2023/06/03(土)20:49
美空ひばり15歳の映画『牛若丸』
今月24日は美空ひばりさんの34回目の命日である。それにちなんでファンがアップしたのかもしれないが、美空ひばりさん15歳のときの主演映画『牛若丸』がYouTubeに掲載されている。
じつはこの映画こそ、私が最初に観た映画なのだ。私はもうずいぶん前、このブログに「完成しない美空ひばり論」を書いた。いまだに読んでくださる方がいて、読者は数千人になる。私はこの拙文の冒頭に、私にとって美空ひばりさんは歌手であるより先に映画女優であったと書いた。その映画が『東京キッド』であり『牛若丸』だった。長野県川上村梓山の公民館の二階で上映された。梓川に架かる橋を渡ってすぐ左のグラウンドの奥に公民館はあった。
映画『牛若丸』は、記録によれば1952年に公開されたとあるが、川上村で上映されたのは1年ほど後だった。私が7,8歳のときである。この映画のなかで美空ひばりさんは二役を演じている。鞍馬山にあずけられている牛若丸と、桔梗という少女である。
私の記憶に消えずに現在までずっと残っているのは、山道の上り坂を二人が手をつないで駆け上ってゆくシーンで、子供心に「あっ、おんなじ走り方だ!」とヘンに感銘したのである。しかし、その私の記憶が正しいのかどうか。私はずっと疑心暗鬼で、自分の記憶をかかえこんでいた。
きょうYouTubeに『牛若丸』が掲載されていることに気付き、驚きながら見てみたのである。
いやー、私の記憶にまちがいはなかった! まちがいがなかったどころではない、思い出すと眼前に浮かんでくる映像が、まったくそのとおりにスクリーン(モニター画面)に映し出されたのである。なんと70年間、その映像は年月に変形されずに、私の頭の中にあったわけだ。「15歳の美空ひばりさん、すごいですねー!」やはりあなたは、私にとって最初の映画女優でした。
さて、ご興味あるかたはYouTubeでごらんになってください。早々に削除されてしまうかもしれません。
美空ひばり15歳の映画『牛若丸』