嬉しかった言葉子供を亡くしてから初めて前の会社を訪問したとき、部署の人たちみんなが、気を使ってくれて、 私のために応接室に集まってくれました。 「かわいかった?」 上司がまず聞いてくれました。 「私にとっては、可愛かったです。」 と言ってそれから亡くなった子供の話をすることが出来ました。 集まってくれたみんなもただ黙って聞いてくれました。 本当に私は職場の仲間に恵まれていたなと思います。 ************************* それまで周囲にかけられた言葉は、 私自身の体を気遣う言葉が多かったのです。 亡くなった子については、皆触れないようにしていました。 それが普通なのだと思います。 でも、このときに上司が会ってすぐに子供のことを聞いてくれたのが、 とても嬉しくて。 私はきっと一番そうして欲しかったのだと思いました。 死んでしまっていても、我が子は本当に可愛かった。 子供に会った後、他の赤ちゃんを見ても 「うちの子の方が可愛い」 と思ってしまいます。 私も子供の自慢がしたかった。 うちの子は重い病気にも関わらず、 お腹の中で1740グラムまで成長してくれてた。 産まれてから2時間、生きようと頑張ってくれた。 お陰でちゃんと住民票にも掲載されることが出来た。 健常な子に比べたら、生きたとはとてもいえないかも知れないけど、 私にとってはちゃんと産まれてあの子なりの人生をまっとうしてくれたと思っています。 それなのに、まるで初めからいなかった子のように扱われることが辛かった。 その上司からの「可愛かった?」という言葉は、 他のどんな慰めのことばよりも 嬉しく、有難いものでした。 ジャンル別一覧
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