍以上に資金を拡大し、現在は34億円をはるかに超える巨額マネーを有しているとみられる。  この男性は現在、千葉県市川市の豪邸に両親らと住んでいる。日刊スポーツの取材に応じた父親によると、男性が株取引を始めたのは、各証券会社がインターネット上での業務を本格化させた5、6年前ごろ。元手の資金は100万円程度だったという。  男性は誤発注があった8日、34億3661万6000円の自己資金を投入してジェイコム株7100株を取得。同日中の売却と、13日の強制決済で、計約20億3500万円超の巨額利益を得たとみられている。  父親によると、男性は株取引開始後、日中、自宅のパソコンで株価をチェックするネット取引に本格的に取り組んだ。現在、資金を34億円を超えるまで数千倍以上、劇的に増大させた。その手法は「株を1日で売買するデイトレードよりも、少し長く持つ場合が多いが、長期保有はほとんどしない」といい、さまざまな銘柄を数日~数週間で短期売買を繰り返す「スイングトレード」が得意。現在の資金総額は明言しなかったが、34億円の倍以上はありそうな雰囲気だった。  誤発注が起きた8日、わずか10分程度の間に約34億円を投入してジェイコム株を購入した際も男性は冷静だったといい、父親は「私もその時一緒にいたが、値が付いたので買いを入れたという感じだった。(34億円投入は)証券会社などに所属している人の方が怖かったのではないか。こちらは個人だから…」(父親)と余裕のコメント。  男性は2人兄弟で現在独身。これまで株の本を書いたことや露出もほとんどない「知られざるカリスマ投資家」だ。もともと株にすごく詳しいわけでもなく「パソコンを打つのは速かった」(父親)程度。株書籍で猛勉強することもなく、独自の取引術で巨額利益を稼ぎ出したようだ。複数のジャスダック上場企業の大株主に名を連ねたこともある。  現在、複数の証券会社が誤発注で得た利益を返上する意向だが、父親はこのような動きに批判的で、返上などの予定はないことを示唆。「(男性は今後も株を)やるでしょう。ただ失敗していつゼロになるか分からないですが(笑い)」と話した。 日刊スポーツ [2005/12/18/09:51 紙面から]

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