劇評:シベリア少女鉄道 『残酷な神が支配する』
現在形の批評 #37(舞台)人気blogランキングへ・シベリア少女鉄道 『残酷な神が支配する』7月21日 精華小劇場 ソワレ残酷すぎる人々なにやら近頃小劇場ブームらしい。『ユリイカ』が特集を組んだのが昨年の7月、今年に入っても『スタジオボイス』6月号は「演劇入門 小劇場ガイド2006」という題で特集を組んでいる。テレビメディアにもこの余波は流れており、『劇団演技者』(CX系)という番組は、ジャニーズ事務所のタレントと小劇場の俳優達が、これまた小劇場の劇作家の戯曲を4週間に渡って上演するというもので、ふれ込みは「期間限定劇団」である。若手劇作家が小説を発表すれば文学賞にノミネートされるといった格好で、破竹の勢いで駆け上がっているように見える。見えると書いたのは、そういった動きは全て東京でのことであり、私のように大阪の地に住む者は以上に挙げた媒体からの情報を基にしてそう察するしかない。そういう訳で本当に今、小劇場がブームなのかを肌身に感じていない以上、半信半疑の面がないわけでもないが、ためしに関西の劇団で有名なものを思い浮かべてみても、それらは東京公演を行っているものばかりだというのもまた事実であり、どうやら演劇の東京一極集中化はいつまで経っても変わらないようだ。以下、劇評は『wonderland』に掲載。