本文中には「弟子に下見をさせた」とありますが、
実はマリアさんのブログを見て、居ても立ってもいられなくなったのです。
新緑のすばらしさに惹かれたのですが、
神護寺は和気清麻呂公ゆかりの寺。
吉備国出身の私としては、是非とも行っておかなければなりません。
こちらではお知らせしていませんでしたが、
先月下旬から今度は妻が入院しています。
交通事故で足に大怪我を負い、来月末まで入院の予定です。
そのため神社・仏閣巡りも中断していましたが
とうとう我慢が出来なくなって、妻に内緒で京都へ行ったのです。
★ ★ ★

高雄にある神護寺(じんごじ)に行ってきました。
先日、弟子に下見をさせてみたところ
なかなかいいお寺のようなので行ってみることにしたんです。
→ マリアさんのブログ
弟子の報告によると、新緑が美しい寺ということで
とても楽しみにしていたんです。
私はモミジの紅葉よりも新緑が大好きなんです。
しかし、こんな坂道のことは聞いていませんでした。


体調の方はかなりいいのですが、
まだまだ上り坂はキツイですし、走ることも出来ません。
だいたいここまでも、周山街道の高雄バス停から相当な高低差。
つづら折りの坂道を清滝川まで下って来たのです。
帰りのことを考えると憂鬱な気分になるような道を下って来たのに
また再び上り坂とは納得が出来ません。
ここから境内までの途中から、ちょっと振返って見ました。

向こうの方に見る建物のあたりから、私は坂道を下り
そしてここまで上ってきたというわけです。
帰りはまたあそこまで歩かねばならないのです。

確かに楼門に着いた時は
「来てよかったなぁ」とは思った。
しかしその楼門から振返るとまたゾッとしたのですよ。
1年を通じて多くの参詣者が訪れるそうですが、
全員が私と同様に坂道を下り、そしてこの坂を上って来るのです。
この寺には車で乗り付けることは出来ないようです。

マリアさんが健脚だということを忘れていました。
彼女はこのくらいの道は何ともないのです。
10kmや15kmを平気であるく人だから。
ちなみに私は1.0リットルや1.5リットルのビールは平気です。

今回この神護寺には新緑に引かれて来たのですが、
以前から気になっていたお寺でもありました。
神護寺は和気清麻呂公(わけのきよまろ)ゆかりの寺で
その墓もあるお寺なのです。
私たち吉備国出身の者にとって、
和気清麻呂と吉備真備は郷土の誇りなんです。

この写真は境内に入ってすぐの場所にある「和気公霊廟」
これは遙拝所、またはお仏壇のようなもので
この後方の山の上に清麻呂公の墓があります。
おそらくこの霊廟が護王神社の元なのでしょう。
現在、清麻呂公は奈良時代終盤に天皇家を救った人物として
また、平安京造営に功績があった人物として
御所のすぐ隣、烏丸通りに面した場所にある
護王神社の御祭神として祀られています。
→ 護王神社と和気清麻呂

和気清麻呂公墓への参道は、金堂の右裏手にあります。
ここから先はお線香の香りはなく、神聖な雰囲気が漂っていました。
拝観受付の30分くらい前に入山させていただきました。
金堂はまだ扉が開けられていなかったので、
先に清麿公墓に向かうことにしました。

金堂や多宝塔などもすばらしかったのですが
私はこの道に入った時、本当にここまで来てよかったと思いました。
周山街道(国道162号線)から下り、上った疲れも吹き飛んだのです。
お寺の境内という雰囲気ではなく、
また山岳密教の寺社といった気でもありません。

多くの参詣者が訪れる寺なのだそうですが、
ここまで足を伸ばす人は少ないのでしょう。
苔むした場所もありました。

ここが和気清麻呂公墓。
山深い場所のようですが、金堂からは10分足らずで着きます。
側面に石垣が組まれていて盛り土がなされた墳丘のようにも見えます。
しかし古墳のように石室があるかどうかは不明。
てっぺんに墓石がありますが、
後の時代に設置されたものかも知れません。

この神護寺の開基は清麻呂公です。
その境内にある墓にもかかわらず、
仏教の墓のような感じではありませんでした。
お線香や花が手向けられた様子もなかったどころか、
墓石の前には榊のようなものが見えました。
このあと、高雄から京都市街に戻ったのですが
さすがに 酔って 疲れてしまい
護王神社まで行くことが出来ませんでした。
この次ぎ京都を訪れた際は、必ず護王神社に参拝しようと思います。
高雄は京都市右京区にあるのですが、ご覧のようにかなりの山の中。
なかなか行く機会はないのですが、
近くにある名刹・西明寺や高山寺への参詣は断念しました。
まだまだ体力不足のようです。
早朝だったにもかかわらず、バスを下りた途端に汗ばむ陽気。
加えてあの坂道を上り下りしたわけですから、
私はすっかり汗だくになってしまいました。
私は大汗をかくと、お茶や水では喉が潤わない体質です。
おまけになぜか、横綱ラーメンが食べたくなってしまいました。
ただし、私が神護寺だけで高雄をあとにしたのは体を案じてのこと。
決して横綱ラーメンと
がちらついたからではありません。

「ラーメン党」と呼ばれる人が、世の中にはたくさんいるそうです。
しかし私はそれほどラーメンが好きというわけではありません。
むしろお店でラーメンを食べることなどほとんどありませんでした。
しかし数年前、和歌山ラーメンと出逢ってからは
すっかり豚骨醤油味の虜になってしまいました。
横綱ラーメンは京都の屋台が発祥で、和歌山ラーメンではありません。
しかしそのスープは豚骨醤油味で、和歌山ラーメンに似ているんです。
画像の右上に見えるのは、私のお薬です。
からだがすごくお薬を欲していましたが、1杯だけでやめました。
そんな自分を自分で褒めてあげました。
神護寺の金堂など、境内については龍水の方でご紹介します。
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